現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > トヨタの斬新「“うすうす”4ドアセダン」!? パカッと開いてオープンカーに!? “スイカの種”みたいな 「アヴァロン」とは

ここから本文です

トヨタの斬新「“うすうす”4ドアセダン」!? パカッと開いてオープンカーに!? “スイカの種”みたいな 「アヴァロン」とは

掲載 2
トヨタの斬新「“うすうす”4ドアセダン」!? パカッと開いてオープンカーに!? “スイカの種”みたいな 「アヴァロン」とは

■アメリカンデザインの4座オープンコンセプトカー 

 トヨタ「アヴァロン」は、1991年の東京モーターショーに参考出品されたコンセプトカーです。トヨタのアヴァロン…と聞いて、同社がアメリカを中心に展開し、初代・2代目が日本でも販売された上級FFセダン『アバロン』を思い浮かべる人も多いと思います。

【画像】めちゃカッコイイ! ”薄すぎる”トヨタ「アヴァロン」を画像で見る(30枚以上)

 しかし、アヴァロンとアバロンの共通点は、ドアが4枚あることくらい、というほど、両車では異なった外観を持っていました。

 というのも、コンセプトカーのアヴァロンは、居住性を重視した大きなキャビンを持つ市販版セダンのアバロンと異なり、流線型の車体を持つ4人乗りのオープンモデルだったのです。デザインは、トヨタの北米デザインスタジオであるキャルティ(CALTY=Calty Design Research Incorporated)が手がけていました。

 コンセプトイメージは「アクティブコミュニケーションクルーザー」。使用シーンは、趣味や気が合う2組のカップルがアクティブな週末を過ごすためのクルマ、と想定されており、車内には大人4人がゆったりと座れる空間が確保され、ラグジュアリーかつ居心地の良さそうなが内装が設えてありました。

 外寸は全長4610mm×全幅1845mm×全高1130mmで、低いフロントノーズを持つ流線型のフォルム、ボディサイド後半に走るえぐれたキャラクターライン、絞り込まれたテールエンドが特徴でした。当時のパンフレットには、「キャビンレス・ウルトラローハイト・ボデー」とうたわれていました。

 オープンモデルのため固定式のルーフはなく、フロントにウィンドスクリーンを備えるのみでしたが、さらにアヴァロンでは、風雨をしのぐためのルーフさえ装着されていませんでした。

「ルーフがないというけれど、リアシート後方に収まっているのは、畳まれたルーフじゃないの?」と思ったかもしれません。しかしこれこそ、アヴァロン最大のポイント。一見ルーフに見えるこのパーツは、前方にスライドして移動、さらにウィンドスクリーンも倒れることによって、なんと乗員のスペースに「フタ」をしてしまうのです。

 するとアヴァロンは、まるで果物の種のような完全な流線型の塊に変身。元から低いクルマだったのに、全高はなんと960mmという低さにとなり、車内に人が乗り込むことさえできません。しかしこの機能は、まさに乗車しない駐停車時を想定したもの。乗員がいなくなるとこのクローズドモードになる、とのことだったので、車上荒らしなどを防ぐ効果は確かにあると言えます。

 また、パンフレットには、「クローズド時のクールでミステリアスなキャラクターから、オープン時の暖かく人を迎え入れるイメージへとドラマチックな変化」が起こり、見る人に新鮮な驚きを与える、とされていました。

※ ※ ※

 市販版のアバロンは1994年に登場し、5代目を数える現行型では、本来の主戦場だったアメリカから中国にその市場を移していますが、今なおその名前は健在です。なお、北米市場におけるアバロンの直接的な後継車は、SUV化して驚きを与えた現行型「クラウン」となります。

 日本語での表記こそ異なりますが、名前のみを市販車に引き継いだアヴァロン。未来的なデザインや、駐停車時に室内空間を閉鎖するというアイデアは、アバロンを含めそれ以降のクルマに採用されることはありませんでした。しかしこのような自由な発想こそ、コンセプトカーの面白さ・魅力と言えるかもしれません。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

ジュリエッタ・ユーザーを呼び戻す? アルファ・ロメオ・ジュニア・エレットリカへ試乗 HVも登場!
ジュリエッタ・ユーザーを呼び戻す? アルファ・ロメオ・ジュニア・エレットリカへ試乗 HVも登場!
AUTOCAR JAPAN
160万円でガルウイングドアが買えた! トヨタ「セラ」はバブルが生んだマイクロスーパーカーでした…今見ても新鮮なデザインに再注目です
160万円でガルウイングドアが買えた! トヨタ「セラ」はバブルが生んだマイクロスーパーカーでした…今見ても新鮮なデザインに再注目です
Auto Messe Web
オコン&ガスリーの幼なじみペアがダブル表彰台に感無量「最終ラップ、カート時代に思いを馳せた」アルピーヌは6位に
オコン&ガスリーの幼なじみペアがダブル表彰台に感無量「最終ラップ、カート時代に思いを馳せた」アルピーヌは6位に
AUTOSPORT web
F1がまだ「めちゃくちゃ」だった頃の話 ひどいチームで溢れかえった80~90年代 歴史アーカイブ
F1がまだ「めちゃくちゃ」だった頃の話 ひどいチームで溢れかえった80~90年代 歴史アーカイブ
AUTOCAR JAPAN
ジャガー、英国で新車販売終了 ラインナップ総入れ替え 2026年まで中古車のみ
ジャガー、英国で新車販売終了 ラインナップ総入れ替え 2026年まで中古車のみ
AUTOCAR JAPAN
特別な青を纏ったベントレー「ベンテイガS」完成! 英国ファッションデザイナーとコラボした限定車は、電動化延期が影響していた…!?
特別な青を纏ったベントレー「ベンテイガS」完成! 英国ファッションデザイナーとコラボした限定車は、電動化延期が影響していた…!?
Auto Messe Web
ホンダ新型「スーパーカブ×ハローキティ」初公開! サイドカバーの「飛び出すキティ」が凄すぎ! 超人気の「2大巨頭」奇跡のコラボで発売へ!
ホンダ新型「スーパーカブ×ハローキティ」初公開! サイドカバーの「飛び出すキティ」が凄すぎ! 超人気の「2大巨頭」奇跡のコラボで発売へ!
くるまのニュース
スペックはディーゼルに見劣りするトヨタ「ランドクルーザー250」のガソリン車 “気になる街中での印象”は? 充実した装備類で“コスパは最強”
スペックはディーゼルに見劣りするトヨタ「ランドクルーザー250」のガソリン車 “気になる街中での印象”は? 充実した装備類で“コスパは最強”
VAGUE
真夏も真冬も車内で寝る必要があるトラックドライバー! アイドリングが御法度なイマドキの「冷暖房」事情
真夏も真冬も車内で寝る必要があるトラックドライバー! アイドリングが御法度なイマドキの「冷暖房」事情
WEB CARTOP
F1の新規ファンが増えない根本理由 75周年を機に開かれる未来への道筋とは?
F1の新規ファンが増えない根本理由 75周年を機に開かれる未来への道筋とは?
Merkmal
「僕よりも大変な人たちがいる」アロンソ、激痛襲われるもサンパウロ完走でマシン修復のチームや豪雨被害バレンシアに勇姿見せる
「僕よりも大変な人たちがいる」アロンソ、激痛襲われるもサンパウロ完走でマシン修復のチームや豪雨被害バレンシアに勇姿見せる
motorsport.com 日本版
【BMW 1シリーズ 新型】色々なボディカラーで楽しんで
【BMW 1シリーズ 新型】色々なボディカラーで楽しんで
レスポンス
PPのノリス、赤旗で後退しタイトル争いにも打撃「ライバルはラッキーだったが、僕は不運だった。戦略に誤りはない」
PPのノリス、赤旗で後退しタイトル争いにも打撃「ライバルはラッキーだったが、僕は不運だった。戦略に誤りはない」
AUTOSPORT web
「“暗い色”増えたなぁ…」 自動車カラーのトレンドが一気に“地味化”へ!? “とにかく明るい色”から一転のワケ
「“暗い色”増えたなぁ…」 自動車カラーのトレンドが一気に“地味化”へ!? “とにかく明るい色”から一転のワケ
乗りものニュース
「ヘッドライトが眩しいクルマ」なぜ増えた? 信号待ちで「ライト消さない人」が多数派になった理由とは? ヘッドライトの“新常識”ってどんなもの?
「ヘッドライトが眩しいクルマ」なぜ増えた? 信号待ちで「ライト消さない人」が多数派になった理由とは? ヘッドライトの“新常識”ってどんなもの?
くるまのニュース
小さいジープはいかが? ブランド最小のSUV「アベンジャー」がEVで登場! 【新車ニュース】
小さいジープはいかが? ブランド最小のSUV「アベンジャー」がEVで登場! 【新車ニュース】
くるくら
[音を良くするコツをプロが指南]何はなくとも「スピーカー」を換えれば音は変わる!
[音を良くするコツをプロが指南]何はなくとも「スピーカー」を換えれば音は変わる!
レスポンス
サプライズは失敗したけど……セナに憧れたハミルトン、マクラーレン・ホンダMP4/5Bドライブに感激「これでレースに出れたらいいな笑」
サプライズは失敗したけど……セナに憧れたハミルトン、マクラーレン・ホンダMP4/5Bドライブに感激「これでレースに出れたらいいな笑」
motorsport.com 日本版

みんなのコメント

2件
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

288.0318.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

-万円

中古車を検索
アバロンの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

288.0318.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

-万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村