スパ・フランコルシャンで開催されているF1ベルギーGP。メルセデスは新型のフロアを持ち込んだものの、初日の走行を終えてそのパフォーマンスに疑問符が付いたことから引き続き使うことを断念。残りの週末を旧仕様に戻して戦うことにしたようだ。
ベルギーGPの初日、ジョージ・ラッセルとルイス・ハミルトンはマシンのフィーリングに納得がいかなかったようで、FP1とF2のいずれのセッションでもトップタイムから1秒前後離されるという結果に終わった。
■空力効率重視のF1ベルギーGP、メルセデスとマクラーレンが積極的に最適化アップデート投入
1日を通してセットアップを改善したものの、メルセデスはなぜスパのストレートでライバル勢に0.9秒もの差をつけられてしまったのか、解明できずにいた。
スパと同様に高速型のサーキットであるシルバーストンで好調だったことから、今回も同じような強さを発揮できると、メルセデスはある程度の自信をもってベルギー入りを果たした。しかし初日のペースが期待外れだったことから、この週末に投入されたアップデートが苦戦の原因ではないかという議論がすぐに巻き起こった。
初日の走行後に行なわれたエンジニアリングミーティングや、ファクトリーで行なわれたシミュレータ作業などを通じて、新しいフロアがパフォーマンスを確実に引き上げるという明確な結論が得られなかったため、チームは2日目のフリー走行3回目から旧仕様に戻すことを選択した。
またFP3はウェットコンディションで行なわれ、予選も同様に雨天が予想されることから、ドライバーのマシンへ対する自信を取り戻す必要があることに加え、アクシデントによりスペアパーツ不足に陥るリスクを回避することもできる。
メルセデスはひとまずフロアを旧仕様に戻したものの、次戦までの時間を利用して、ベルギーGP初日の失速がフロアに起因するモノなのか、それとも別の原因によるモノなのかを評価することになると見られている。
メルセデスのエンジニアリングディレクターであるアンドリュー・ショブリンは、走行に先立ち、フロアがパフォーマンスアップをもたらすはずだと語っていた。
アップデートについて、ショブリンは次のように説明した。
「メインはフロアだ。また新たな開発の一歩となる」
「予算制限の現実は、常にパーツを補修し、修理使用と試みるみたいなモノだから、マシンに新しいパーツを投入できるというのは良いことでもある。これで一歩前進できることを期待している」
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