2020年6月に4代目モデルにフルモデルチェンジされたトヨタの高級ミドルSUVであるハリアーはスタイリッシュなエクステリア、ゴージャスなインテリアが魅力だ。
加えて、まとまりのいい走行性能、リーズナブルな価格などを理由に、3100台の月間販売目標台数に対し6月から9月までの4か月間で約2万9000台を販売。
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これは、1カ月あたり月販目標の倍以上となる約7000台を販売したことになる。そのため、現在も長い納期となっている大人気車だ。
当記事ではハリアーを買うときに迷うパワートレーン(2Lガソリンか2.5Lハイブリッドか)、FFか4WDか、どのグレードを選ぶか、といった点について考察し、ハリアーのバイヤーズガイドを展開していく。
文/永田恵一、写真/TOYOTA、池之平昌信、奥隅圭之
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2Lガソリンかハイブリッドか?
2020年6月に販売を開始し、コロナ禍にも負けず大量のバックオーダーを抱える超人気モデルとなったハリアーは、ボディカラーによってもイメージが違う
ハリアーは2Lガソリンでも搭載されるエンジンが2Lガソリンとしてはパワフルなこともあり、動力性能に大きな不満はない。
ただ、高級SUVというハリアーのイメージを考えると2Lガソリンの171馬力に対し、フルパワーとなるシステム出力がFF/218馬力、4WD/222馬力となり、静粛性も向上するハイブリッドのほうがよりクルマのキャラクターに似合っている。
しかし、2Lガソリンと2.5Lハイブリッドの価格差はFF/59万円、4WD/61万円と小さくないため悩んだ末に、「安いガソリンにしようか」と感じるのもわかる。
では2Lガソリンと2.5Lハイブリッドの損得勘定を5年間5万km走行のスパンで考えてみる。
2Lガソリンと2.5Lハイブリッドの価格差は約60万円だが、年間の走行距離が伸びれば伸びるほど差額を回収しやすくなる
動力性能、燃費性能ともハイブリッドのほうが優れている
●購入時のエコカー減税など&翌年度の自動車税
2Lガソリンはエコカー減税の類の対象ではないが、2.5Lハイブリッドは重量税が減税になるエコカー減税、取得税の代わりとなる環境性能割、翌年度の自動車税が減税となるグリーン化特例の対象になる。
その結果、グレードによる違いもあるが合計約15万円から18万円が優遇される。
●ガソリン代
4WD同士だと2Lガソリンが14.7km/L、2.5Lハイブリッドが21.6km/LとなるWLTCモード燃費に対し、実用燃費は2Lガソリン13.0km/L、2.5Lハイブリッドが19.0km/Lといったところだろう。
そのためレギュラーガソリン1Lを134円で計算すると、1万km走行に必要なガソリン代は2Lガソリン/約10万3000円、2.5Lハイブリッド/約7万円となる。
従ってハイブリッドは1万km走行当たり約3万3000円安くすむことになる。5年5万km走行のスパンだと2Lガソリンと2.5Lハイブリッドの差額ガソリン代で約16万5000円縮まる。
最もベーシックな2LガソリンのSはFFなら299万円から購入できる!!
●リセールバリュー
5年5万km走行後のリセールバリューを2Lガソリン、2.5LハイブリッドともにベーシックなSグレードのFF車の残価設定ローンの最終回の支払額(≒査定額)を基準に考えてみると、2.5Lハイブリッドのほうが約25万円高い。
総合すると2Lガソリンと2.5Lハイブリッドの差額約60万円のうち55万円は元が取れることになる。
ならば走行距離が年間5000km以下という人以外は、足りないぶんはローンを組むなどしてでも高級感というメリットも大きいハイブリッドを選ぶべきだろう。
ハイブリッドの動力性能は魅力的。加速性能にも優れているうえに、静粛性も高いので、高級SUVのハリアーにはジャストフィット
FFと4WDはどっちがいい?
ハリアーのFF車と4WDの価格差は2Lガソリン、2.5Lハイブリッドともに20万円である。
乾燥路での走行性能の差や燃費の悪化は技術の進歩もあり、それほど考えなくていいだろう。
そうなると必要性に応じてということになるのだが、5年5万km使って処分する際の査定は残価設定ローンの最終回の支払額を参考にすると4WDが8万円程度高い。
リセールバリューも加味すると、ハリアーのFF車と4WDの実質的な価格差は約12万円という計算になり、このくらいの価格差であればSUVとジャンルということも加味すると4WDを選んでおいたほうが無難ではないだろうか。
4WDというとオフロード性能に注目されがちだが、街中での運転でも安全性が確実に高まる。雨や雪などの滑りやすい路面での安心感は絶大
グレードはどうする?
上がG、Zのプロジェクター式LEDヘッドランプで、下がSの3灯式LEDヘッドランプ。レベリングもオートとマニュアルで差別化され表情も変わる
前後録画機能付きのデジタルインナーミラーはSのみ標準装備されず、8万8000円のオプションとなっている
ハリアーには2Lガソリン、2.5LハイブリッドそれぞれにFFと4WDが設定され、グレードは標準のS、上級のG、最上級のZ、GとZには本革シートなどが加わるレザーパッケージがある。
装備内容を見ると17インチのホイールがハリアーのエクステリアにはちょっと寂しく見えるくらいで、それ以外はベーシックなSでも大きな不満はないだろう。
しかしハリアーの車格やイメージを考えるとSのファブリックシートに対しG以上に着くファブリック+合皮のシートが欲しくなるのも事実だ。
G、Zに設定されるレザーパッケージは、質感が高く非常に欲しくなる。価格アップとなるが、予算に余裕があるならオススメ
シート以外もGには18インチホイールやパワーシートなども装備されるものの、Sとの42万円ぶんの価格差ほどの装備差を感じられない感も否めないのだが、どうせハリアーを買うなら上級のGにしておくのが無難だろう。
最上級のZに関しては、「そこまで必要か?」と感じる装備が多いのもありGにもあるレザーパッケージも含め予算と好み次第だ。
まとめるとGに好みのオプションを加えていくのを基本に考えるといいと思う。
ハリアーはグレードによってホイールサイズが違う。左から順にS:225/65R17、G:225/60R18、Z:225/55R19
まとめ
ここまで書いたことを総合するとハリアーのベストバイはGハイブリッド4WD(422万円)となる。
安いクルマではないが、リセールバリューなども含め5年間乗るクルマと考えれば、出費に見合った満足感や価値を持っていることは間違いないだろう。
内外装のデザインが都会的で、走りも洗練されているハリアー。リアでは今クルマ界のトレンドとなっている左右をつないだリアコンビランプがカッコいい
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みんなのコメント
小学4年生並みの算数長々と書くの繰り返してる自動車雑誌記者、今すぐにでもAIに置き換えたほうが、間違いもバイアスもなくなってよほど良いな。
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