「10年ひと昔」とはよく言うが、およそ10年前のクルマは環境や安全を重視する傾向が強まっていた。そんな時代のニューモデル試乗記を当時の記事と写真で紹介していこう。今回は、トムスが手がけたレクサス CT200h「トムス CT20h」だ。
トムス CT20h(2011年:カスタマイズドカー)
レース活動を通じて磨かれた技術とノウハウを、市販のトヨタ/レクサス車にもフィードバックしていることで知られるトムスが、レクサスCT200hをベースに独自の味付けを施したのが「トムスCT20h」だ。果たして、その乗り味はどのようなものだろうか。
【グループAの名車13】スープラ(MA70)が1987年の菅生に登場。デビューウインを飾る!
ハイブリッドカーでありながらも走りを諦めない、それがレクサス CT200h Fスポーツの信条だ。LFAやIS Fの血統を受け継ぐ、レクサス「F」ファミリーの末っ子にあたる。それはつまり、燃費ばかりを追求してきた今までのトヨタ車とは一味違うものだ。
それゆえ、走りのレベルはかなりのものだ。ワインディングロードなどの高荷重領域では、とにかくグイグイと鼻先をインに向けることができ、「スポーツしてる!」という気になれる仕上がりを見せる。
だが、考え方が少しストイックすぎたせいか、日常域で荒れた首都高などを走ってみると、お尻はコツコツと突き上げられるし、頭が揺さぶられて視線が落ち着かないという欠点が見えてくる。まあ、これもレクサスという看板を背負っているからこそ気になるのだが・・・。
本音を言えば、ソフト仕立てのバージョンLやバージョンCが持つ快適性と、Fスポーツらしい走りとを両立してほしかったところだ。
オリジナルのスペシャルサスペンションを装備
だが、このないものねだりを完成させているチューニングカーがすでに存在する。それは、トヨタ系チューナーとして名高い「トムス(TOM’S)が仕上げた「CT20h」だ。
このクルマは、まずシャシ系に前から後ろまでブレースバーを装着することで剛性アップを図っていることがポイント。その上で煮詰めたオリジナルサスペンションの「アドヴォクス」を盛り込むという、トムスの方程式に則った造り込みが行われている。
このほか、マフラーやエアロパーツ、そしてアクセサリー系が充実してはいるが、メインとなるのは、やはりシャシだ。
サスペンションは、ハンドリングの前後バランスを見直すためにノーマルに比べてフロントを柔らかめに、リアを硬めにセット。それと同時に車高を前後とも30mm低めて、安定感を確保。だが、そのままでは乗り心地に不満が出るために、スプリング線形を細くすると同時に巻き数を増やしたり、ダンパー減衰力のバランスも見直すことで、初期の入力を収めようと努力している。
シャシ能力に見合ったパワーが欲しくなった
実際に走ってみると、まず感心したのはサスペンションが微低速域からしっかりと動きはじめることだった。小さな入力でもスッと収める躾の行き届いた感覚はなかなか。タイヤ銘柄からくるしなやかさも当然ながら存在するが、それだけの話ではない。
ボディをしっかりと固めた上で、きちんとリセッティグされた足がなければ、この動きは出ないだろう。その仕上がりは、ノーマルよりもこちらのほうが、むしろレクサスらしいと思えるほどだ。
しかし、だからといってスポーツできないというわけではない。曲がりくねって、さらにうねりのあるようなワインディングロードでは、とにかくビタッと安定しながらも、コーナーをスイスイとクリアしていく。限界域でリアがナーバスに動くノーマルのいやな部分は見事に払拭されている。回頭性も、申し分ない。むしろシャシが勝ちすぎてしまうくらいに性能がアップしている。
しっとりしなやか、だがコーナーではキビキビ動くこのクルマに乗ると、ノーマルのパワーユニットが貧弱に思えてしまう・・・。もちろん、マフラーやスロットルコントローラーによってレスポンスは向上しているものの、もうひと声のパワーが欲しくなったのは正直なところだ。
そう、上級モデルのHS250hが搭載する、よりパワフルなハイブリッドシステムが欲しくなった。このCT20hのノウハウをフィードバックして、レクサスで「CT250h Fスポーツ」なんてモデルを出して欲しい・・・。そう思えるほど、トムス CT20hはシャシが絶品と思える一台だった。
■レクサス CT200h Fスポーツ(ベース車両) 主要諸元
●全長×全幅×全高:4320×1765×1460mm
●ホイールベース:2600mm
●車両重量:1460kg
●エンジン:直4 DOHC+モーター
●総排気量:1797cc
●最高出力:73kW(99ps)/5200rpm
●最大トルク:142Nm(14.5kgm)/4000rpm
●モーター最高出力:60kW(82ps)
●モーター最大トルク:207Nm(21.1kgm)
●トランスミッション:電気式無段変速機
●駆動方式:横置きFF
●燃料・タンク容量:レギュラー・45L
●JC08モード燃費:26.6km/L
●タイヤサイズ:215/45R17
●当時の車両価格(税込):405万円
[ アルバム : トムス CT20h はオリジナルサイトでご覧ください ]
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
トヨタ新型「ミニアルファード」登場は? 「手頃なアルファードが欲しい」期待する声も!? 過去に"1代で"姿消した「ミドル高級ミニバン」があった!? 今後、復活はあるのか
“650馬力”の爆速「コンパクトカー」がスゴイ! 全長4.2mボディに「W12ツインターボ」搭載! ド派手“ワイドボディ”がカッコいい史上最強の「ゴルフ」とは?
「中古車を買いに来たら『支払総額表示』で売ってくれませんでした、詐欺ですよね?」 「別途費用が必要」と言われることも…! 苦情絶えないトラブル、どんな内容?
“生産版”「“R36”GT-R」公開に反響絶大! 日産の「旧車デザイン」採用&4.1リッター「V6」搭載で「借金しても欲しい」の声! 1000馬力超えもあるArtisan「“和製”なスーパーカー」が話題に
セカオワが「愛車売ります!」CDジャケットにも使用した印象的なクルマ
「とりあえず増税ね」で50年!? 「世界一高い」自動車諸税&ガソリン税“見直し”正念場 “年収の壁”の向こうの璧
「黄信号だ。止まろう」ドカーーーン!!! 追突されて「運転ヘタクソが!」と怒鳴られた…投稿に大反響!?「黄信号は止まるの当たり前だろ」の声も…実際の「黄信号の意味」ってどうなの?
“生産版”「“R36”GT-R」公開に反響絶大! 日産の「旧車デザイン」採用&4.1リッター「V6」搭載で「借金しても欲しい」の声! 1000馬力超えもあるArtisan「“和製”なスーパーカー」が話題に
「中古車を買いに来たら『支払総額表示』で売ってくれませんでした、詐欺ですよね?」 「別途費用が必要」と言われることも…! 苦情絶えないトラブル、どんな内容?
「クルマの左寄せ」苦手な人が多い!? よく見えない「左側の車両感覚」をつかむ“カンタンな方法”がスゴい! JAFが推奨する“コツ”ってどんなもの?
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!
みんなのコメント
この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?