ドイツからのレポートで大変興味深いクルマの写真が送られてきました。
古いクルマも大事にする風土
自動車税の増額は割増ではなく、ふるさと納税っぽく還元してみては?
これは古いランドローバーでしょうか。クラシックなランドローバーといえばディフェンダーなどを思い浮かべる方もいるかもしれません。しかし、このクルマはそんな車種に分かれるもっと前の、黎明期の1台と言えるでしょう。日本ではなかなか見ませんね。こういうクルマも大事にする風土がドイツでは根付いているのでしょう。
その一つの表れといってもよいかもしれない制度を、このランドローバーのナンバープレートに見ることが出来るのです。プレートの最後の文字(一番右)に「H」と書かれています。これは「Historisch」つまり「歴史的なクルマ」であることを示しています。自動車を生んだ国ドイツでは、古いクルマは「走る文化財」という風に受け止めているようです。
古いクルマは税制面や保険なども優遇される?
オリジナルの状態を保った30年以上前のクルマが対象で、税制面や保険でも優遇される他、環境規制で通常自動車が進入制限されるエリアへの進入もHナンバー車は例外扱いです。世界でもトップクラスの低環境負荷のエンジンをクルマに搭載しているドイツメーカーですが、それよりも「古いクルマを大切にする」という行為とマインドを、国を挙げてサポートしている制度と言えるでしょう。
日本では13年を超えた車は排ガスによる環境負荷が大きいとして、税金が割り増しになり、新車への乗り換えを推奨し、古いクルマは排除されていきます。ドイツほどではないにせよ、自動車大国にして自動車立国である日本の自動車登録制度、税制においても古いものを維持することの尊さという点に、見習うべき点があるような気がするのですがいかがでしょうか?
[ライター/CL編集部・中込健太郎 カメラ/ドイツ駐在員]
※当記事は過去公開した記事の再編集版です
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