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北米専売のマツダ CX-50に乗る。見た目も走りも完全にアメリカ人好みの仕様なのだ

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北米専売のマツダ CX-50に乗る。見た目も走りも完全にアメリカ人好みの仕様なのだ

国内では人気のSUVが続々と発売されるが、この傾向は世界共通である。グローバルモデルとして全世界で発売されるモデルもあれば、日本に導入されないモデルも存在する。今回紹介するのはマツダの北米専用モデルであるCX-50。アメリカ・カリフォルニアを拠点に世界を駆けまわるモータージャーナリスト、ケニー中嶋が試乗した。
 

 
北米市場で人気のラギッドデザイン
 
北米専売モデルのマツダCX-50は、北米マツダの最量販SUVであるCX-5よりもひとまわり大きく、よりオフロードテイストをプラスした5人乗りSUV。日欧で販売するCX-60がFRベースなのに対し、こちらはFFベースで全車AWDという設定も、このクルマのキャラクターを表している。
 
ボディサイズは全長4720mm、全幅1920mm、全高1605mmで、CX-60と比べると全長が20mm短いのに対し、全幅は30mm広く、全高が80mm低い。ワイド&ローのフォルムとなっている。フロントフェンダー両端までフラットに広げたボンネットやブラック塗装のワイドグリルが、広い車幅をより強調。無塗装樹脂のオーバーフェンダーやプロテクションモールなど、CX-5と比べてもよりアウトドアテイストな仕立てとなっている。エクステリアはアメリカのSUV市場でめっぽうウケがいい「ラギッド」なデザインだ。
 
CX-50が生産されるのは、アラバマ州に新設されたトヨタとの合弁工場マツダ・トヨタ・マニュファクチャリング。隣のラインではCX-50と同じくアウトドア色の強いトヨタ カローラ クロスが生産されるのを見ても、これがアメリカ市場におけるSUVマーケットの一大トレンドということなのだと感じる。
 
2.5Lガソリンターボ+FFベースの4WD
 
搭載されるエンジンは2.5LのスカイアクティブG-2.5の自然吸気式(NA)とツインスクロールターボ付きの2タイプのみで、今後ハイブリッドモデルが追加されるようだ。
 
ちなみに2年前にはCX-5にディーゼルモデルがラインアップされていたのだが、現在はディーゼルエンジンの設定はない。その理由は、軽油がガソリンと同価格帯なのに比べて、ディーゼルモデルのオプション価格が高く、メリットが少ないことが上げられる。ほかにもアメリカではディーゼルのイメージがいまだに好転していないことも一因かと思う。そうしたことから現在、北米マツダではディーゼルエンジンを一切ラインアップしていない。
 
トルクフルなパワートレーン
 
今回試乗したのはターボモデル。最上級グレードの2.5Tプレミアムプラスパッケージだ。プレミアムガソリン仕様で256hp(259馬力)を発揮するというヤツだ。320lb-ft(434Nm)のトルクも低速域からトルクフルでパワー不足を感じる場面はほとんどなかった。
 
トランスミッションはパドルシフト付き6速ATで、i-ACTIVと呼ばれるAWDシステムは全車標準となる。AWDのドライブモード「Mi-Drive」のセレクタースイッチには「スポーツ」と「オフロード」モードの選択が可能。さらにターボモデルには「トーイング」モードが加わり、3500ポンド(約1590kg)と、このクラスでも十分すぎるほどの牽引能力を有している。ボートやキャンパーを牽引して遊びに出かけるというのは、(たとえ実際に実行しなくても)アメリカのSUVオーナーが思い描くカーライフのスタイルだ。この辺りもしっかりと押さえたパッケージングになっている。ちなみにNAモデルの牽引能力は2000ポンド(約900kg)だ。
 
オンロードでは軽快なハンドリング
 
試乗車に装着されていたタイヤは20インチのオールシーズン仕様。あくまでもオンロード走行に適したパターンだった。さすがにマッドやサンドの低ミュー路面では電子制御のトラクションコントロールをめいっぱい使っての走行となり、本格的なディープなオフロードに踏み込むのはためらってしまった。しかし逆に言えば、オンロードでは見かけ以上に軽快なハンドリングを楽しむことができ、コーナリング時の素直さやトレース性など、さすがマツダといった乗り味だ。
 
余裕の室内空間
 
外観からも想像できる広々とした室内は、実際に乗車してみると横方向の余裕が十分あって解放感が高い。センターコンソール部分も広めに取ってあり、シートも大柄なアメリカ人向けだなぁというサイズ感だ。後席も足元や頭上空間が広く、大人3人が横並びで座れるほどの余裕がある。ルーフパネル一面のパノラマサンルーフの効果もあってか、長距離の移動中でも閉塞感を感じることなく快適なドライブを楽しめた。
 
発売以来、CX-5よりワンランク上のSUVという位置づけのCX-50は、とにかくカッコいいスタイリングが好評を得ている。日本でも国内導入を希望する声も上がっているとのことだが、実際に乗ってみて痛感したのは、サイズやパッケージングなど、アメリカの道路事情やライフスタイルを前提にした1台であるということだ。
 
〈文と写真=ケニー中嶋〉
 

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 [CX-50 2.5T プレミアム プラスパッケージ主要諸元]
(4WD・2.5Lターボ・6速AT)
 
【寸法・重量】
全長:4720mm
全幅:1920mm
全高:1605mm
ホイールベース:2815mm
最低地上高:218mm
車両重量:1770kg
乗車定員:5人
 
【エンジン・性能】
種類:直4DOHCターボ
ボア×ストローク:94.0mm×100.0mm
総排気量:2488cc
圧縮比:10.5
最高出力:191kW(259ps)/5000rpm
最大トルク:434Nm(44.3kgm)/2500rpm
燃料供給装置:電子制御燃料直接噴射式
使用燃料・タンク容量:プレミアム・60L
WLTCモード燃費:―
最小回転半径:5.5m
 
【諸装置】
サスペンション:前ストラット/後トーションビーム
ブレーキ:前Vディスク/後ディスク
タイヤ:245/45R20

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みんなのコメント

44件
  • 直6とかFRとか興味ないんで、純粋にデザインがいいこれを日本で売ってくれませんか?
  • 個人的には、地方の人間なのでcx-5よりもcx-50の方が土地柄にも合うし、スタイルもロー&ワイドでかっこいいと思います。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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