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意外に鋭いコーナリング 130ps仕様が追加 トヨタ・ヤリスへ英国試乗 でもオシは115ps版

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意外に鋭いコーナリング 130ps仕様が追加 トヨタ・ヤリスへ英国試乗 でもオシは115ps版

モデル中期のアップデートで130ps版登場

欧州仕様のトヨタ・ヤリスは、2024年仕様としてモデル中期のアップデートを受けた。従来より大きいインフォテインメント用タッチモニターを獲得し、新バージョンのメーター用モニターを実装。ショールームでの訴求力を高めている。

【画像】意外なほど鋭いコーナリング トヨタ・ヤリス 競合クラスのハッチバックと比較 全162枚

さらにハイブリッド・パワートレインには、僅かに強力な仕様が追加された。従来までは、燃費効率を追求した1.5L 3気筒ガソリンエンジンに、0.76kWhのリチウムイオン ・バッテリー、2基の電気モーターを組み合わせ、115psを発揮する1択のみだった。

だが、駆動用モーターの最高出力を80psから84psへ引き上げ、ソフトウエアをアップデート。トランスアクスルも改良を受けた、130psの最高出力も選べるようになっている。その結果、0-100km/h加速は115psの9.7秒から、9.2秒へ短縮している。

実際に一般道へ出てみると、130psのヤリス 1.5ハイブリッド130は、従来より確かに速い。駆動用モーターだけでの加速は勢いを増しており、低速域での速度上昇はリニアになった。

他方、高負荷時のe-CVTの振る舞いは従来と変わりない。鋭い加速を求めると、3気筒エンジンは回転数を高め、小さくないノイズを車内へ響かせる。それでも、僅かとはいえ、動力性能は上昇している。

驚くほどシャープにカーブを縫える 装備は充実

ステアリングホイールの重み付けは、このクラスとして重すぎず軽すぎず。旋回時の姿勢制御は適度に引き締まり、驚くほどシャープにカーブを縫っていける。アルミホイールは18インチも選べるが、乗り心地へ明確に影響が出てしまう。良く考えて選びたい。

ただし、130psのヤリスが欲しい場合は、それなりの予算増が必要になる。英国市場の場合、乗り心地が硬いGRスポーツか、トップグレードのプレミアエディションでしか選べないからだ。ミドルグレードのエクセルまでは、115psのみの設定となる。

プレミアエディションの英国価格は、2万8925ポンド(約547万円)から。このお値段は、トップグレードのフォルクスワーゲン・ポロや、ルノー・クリオ・ハイブリッドと比べると、5000ポンド(約95万円)近く高いことになる。

そのかわり、ヤリスの装備は充実している。ツートーンカラーの塗装に、8スピーカーのJBL社製サウンドシステムが付いてくる。

10.5インチのタッチモニターと、12.3インチのメーター用モニターは、エクセル・グレード以上で標準。それ以下では、タッチモニターが9.0インチへ小さくなるが、インフォテインメント・システムのソフトウエアは同様に最新で、動作は高速化した。

適度に気持ちを刺激 充実装備のハッチバック

モニターに表示されるグラフィックは高精細。アップル・カープレイとアンドロイド・オートに対応し、スマートフォンとのミラーリングは簡単にできる。USB-Cポートが用意され、画像が荒いもののバックカメラも付いている。

エアコン用には、実際に押せるハードボタンが残され、移動中でも操作しやすい。シートやステアリングコラムの調整域が広く、快適なドライビングポジションを決めやすいのも美点といえる。シートの座り心地は良好。横方向のサポート性も悪くない。

とはいえ、トップグレードでも、内装には硬質なプラスティック製部品が少なくない。特にドアのパネルは上部もハードなままで、窓を開いて肘を乗せると、少し痛く感じてしまう。

登場から数年が経ても、適度にドライバーの気持ちを刺激してくれる、充実装備の小さなハッチバックという特徴に変わりはない。アップデートを受けたインフォテインメント・システムも、多くのユーザーが歓迎するポイントだろう。

130psのハイブリッド・パワートレインは、従来以上の動力性能で運転の楽しさを高めている。しかし、高価な上位グレードのみの設定で、価格価値という点で強い魅力があるとまではいえないだろう。

質実なシティコンパクト、トヨタ・ヤリス。お手頃な115psのエントリーグレードで、優れた燃費を日々喜ぶという乗り方が、望ましいのかもしれない。

トヨタ・ヤリス 1.5ハイブリッド130 プレミアエディション(英国仕様)のスペック

英国価格:2万8925ポンド(約547万円)
全長:3940mm
全幅:1745mm
全高:1500mm
最高速度:173km/h
0-100km/h加速:9.2秒
燃費:23.2-23.8km/L
CO2排出量:95-96g/km
車両重量:1190kg
パワートレイン:直列3気筒1490cc 自然吸気+電気モーター
使用燃料:ガソリン
最高出力:130ps(システム総合)
最大トルク:12.1kg-m(システム総合)
ギアボックス:e-CVT(前輪駆動)

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みんなのコメント

7件
  • ****
    ようやく3気筒に慣れてきた
    もしかしてメーカーで振動改善してたのか?
  • rbx********
    何か見た目が違うなぁと思ったら日本で売ってるのより5cmもワイドなのね
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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