この記事をまとめると
■日本カー・オブ・ザ・イヤー2022-2023の最終選考が終了
サクラとeKクロスEVは日本でいまもっとも必要な1台! 2022-2023日本カー・オブ・ザ・イヤーで10点を入れたクルマとその理由【青山尚暉編】
■選考委員を務めた方々に10点を入れたクルマとその理由を聞いた
■今回はホンダ・シビックe:HEV/シビック TYPE Rを選んだまるも亜希子さん
降りたくなくなるほど楽しいスポーツモデル!
快適性、デザイン、使い勝手の良さ、走る楽しさ、ロングドライブの安心感。どれを求める人にも、ピッタリの1台が揃っていること。そんな、ありそうでなかなかないシビックe:HEV/シビック TYPE Rに10点を入れました。
とくに感心した点は3つあります。まずは大人っぽく流麗に洗練されたエクステリアデザイン。この伸びやかなスタイリングは、従来から全長を30mm、ホイールベースを35mm拡大するだけにとどまらず、バックゲートの付け根を工夫することでルーフボリュームを50mm低減したり、リヤオーバーハングを20mm短縮するなどの進化によるもの。それでも、後席のヘッドクリアランスは先代と同等を維持しているので、ゆったりとした居住スペースが確保されているのがすごいところ。また、Aピラーを50mm後方にずらしたことによって前方視界は先代の85度から87度に拡大しており、道路の白線や信号、山道でのタイトコーナーといった「見たいところ」が即時に捉えられる見切りの良さを実感。運転しやすさもアップしています。
2点目はやはり、燃費がいいだけでも静かなだけでもなく、パワフルでいてダイレクトな走りと穏やかなクルージングが思いのままに楽しめる、2モーターの新世代ハイブリッド「e:HEV」。これは世界でもいち早くハイブリッドを世に出し、進化し続けてきたHondaならではのこだわりが詰め込まれたものだと感じます。モニターでエネルギーフローを表示して見ていれば、いつどこでEV走行からハイブリッド、エンジン直結に切り替わっているのかがわかりますが、見ていなければまったくわからないくらい、その切り替わりはシームレス。しかも、エンジンがどうであれアクセルレスポンスがリニアで、ひと昔前のハイブリッドのようにまな板を踏んでいるような感覚はなく、操っているという満足感もしっかり感じさせてくれます。また、スピーカーを使ってノイズを相殺し、音を演出して耳からも走る楽しさを盛り上げる「アクティブサウンドコントロール」もよくできていると感じました。
3点目は、シビック TYPE Rの素晴らしいパフォーマンス。サーキットで一足早く試乗した夫から、ものすごくいいと聞いていたのですが、私は一般道での試乗のみだったので、どうかなと半信半疑でスタートしました。でも駐車場から出てすぐにまず、MT車とは思えないなめらかな挙動に驚き、左手が自然に吸い込まれるようなシフト操作に感心し、安定感のある乗り心地にも目を見張ってしまいました。首都高に入ってからも、継ぎ目をコトンとしなやかにいなし、頻繁な加減速のコントロールさえ楽しいと思える操作感。背中から包まれるようなサウンドが気分を高めてくれて、思わず環状線を2周も走ってしまったほど。「まだ降りたくない」と久しぶりに思ったスポーツモデルでした。低速でも、一般道でも、サーキットでも走ることをエンターテインメントにする、素晴らしい1台だと思います。
じつはサクラ/ekクロスEVやクラウンなど、迷ったモデルもあったのですが、最終的には、50年という長い年月を人とともに歩んできたシビックの底力が心に響いた結果となりました。
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しかし今回はシンプルに美しく、質感も性能も段違いに上がり、安全に速い!
EVメーカーを宣言しているホンダの意地を見せてもらいました。
納車は全くの未定ですが、生涯で最もワクワクして納車待ちしています。