シトロエンのエポックメイキングな名車にして140万台を超えるベストセラーとなった名車、DSシリーズが発表になってから今年で60年。新車でも、最近は伝統のハイドロサスの陰は潜めているものの、そのDSを冠したシリーズで次々とまばゆく歌舞いた(とでもいうべきでしょうか)モデルを続々発表シトロエン。しかしその起源には、誰よりも突飛であるように見えて、誰よりも実は合理性への飽くなきこだわりがあったメーカーでもあったのです。
未来」を見せてくれるメーカー
そんなエスプリを感じさせるDSシリーズをリリースする一方で、どんなメーカーもなし得ない軽くて合理的なクルマ作りを見直そうという動きもあるようです。先に発表されたC4カクタスなどはそのよい例でしょう。4メートルそこそこのボディに1000キログラム程度のボディ。これはまさしく、やはり車好きの心をつかんで話さない名車として名高いBXに近いディメンジョンといえるでしょう。
かつてほど特殊ではないにせよ、今もなお、車好きを魅了する「未来」を見せてくれるメーカー、それがシトロエンなのかもしれません。そしてあらためてそれを見せてくれている、最近のシトロエンの発表するクルマにはまた興味深いものが少なくありませんね。
いつもドイツからさまざまなレポートが届いていますが、今回はフランスのパリからそんな興味深いシトロエンの話題が届きました。こちらシトロエンのC-Cactas/カクタス電気自動車。
凝ったデザインのコンセプトカー
ホイールとタイヤがおもしろいですね。ホイールデザインはまたショー向けのコンセプトカー向けの凝ったデザインが採用されています。タイヤはミシュラン製。日本人にとってのブリヂストン以上かもしれませんね。フランス人の誇りのようなブランドといえるかもしれません。たしかに雨でもその性能の低下を感じさせないグリップ、もっちりとした乗り心地、私も愛車に装着していますよ。そんな訳ででしょうか、タイヤはミシュランなのはさすがですね。シトロエンは昔からミシュランでしたが。
パリ市内への内燃機関のクルマの乗り入れを規制するというニュースも最近聞きました。電気自動車の開発は急務ですね。このクルマそういう意味でも人々の注目の的なのかもしれません。
シトロエンの電気自動車というと、我らが日本の三菱自動車のアイミーブ(iMiEV)のOEM供給でシトロエンC-ZEROというのもありましたので、やはりその去就にはついつい注目してしまいますよね。早い時期から砂漠を探検するキャラバン隊のクルマに採用されたりしてきたこともあるシトロエン。再生可能エネルギーが一般化してきたりすると、この電気自動車も依然「この星の乗り物」というキャラクター健在といえるかもしれませんね。
化石燃料が枯渇したあとにも走り続けるクルマというのにはどうしても興味がわくものです。
[ライター/CL編集部・中込健太郎 カメラ/ドイツ駐在員]
※当記事は過去公開した記事の再編集版です
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