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【君たちいったいどこから来たの】 思わず二度見してほしい ざんねんなクルマたち11選

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【君たちいったいどこから来たの】 思わず二度見してほしい ざんねんなクルマたち11選

 いま子供たちに大人気。シリーズ累計200万部突破という破竹の勢いを見せている「ざんねんないきもの事典」という本がある(今泉忠明著/高橋書店刊/972円)。

 内容は、がんばっているのにどこか“ざんねん”な動物たちを紹介するもので、例えばインドコブラは音が聞こえないのに踊る(!)、アライグマは食べ物をあらわない(!?)、バンドウイルカは方言のせいで会話が通じないことがある、クラゲは口と肛門がいっしょ…などなど。

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 実にためになることを面白く紹介しているのだが、クルマ界を見回してみると、こうした動物たちと同じように、どうしてそうなっちゃったの、というクルマがたくさんある。

 この企画ではそんな、「ざんねんなクルマ」を集めてみた。

文:ベストカー編集部
写真:Shutterstock.com、ベストカー編集部
初出:『ベストカー』2018年7月10日号


■ざんねんなクルマは、でも愛おしい

 クルマってのは大企業で作られる。だからいろんなしがらみがある。社内の人間関係、下請けメーカー、コスト…考えてみればいろいろ出てくるけど、それらが悪いほうに作用するとざんねんなクルマが誕生してしまうんだろうか? なんて企画担当は考えたりする。

 はたまた、努力の末に、ってこともきっとあるだろう。デザイナーが頑張りすぎた、環境対応を追求するために総力を結集して、営業サイドの要望をあますとこなく取り入れて…などなど、やっぱりさまざま事情はあるんだろう。

 だいたい見てくればかりが後世まで残っちゃうから悲しいけれど、背景まで考えたら他人事でいられない人はきっと多いはず。

 われわれベストカーだって、こういうクルマたちがいてくれるからこそ、こんな企画ができるわけで、何はともあれ、やっぱり愛すべきクルマたちなんです。

■セダン? ミニバン? SUV?

 2004年登場、韓国サンヨンの「ロディウス」。今回ご紹介するクルマのなかでもかなりぶっ飛んだ1台。果たしてこのクルマのカテゴリーはなんでしょうか。4列シートなのでひょっとするとバスかもしれません。エンジンはベンツの2.7Lディーゼルを搭載。

■デザイナーを小一時間ほど問い詰めたい

 GMの100%子会社サターンが2006年に発表したSUV「ビューレッドライン」。3.5LのV6エンジンを搭載。駆動方式は4WDモデルはなくてFF。それにしてもざんねんなカオになったものです。ある意味絶妙。

■はい! ボディはプラスチック製です!

 同じくサターンが1997年に国内に送り出した「サターンクーペ」。見出しですでに品質に不安に抱いた人、正解です。徹底した低コスト化がなされ、コンロッド(「ピストン」と「クランクシャフト」とを結ぶ連結棒のこと。超重要)などは一体成形したものをパカーンと割ってボルトで再び繋いでいた。それゆえに問題がありざんねんカーに!

■この顔つきはあまりにも有名

 1998年登場のフィアット「ムルティプラ」。後期型は普通の顔つきになりましたがデビューの時点でなにかが遅い。下のライトがロービーム、Aピラー付け根のライトがハイビーム、いやそもそもこんな小さなヘッドライトでちゃんと前を照らせるのか。晴れてざんねんなクルマに仲間入り。

■もっさりクロスオーバー

 北米で2005年から売られていたスバルのクロスオーバーSUV「トライベッカ」。たぶん何かと何かをクロスさせた結果こうなった。特徴的なフロントデザインは元アルファのデザイナーであったザパティナス氏の手によるもの。

■じつはアウトドア派には高評価だった

 本企画でもトップクラスのざんねん賞を差し上げたい、GMのブランド・ポンティアックのSUV「アズテック」。イギリス紙の読者アンケートで「醜いクルマNo.1」に選出されたこともある(ちなみに2位は先述のムルティプラだった)。2000年登場、2005年退場。ただオーナーの評価は高かったようだ。

■あれ…? これベンツEクラス…?(ちがいます) 

 丸目4灯・センターグリル。一見すると1995年に誕生したベンツEクラスそっくりだが、こちらは韓国キアの「オピラス」。2003年登場で基本エンジンは2.7L。どうなんだこのカタチ! ざんねんなり。

■アイディアが斬新すぎて失敗!

 アメリカで生産され2003年から日本に輸入されたホンダの「エレメント」。だだっ広い室内が特徴だったが使い方を提案しなかったためか2年で国内販売終了。エンジンは2.4L、ベースはCR-V。売り方がざんねんだった一台かもしれない。

■「Kawaii!」をアピールして販売低迷

 英国フォードが開発し、1999年から日本でも販売された「Ka」。かわいらしさをアピールしたものの、逆にそのデザインが仇となったか2年で国内販売から撤退。価格は150万円ほどだった。CMなどのキャッチコピーは「乗れたらエライ」。なにを思ってつけたコピーなのかは企画担当、考えません。

■セリ…セリカ?

 2000年に登場したヒュンダイ「ティブロン」。その顔つきが6代目セリカにあまりにも似ていたため、ざんねんなクルマとなってしまった。140馬力の2L直4エンジン搭載で、FFだった。

■MINIすぎた?

 2011年、5番目のMINIとしての東京モーターショーでデビューした2人乗りの「MINIクーペ」。フロントウィンドウも傾斜しており室内もミニマム。4年後ざんねんに消滅。

 いろいろ見てきました、ざんねんなクルマたち。ほかにもご紹介したくてうずうずしておりますが、今回はこれにて終了。ぱっと見だと違和感があるけれど、見慣れてくるとクセになる、そんなクルマたちでした。こうした個性的なクルマがたくさん出てくるクルマ界に幸あれ!

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