■トヨタのbzセダン「bZ3」登場間近?
トヨタが2021年4月に純電動SUV「bZ4X」と共にローンチした純電動ブランド「bZ」。
現在はbZ4Xの1モデルのみですが、早速第二弾のモデルとなるセダン「bZ3」の詳細が明らかとなりました。
【画像】これがトヨタの新型「bZ3」だ! 連投される「bZシリーズ」の実車を画像で見る(36枚)
この情報が判明したのは中華人民共和国工業情報化部(通称:工信部)のサイトです。
工信部は日本でいうところの経済産業省や総務省の業務を扱う機関となり、中国では自動車メーカーが新型車を製造・販売する前にその情報を工信部に届け出る必要があります。
2022年8月25日に公開された工信部の情報には、トヨタが販売を予定しているセダン型電気自動車の外観や詳細なスペックが掲載されています。
エクステリアは、トヨタが2021年12月の「バッテリーEV戦略発表会」にてお披露目したコンセプトモデル「bZ SDN」をそのまま踏襲しており、「bZ SDN」の市販モデルということになります。
リアには「bZ3」のエンブレムが確認できるため、正式名称は「bZ3」ということになります。
2022年3月にはカモフラージュが施されているものの、各パーツがbZ SDNの特徴と一致するテスト車両が広東省深セン市の路上で目撃されていました。
テスト車両のダッシュボードには日本でいう車検証のような書類「汽車合格証」が置かれていましたが、それには製造会社とブランドが「BYD」と記載されていたことからも、大変大きな反響を呼びました。
BYDは広東省深セン市が本拠地の自動車メーカー。当初はバッテリーメーカーとして設立されましたが、2003年からは自動車の生産も開始、今では年間約60万台(2021年)の電動車を販売する一大メーカーにまで発展しています。
日本との関わりも深いメーカーです。BYDは2015年に日本での電気バスの販売を開始。以来、これまでに約60台以上を納入し、日本国内でのEVバスシェアの約7割を誇ります。
2022年7月には日本の乗用車市場に参入することも発表し、ますます日本での事業を加速させていく計画です。
2019年、トヨタはBYDと「電気自動車の研究開発に関する合弁会社の設立に向けた契約」を締結、2020年に50:50の出資で「BYD TOYOTA EV TECHNOLOGY」を設立しました。
2021年の上海モーターショーでトヨタがおこなった発表では、トヨタ bZシリーズの提携パートナーにBYDの名前も挙げられています。
このことからも、トヨタの電気自動車開発にBYDが関与することは確実と言われていましたが、2022年3月に発見されたテスト車両がそれを確実なものと裏付けました。
■中国政府系サイトからわかった情報とは
政府系サイトに届出されている情報を見ると、ボディサイズは全長4725mm×全幅1835 mm×全高1475mm、ホイールベースが2880mmとなっており、発見されたテスト車両記載のサイズと一致しています。
また、2022年3月に発見されたテスト車両は製造会社とブランドが「BYD」と記載されていたことから、市販モデルもBYDが製造するのではないかといわれていました。
ですが、今回明らかになった届出情報では製造が「一汽トヨタ(第一汽車との合弁会社)」、ブランドも「トヨタ」となっているため、トヨタが製造する電気自動車ということになります。
ただ、搭載されるバッテリーとモーターはBYDの子会社「弗迪」が製造することになっているので、駆動に関わる部分はBYDが大きく関与していることがわかります。
これ以外にも、ABS部品の製造会社はトヨタグループの一員である「アドヴィックス」と記載されています。
モーターの出力は135kWと180kWの2種類が届出されていることから、少なくとも出力の異なる2グレードが展開されるということでしょう。また、表記の仕方からは両方とも二輪駆動であることが確認できます。
装備に関してはムーンルーフやパノラミックビューモニターシステムなどを搭載していることが添付の画像より判明。
また、タイヤサイズは215/65R16と225/50R18と記載されており、グレードによって16インチと18インチのホイールが設定されることを意味していると推測できます。
正式な発表時期は依然として不明ですが、通常は新しいクルマの情報が工信部に掲載されると、発表は間近であることを意味します。
少なくとも2022年内には何らかの情報がトヨタより公式に発表されると思うので、引き続き注目していきたいと思います。
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