昭和は遠くなりにけり…だが、昭和生まれの国産スポーティカーは、日本だけでなく世界的にもブームとなっている。そんな昭和の名車たちを時系列で紹介していこう。今回は昭和57年発売の三菱 スタリオン ターボだ。
スタイリングはアメリカ流。エンジンは三菱の最高峰ターボ
三菱 スタリオン ターボ :昭和57年(1982年)5月発売
昭和57年(1982年)5月に三菱のフラッグシップスポーツとしてデビューしたのが、高級パーソナル クーペのスタリオンだ。力強い面構成のボディはややアクの強さは否めないが、これは本来、当時の三菱自動車と提携関係にあったアメリカのクライスラー・ブランドで販売を予定して開発を進めていたため、アメリカ人好みのデザインを採用したことによる。
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実際、1985年からはダッジ・コンクエストやプリムス・コンクエストの名でアメリカで市販され始めたが、アメリカ仕様のエンジンは2.6Lターボを搭載していた。
日本仕様のエンジンは2Lターボが主流で、これは当時のギャラン シグマやギャラン ラムダにも搭載されていたシリウス G63Bターボである。最高出力は145ps/5500rpm、最大トルクは22.0kgm/3000rpmというスペックを持ち、0→400m加速はモーターマガジン誌の実測テストで16.86秒という、当時としては好タイムを記録した。
サスペンション構成はギャラン シグマ/ラムダ シリーズと同じで、主要モデルには4輪ストラットの独立懸架を採用し、ブレーキは4輪ともベンチレーテッドティスクを装備していた。さらにオプションで、ABS(アンチスキッドブレーキ)やLSD(リミテッドスリップデフ)、オイルクーラーなどがターボモデルでのみ選択可能であった。
翌1983年には空冷式インタークーラーを装備し、最高出力は175psへアップした。さらに1984年5月のマイナーチェンジではGSR-Vという新グレードが追加され、ギャラン シグマでデビューした「シリウス ダッシュ」エンジンを搭載。
このエンジンは可変バルブタイミング機構付きの3バルブで最高出力は200psまで高められ、わずか3年弱の間におよそ40%の馬力増というエンジンの技術革新が続いた。実際、GSR-Vは0→400m加速で15.5秒という素晴らしいタイムを叩き出している。
また、1987年2月にはブリスターフェンダーを採用して3ナンバーサイズとなったGSR-VR、そして1988年4月には同じボディにギャラン シグマ/ラムダやデボネアにも搭載されていた2.6Lターボ(サイレントシャフト付き)を搭載した2600GSRーVRと、バリエーションは展開した。
三菱 スタリオン ターボ GSR-II 主要諸元
●全長×全幅×全高:4400×1685×1320mm
●ホイールベース:2435mm
●重量:1215kg
●エンジン型式・種類:G63B型・直4 SOHCターボ
●排気量:1997cc
●最高出力:145ps/5500rpm
●最大トルク:22.0kgm/3000rpm
●トランスミッション:5速MT
●タイヤサイズ:195/70HR14
●価格:199万5000円
[ アルバム : 三菱 スタリオン ターボ はオリジナルサイトでご覧ください ]
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