2016年12月に日本登場となった、トヨタの小型クロスオーバーSUV「C-HR」。登場するやいなや人気が急騰し、2017年には年間登録台数11万台強を記録、翌2018年も7万台強が売れるなど、コンパクトSUV市場を引っ張ってきたモデルだが、2023年7月下旬をもって生産終了となる旨が発表されている。
(※ベストカー本誌編集部には「2023年9月に次期C-HRが準備されている」という情報も入ってきております)
元祖スポーツSUV!! かつての王者C-HR中古がいまこそ狙い目!! 得する買い方、賢い売り方
この生産終了の発表を受け、C-HRの中古車相場に変化が起きている。「C-HRを安く購入したい!!」という方に向け、C-HRに賢く乗るワザをご紹介しよう。
文:吉川賢一
写真:TOYOTA
とにかくハイブリッド車を選ぶべし!! そのうえで最上級「G」であればなお良し!!
C-HRのパワートレインは、1.8L直4ガソリン+モーターのハイブリッドモデルと、1.2L直3ターボモデルの2種類。グレードは最上級の「G」(ガソリンはG-T)とその下の「S」(ガソリンはS-T)、そして「S GR SPORT」(ガソリンはS-T GR SPORT)の構成だ。駆動方式は、ハイブリッドがFFのみ、ガソリン車はFFと4WDを設定。なおガソリン車には、SUVには珍しい6速マニュアルトランスミッション車も用意されている。
C-HRは、2019年10月にマイナーチェンジをしており、ヘッドランプとリヤコンビネーションランプのデザイン変更したほか、1.2L直噴ターボエンジンに6速MT仕様を追加し、ガソリン車・ハイブリット車の両方に「GR SPORT」追加、8インチディスプレイオーディオを標準装備するなど、ガラッと変わっている。車両価格は、ハイブリッドモデルは、税込275~315万円、ガソリンモデルは239~282万円だ(2023年4月末時点)。
中古車の流通に詳しい中古車買い取り業者によると、C-HRの売れ筋グレードは、ハイブリッドの最上級グレード「G」だそう。18インチアルミホイールや、Bi-Beam LEDヘッドランプ&ターンランプ、ハイグレードリアコンビネーションランプ(シーケンシャルタイプ)などが標準装備される仕様だ。ひとまずこれを選んでおけばC-HRの魅力を余すことなく体験できるはずだ。できれば、2019年10月のMC以降の後期型を選びたい。
GR SPORTシリーズや特別仕様車のMode-Neroシリーズであっても、検討の前提はハイブリッド車がおススメ。中古車市場で需要がより高いのはハイブリッド車のほうなので、いいリセールを期待するならば、やはりハイブリッド車を選んでおいてほしい。
2019年10月にマイナーチェンジをしたC-HR。大々的な改良が施されている
インテリアはスポーティかつシックなつくりとなっている
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C-HRの中古車価格は今後下落するため、下がってから買うべし!!
C-HRハイブリッドの5月初旬時点の中古車相場は、5年落ちの2018年製造車が約159万円~247万円。4年落ちの2019年製造車が約189万円~256万円、3年落ちの2020年製造車が約222万円~289万円といったところだ。
ただC-HRは、業者向けの中古車オークションでは、2023年1月の相場から現時点で30万円ほど下がるなど大きく下落しており、今後は中古車販売店の店頭価格も下がってくるはず。店頭価格が下がるまでには多少の時差があるため、継続的にリサーチを続け、納得できる価格で入手してほしい。
●「C-HRハイブリッド、2018年式、3万キロ未満」
●「C-HRハイブリッド、2019年式、3万キロ未満」
●「C-HRハイブリッド、2020年式、3万キロ未満」
C-HRは、業者向けの中古車オークションでは、2023年1月の相場から現時点で30万円ほど下がっている
売却のポイントは「5年落ち年内に手放す」と「どこに売却するか」
モデルにもよるが、中古車の相場は、海外への輸出事情に大きく左右される。実はC-HRも海外へ多く輸出されており、バングラデシュやロシア、マレーシアが主要な輸出先となっている。それぞれ、輸入に対して規制をかけているため、その規制にかからない年式のうちに売りぬくことがポイントとなる。
バングラデシュの輸入規制は、「製造年5年落ちまで」だ。つまり今年(2023年)は、2018年製造車までがバングラデシュへ輸出できることになる。たとえば、2020年の後期型C-HRを手に入れて、2025年のうちに手放す(輸送時間がかかるため9月~10月には手放したい)というタイミングだと、上記の輸入条件にあてはまり、高い下取りが狙える。逆に、製造年6年落ちとなると、中古車買い取りは一気に50万円近く下がることもあるという。
ただ、「どこに売却するのか」も同じくらい重要だ。中古車相場は日々変動するため、相場を毎日チェックする買取店とそうではない買取店とでは、買取価格に差が生じる。大手の買取店でも、中古車相場を毎日追いかけているとは限らない。面倒でも、複数の買い取り店で査定してもらい、より高い価格で買い取ってくれる店を探すのが「賢い売り方」の鉄則だ。
◆ ◆ ◆
ただ、C-HRは世界中に輸出されているため、(5年落ちと6年落ち以降では落差が大きいものの)下取り価格は比較的安定しており、製造年5年落ち以降のC-HRハイブリッドを長く乗るという選択肢や、ガソリンターボ6速MT車を廉価に購入してその性能を存分に堪能する、といった選択肢も大いにありだと思う。ぜひ本稿を参考にして、お得にC-HRを楽しんでほしい。
エアロパーツは海外で人気のオプションの一つだ。バングラデシュ行のC-HRの半数以上が、フルエアロを装着しているほどだ(写真はモデリスタのエアロキット装着車)
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みんなのコメント
そもそもSUVのSはスポーツの頭文字のSだった気がするけど…🙄