現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 【10年ひと昔の国産車 27】日産 スカイライン クロスオーバーは世界と戦える軽快な走りのSUVだった

ここから本文です

【10年ひと昔の国産車 27】日産 スカイライン クロスオーバーは世界と戦える軽快な走りのSUVだった

掲載 更新 12
【10年ひと昔の国産車 27】日産 スカイライン クロスオーバーは世界と戦える軽快な走りのSUVだった

「10年ひと昔」とはよく言うが、およそ10年前の国産車は環境や安全を重視する傾向が強まっていた。そんな時代のニューモデル試乗記を当時の記事と写真で紹介していこう。今回は「日産 スカイライン クロスオーバー」だ。

日産 スカイライン クロスオーバー(2009年)
スカイラインに、新たなボディバリエーションが加わった。クーペとSUVの融合により、さらにプレムアム感を高めて誕生したスカイライン「クロスオーバー」だ。スタイリッシュなボディとしなやかな走りは、世界のライバルたちを相手に、十分渡り合える実力を持っているようだ。

●【くるま問答】ガソリンの給油口、はて? 右か左か、車内からでも一発で見分ける方法教えます(2020.01.21)

厚めのドアを閉めたキャビンはピシッとした密閉感がある上に、シートもインパネも高級車然としている。しかも包まれ感が強い。これはFRベースらしいセンターコンソールの幅や、ドアからダッシュボードへと続くラウンディッシュな造形によるものだ。リアシートも同様で、足元は深さがあってきちんと座れるものの、前席との距離や頭まわりは相応にタイトだ。このあたりだけでも、スカイライン クロスオーバーが広さやユーティリティを魅力としてきたムラーノなど従来のSUVと一線を画しているのは明白だろう。

走り出しても、そうした印象は変わらない。FRでも1.7トン級の車重だが、330psを発生するVQ37VFR型エンジンはグイグイと加速する。スロットルの特性も踏み込みに対し比較的早く開いてレスポンスを高める方向にある。しかし過度な飛び出し感ではなく、機敏な動きのみを楽しめる。

シンクロレブ付き7速ATのステップ感も小気味良く、これだけスポーティならパドルシフトが欲しいと思わせるほど。ただ、車重が約100kg重い4WDではダウンシフトが頻繁になる傾向で、やはり重さに苦労している感はあった。

ハンドリングもSUVであることを一瞬忘れさせるほど軽快だ。ボディのオーバーアクションやステアリングのゆるい感覚がまったくなく、反応は鋭い。それでいて乗り心地も秀逸だ。入力のいなしが実にしなやかで、ドタバタした粗さと無縁なその走りは、ほとんど背の高いスポーティサルーンのようだ。

ミドルサイズのプレミアムSUVは世界的に盛り上がりを見せており、いち早く登場したBMW X3の先行を許すまじと、アウディ Q5、ボルボ XC60などが続々と参入している。スカイライン クロスオーバーは、ご存知のように海外ではインフィニティ EXとして販売しされているわけで、このマーケットに比較的早く参入した1台。しかも、そのルックスと走りは前述のライバルたちに引けをとらない。

さらに、車線からの逸脱に対しブレーキ制御でヨーを出し車線内に引き戻すレーン ディパーチャー プリベンション(LDP)も設定され、これはちょっとした脇見で進路が乱れた時などにかなり有効だし、音声にしたがってステア操作すれば車庫入れや縦列が一発で決められる駐車ガイド機能付きのアラウンドビューモニターも使いやすい。こうした装備面に「いかにも日本的」な先進技術を盛り込んでいる点にも注目しておきたい。

■スカイライン クロスオーバー 370GT Four タイプP 主要諸元
●全長×全幅×全高:4635×1800×1575mm
●ホイールベース:2800mm
●車両重量:1830kg
●エンジン種類:V6 DOHC
●排気量:3696cc
●最高出力:243kW<330ps>/7000rpm
●最大トルク:361Nm<36.8kgm>/5200rpm
●トランスミッション:7速AT
●駆動方式:フロント縦置き4WD
●10・15モード燃費:9.1km/L
●タイヤ:225/55R18
●当時の車両価格<税込み>:499万8000円

[ アルバム : スカイライン クロスオーバー はオリジナルサイトでご覧ください ]

こんな記事も読まれています

6/20申込締切 モビリティ業界の新規事業のつくり方~ヤマハ発動機の成功と失敗に学ぶ~
6/20申込締切 モビリティ業界の新規事業のつくり方~ヤマハ発動機の成功と失敗に学ぶ~
レスポンス
フェルスタッペン、大荒れのF1イモラ初日ではお馴染み“GP”がレースエンジニアを担当せず。その理由をレッドブルが説明
フェルスタッペン、大荒れのF1イモラ初日ではお馴染み“GP”がレースエンジニアを担当せず。その理由をレッドブルが説明
motorsport.com 日本版
これは便利!ソフト99が特殊構造の繊維を採用した全長57cmのホイールブラシ「奥洗王」を発売
これは便利!ソフト99が特殊構造の繊維を採用した全長57cmのホイールブラシ「奥洗王」を発売
@DIME
プジョーの全EV、モーターなどに最長8年保証…欧州メーカー初
プジョーの全EV、モーターなどに最長8年保証…欧州メーカー初
レスポンス
違反になったりする? 時々見かける愛犬とのツーリング
違反になったりする? 時々見かける愛犬とのツーリング
バイクのニュース
【人とくるまのテクノロジー展2024】ボルグワーナーは車両の性能・効率向上を目的に設計された電動化ソリューションを展示
【人とくるまのテクノロジー展2024】ボルグワーナーは車両の性能・効率向上を目的に設計された電動化ソリューションを展示
Auto Prove
「Hyundai Mobility Lounge富山」がオープン! すべてのヒョンデ車に試乗できるイベントも開催
「Hyundai Mobility Lounge富山」がオープン! すべてのヒョンデ車に試乗できるイベントも開催
THE EV TIMES
VWの新型EVは500万円以下となるか? 中国シャオペンとの共同開発EV、その姿とは
VWの新型EVは500万円以下となるか? 中国シャオペンとの共同開発EV、その姿とは
レスポンス
まるで純正品のクオリティー! パイオニアから三菱「デリカD:5」「デリカミニ」などに適合のトゥイーター取り付けキット登場!
まるで純正品のクオリティー! パイオニアから三菱「デリカD:5」「デリカミニ」などに適合のトゥイーター取り付けキット登場!
くるまのニュース
3つ星シェフの夢のガレージで「ムルティストラーダV4パイクスピーク」を公開! ドゥカティ・ユニカ・プログラムから生まれた特別モデル
3つ星シェフの夢のガレージで「ムルティストラーダV4パイクスピーク」を公開! ドゥカティ・ユニカ・プログラムから生まれた特別モデル
バイクのニュース
2030年に向けたスズキのカーボンニュートラルへの取り組みとは...人とくるまのテクノロジー展 2024予定
2030年に向けたスズキのカーボンニュートラルへの取り組みとは...人とくるまのテクノロジー展 2024予定
レスポンス
エクストレイルとキックスが黒金フェイス!! 特別仕様車が激アツ!! しかも一部改良で充実機能で勝負
エクストレイルとキックスが黒金フェイス!! 特別仕様車が激アツ!! しかも一部改良で充実機能で勝負
ベストカーWeb
スバルがスーパー耐久参戦へ向けた新型車両を公開! WRX S4をベースにしたマシンをスーパー耐久第2戦に展示予定
スバルがスーパー耐久参戦へ向けた新型車両を公開! WRX S4をベースにしたマシンをスーパー耐久第2戦に展示予定
WEB CARTOP
【独占速報】ヤマハXSR900GP試乗「デザインも走りも、バイクが最高にアツかった80年代を思い出す!」
【独占速報】ヤマハXSR900GP試乗「デザインも走りも、バイクが最高にアツかった80年代を思い出す!」
モーサイ
【欧州市場投入】「マツダCX-80」高性能と最大7人乗りのゆとりある室内空間を実現
【欧州市場投入】「マツダCX-80」高性能と最大7人乗りのゆとりある室内空間を実現
AutoBild Japan
名古屋~浜松「無料で信号ゼロ」秒読み段階!? 国道23号バイパス「名豊道路」全通は”1年以内” 東名の南側「完全スムーズ化」まであとわずか
名古屋~浜松「無料で信号ゼロ」秒読み段階!? 国道23号バイパス「名豊道路」全通は”1年以内” 東名の南側「完全スムーズ化」まであとわずか
くるまのニュース
ホンダとIBMがSDVに向けて共同研究開発に関する覚書を締結
ホンダとIBMがSDVに向けて共同研究開発に関する覚書を締結
Auto Prove
ランボルギーニの電動スーパーカー『レヴエルト』、ソナス・ファベールの専用ハイエンドオーディオ設定へ
ランボルギーニの電動スーパーカー『レヴエルト』、ソナス・ファベールの専用ハイエンドオーディオ設定へ
レスポンス

みんなのコメント

12件
  • 出た当時はスカイラインの名声が邪魔をして
    日本人の感性がついて行けず批判的な評価で
    売れなかった気の毒な車。
    カイエンが出て認識がガラリと変った今なら
    新型を出しても売れる。
  • この車、スカイラインを名乗らなければもう少し売れた気がするんだよね。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

447.1546.5万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

31.0176.0万円

中古車を検索
スカイライン クロスオーバーの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

447.1546.5万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

31.0176.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村