単純にワイド化せずにバランスを重視 違和感のないボディラインをキープする
1月12日(金)~1月14日(日)まで開催された東京オートサロン2018(千葉県・幕張メッセ)。 学生たちによる車両製作も話題で、各学校が競い合うようにカスタムカーを出展している。 なかでも目を引いたのがオープンボディのポルシェ。ちょっと小振りだなと思ったら、なんとベースは初代コペンだという。
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世間ではいまだに「若者のクルマ離れ」なんて声も聞くけど、東京オートサロンのようなイベントを始め、サーキット走行会などでは10~20代が増えている印象が強い。 「クルマ好きな若者は減ってない!」と言わんばかりに、静岡工科自動車大学校の学生たちが卒業製作として、L880Kと呼ばれる初代コペンをベースに、誰もが知るスーパーカー『ポルシェ911』ルックに仕上げてきた。始めはどんな車両をベースに使うかも決まっておらず、学生それぞれがアイディアを出し合った。 そのなかで多数決を行なった結果、コペン改ポルエシェに決まったという。
モディファイは当然ながら外観がメインとなる。モチーフはフェンダーが大きく張り出したポルシェのターボモデルなので、スポーツカーらしいシルエットのコペンといえど、自然なボディラインを作るには相当な苦労があったそうだ。
もっとも手間を要したのは、前後フェンダーとヘッドライトまわりの造形とのこと。ヘッドライトはVWビートルから流用。 ボディは単にワイド化すればいいワケじゃなく、ドアやバンパーとスムーズにラインが繋がるよう配慮した。
フロントバンパーはポルシェ純正だが、ボディ幅が異なるため中央で一度カットし、サイズを調整して再び繋ぎ合わせている。
サスペンションには大きく手を加えることなく、ホイールのサイズでボディ幅を拡大したように見せている。スポーツカーの定番モデルのひとつ、ワーク・マイスターS1の2ピースで、サイズはフロントが9J×15-2/リヤが10J×15-15。組み合わせるタイヤはフロントが195/55-15、リヤが225/50-15だ。
ホイールベースやトレッドはコペンのままなので、実際の寸法はポルシェよりコンパクトなはずなのに、縦横比を含めほとんど違和感がないのが凄い。製作には15人ほどの学生が携わっており、3~4カ月で完成にこぎ着けたとのこと。
ポルシェ・ターボを象徴するパーツのひとつ、大きく跳ね上がったリヤウイングはイチからの自作。
マフラーの出口はコペンのままだけど、センター2本出しというスポーティな見た目のおかげか、不思議とミスマッチさは感じない。
シートなどインテリアはコペンのオリジナルだ。ただしエクステリアとのカラーコーディネイトで、シートのセンター部やステッチ、ドア内張りやインパネまわりはオレンジに変更している。
レポート&撮影:佐藤 圭
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