トップ5の共通点
この5台が本当に英国で販売されているなかで最高の存在だろうか? おそらくそうではないし、それが今回の目的でもない。
最高のドライバーズカーでもなければ、もっとも期待を上回るパフォーマンスを発揮したわけでもなく、使われているパーツを考えれば奇妙に思えるほど素晴らしい出来栄えを誇るわけでもない。
この5台に共通する最高のものとはただひとつ、ただ単にわれわれが最高だと評価したという事実だけだ。
それがフォード・フィエスタのとなりにマクラーレン600LTが登場し、4ドアのディーゼルサルーンがミッドシップの2シータークーペに戦いを挑んでいる理由であり、長年にわたりもっとも高い実用性を誇るスポーツカーだと評価されてきたモデルが苦戦する理由となっている。
だが、「ファン・トゥ・ドライブ」という点で見れば、この結果もAutocar読者にとっては決して驚きではないだろう。
高く評価しているにもかかわらず、トップ50にさえランクインできなかった多くのモデルが存在するなかで、この5台を特別な存在にしているのは、本能的なドライビングの楽しさであり、われわれのような生粋のクルマ好きにとって、この5台は最高の楽しみを与えてくれるからだ。
まずはフィエスタ
例えばフィエスタだが、もちろんわれわれが選んだのはSTであり、このクルマはその独自の魅力によって見事トップ5にランクインしているが、それはすべてのフィエスタに共通するものでもある。
昨年、英国におけるフィエスタの販売台数はフォードで2番目に売れたモデルを50%も上回ったという事実が、このクルマの魅力を証明しているだろう。
もちろんこのクルマが魅力的で維持費も安く、手ごろな価格で手に入れることができるというのもその理由に違いないが、フィエスタがもたらすドライビングの楽しみというものも、見逃すわけにはいかない。
1.0Lエンジンを積んだフィエスタに乗り換えた地元で看護師をしている知り合いの女性は、このクルマに夢中だ。彼女は特にクルマに興味がある訳でもないが、「フィエスタを運転するのは本当に楽しい」と話しており、フォードにとっては最高の誉め言葉ではないだろうか。
STに乗ってウェールズに広がるワインディングを走り回り、他の狭苦しい4台に苦も無く付いていくことが出来たという事実がまさにこのクルマの魅力を示しているのであり、言うまでもないが、それは非常に楽しい旅となった。
アクセルオンの魅力
1981年に戻って初代フィエスタの高性能モデル、XR2で旅に出たとしても、多少の違いは感じるかも知れないが、ほとんどそのキャラクターに変わりがないことを実感するに違いない。
このクルマにはひとを惹きつけずにはおかない活気が備わっており、単なる移動であってもドライバーは思わず我を忘れて、疲れ果てるまでフィエスタを思いっ切り走り廻らせることになるだろう。
トップ5のなかで、フィエスタはもっともアクセルで姿勢をコントロールする余地が大きいからこそ、ドライバーは思わずスロットルペダルを踏み込んでしまうのであり、われわれにとっては、このアクセルを思い切り踏み込むことができるということが、ドライビングの楽しさにとっての重要なポイントとなっている。
アクセルオフでコーナーへと飛び込み、アペックスを通過しながらアクセルオンへと移行し、場合によってはリアのスライドを許しつつ、ふたたび見事にコーナリングラインをトレースしながら矢のように脱出すれば、思わず顔には笑みが浮かぶことだろう。
3シリーズの伝統
そして、それがBMW 320dがトップ5に割って入った理由でもある。昨年のランキングでは5万ポンド以下のプライスタグを掲げたモデルだけに絞ったにもかかわらず、先代モデルはトップ10にも入ることが出来なかった。
320dにも数々の不満はある。スポーツサスペンション仕様の乗り心地は決して快適とは言えず、エンジンはそれまでのBMW製4気筒ディーゼルとは違って滑らかな回転上昇は見せてくれないばかりか、BMWの新たなインストゥルメントのレイアウトにはいまだに慣れない。
だが、こうした不満など、最新の320dが得たもの(ふたたび得たものというべきかも知れないが)が覆い隠してくれる。
連綿と続く3シリーズの歴史を知るものとして、コンパクトサルーンが必要だが運転の楽しみも諦めることのできないドライバーに、このクルマは完ぺきな選択肢を与えてくれていたのであり、さすがにE21世代の3シリーズが現役だったころは知らないが、E30やE36、さらにはE46世代までは、こうした魅力を見事に受け継ぐことに成功していた。
(5~1位 中編へつづく)
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
「高いのはしゃーない」光岡の55周年記念車『M55』、800万円超の価格もファン納得の理由
「すごい衝突事故…」 東富士五湖道路が一時「上下線通行止め!」 ミニバンが「横向き」で“全車線”ふさぐ… 富士吉田で国道も渋滞発生中
オヤジむせび泣き案件!! ホンダの[デートカー]が帰ってくるぞ!! 新型[プレリュード]は究極のハイブリッドスポーツだ!!!!!!!!!
「子供が熱を出したので障害者用スペースに停めたら、老夫婦に怒鳴られました。私が100%悪いですか?」質問に回答殺到!?「当たり前」「子供がいたら許されるの?」の声も…実際どちらが悪いのか
超クラシック! ホンダが新型「ロードスポーツ」発表で反響多数! ロー&ワイドの「旧車デザイン」に「スタイル最高」の声! 女性にも人気らしい新型「GB350 C」が話題に
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!
みんなのコメント
この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?