新型ヴェルファイアは、後席重視のショーファードリブンカーのアルファードに比べ、2.4Lターボを設定して、走りのよさを前面に押し出しているのが特徴だ。走りのミニバンといえばオデッセイ。今冬にも再販売されることが決まっている。さて、新型ヴェルファイアはオデッセイに代わって新王者になれるか?
文/ベストカーWeb編集部、写真/ベストカーWeb編集部、トヨタ、ホンダ
走りのミニバンといえばオデッセイの代名詞! 新型ヴェルファイア2.4ターボは新王者になれるか?
■新型ヴェルファイアが走りのミニバン新王者!?
アルファードと違いスポーティなミニバンとして位置づけられたヴェルファイア
今回のヴェルファイアは、アルファードとひと味違う。そう、アルファードは後席重視のミニバンの王道だが、ヴェルファイアはスポーティなドライバーズカーというキャラクターが与えられている。
なかでもヴェルファイアのZプレミア、2.4Lターボが凄い。搭載されている2.4Lターボ車の最高出力は279ps、最大トルクは43.8kgm。これにダイレクトシフト8ATを組み合わせている。アクセルを強く踏み込むと43.8kgmの太いトルクで力強く加速していき、レスポンスのよさが気持ちいいという。
ボディ&シャシー関連では、フロントには、ヴェルファイアのみラジエターサポートとサイドメンバーをつなぐ専用のパフォーマンスブレースを設定。フロントの剛性を上げることで応答性を向上させ、走り出しからスーと動く走りの気持ちよさを実現。また足回り、ステアリングのチューニングを加えているという。
ヴェルファイア専用のフロントパフォーマンスブレース
ターボエンジンのため、そのエンジンサウンドも気になるところだが、乗用域までは不快に感じる音を軽減し、アクセルを強く踏めば気持ちのいいエンジン音が出るようにセッティングしたという。とてもミニバンらしからぬスポーティなキャラクターが与えられていることがわかる。
ハンドリングついては、フラットな乗り心地を実現しながらドライバーが疲れない操縦安定性を実現。特にこだわったのは、高い操舵感と接地感。重心が高いミニバンの場合、ハンドルを切り始めると、少し遅れてロールが出てくる。それが気持ち悪さにつながるがその遅れがヴェルファイアにはないという。
ヴェルファイアZプレミア、2.4Lターボ車には22555R19サイズのダンロップSP SPORT MAXX060が装着されていた
ヴェルファイアZプレミアの2.4Lターボ車に装着された225/55R19タイヤに関しても、操縦安定性だけでなく、ロードノイズや乗り心地もしっかりチューニングし、トータルバランスのとれたいいタイヤに仕上がっているという。
アルファードはセカンド、サードシートの乗り心地がよく振動も抑えられて快適な乗り心地にしたいっぽう、シュアなハンドリングも併せ持つ。いっぽう、ヴェルファイアの2.4Lターボは欧州スポーツサルーンを思い起こさせる走りだというからかなり期待できそうだ。
これはヴェルファイアの2.4Lターボだけでなく、アルファード/ヴェルファイア全体に言えることだが、新しいTNGAプラットフォームを最適化し、ロッカーストレート構造に2種類の構造用接着剤を最適塗布することでボディの変形を効率よく抑制し、優れた操縦安定性と不快なシート振動の低減を実現。
アルファード&ヴェルファイアの開発者はこう語っている。
「新しいTNGAプラットフォームを最適化し、ロッカーストレート構造に2種類の構造用接着剤を最適塗布することでボディの変形を効率よく抑制し、優れた操縦安定性と不快なシート振動の低減を実現しています。
ボディ剛性は先代から約50%アップし、セカンドシートとボディの間の取り付けの間には防振ゴムブッシュを入れ、徹底的に振動を低減しています。先代モデルと比較して約3分の1の振動レベルに低減しています。新型となって旧型からどれくらい進化したのかは乗って3秒で違いがわかると思います。
また、背の高いミニバンですと少しゆすられることもあるかと思いますが、今回設定した、周波数感応型ショックアブソーバーがしっかりと受け止めてくれますので安定してコーナーを曲がることができます(エグゼクティブラウンジに標準装備)。もちろん、後席だけでなくドライバーもレーンチェンジでもスーッとクルマの動きに遅れがなく動きます」。
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大して速くもないのに高速道路の追越車線でオラつく姿が目に浮かぶ。