車両本体価格359万7000円~775万2000円という高額車ながら、2021年の新車販売台数で年間9万5049台を記録し、第4位。ミニバンでは第1位となったトヨタアルファード。
現行モデルは2015年1月から販売開始し、7年目に突入し中古車の流通台数も約2500台と非常に豊富となっている。
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ここでは、高い人気を誇るアルファード全グレードの5年落ちとなる、2017年式の買取価格と残価率を調べると、アルファードのグレードの中でも人気の高いグレード、そして人気薄のグレードが明らかとなった。
これによって、新車で購入すると高いリセールバリューを得られるグレード。そして残価率が低く中古車で狙うと割安感の高いグレードをそれぞれ紹介する。
ただし、この買取価格は基準額であり、走向距離やボディカラー、オプションそして修復歴などで変わるので目安として考えてもらいたい。
文/萩原文博、写真/トヨタ自動車、萩原文博
同じアルファードでも残価率はグレードによって約44.3%~約71.8%と差がある
2017年式アルファードの買取価格と残価率
ミニバンの中でも抜群の人気を誇るトヨタアルファードの現行モデルは2015年1月に登場。新しい高級車の概念を創造することを目指し、「大空間高級サルーン」をキーワードとして開発され、高級セダンに引けを取らない、上質な乗り心地や優れた操縦安定性といった高い走行性能が特徴。
高い走行性能を実現させるために、フロアを低床化したプラットフォームを採用。ボディ剛性を向上させると同時に、リアに新開発のダブルウィッシュボーン式サスペンションを採用した。
2017年式に搭載されているパワートレインは2.5L直列4気筒エンジン+CVT、3.5L V型6気筒エンジン+6速AT。そして2.5Lガソリンエンジン+モーターそしてE-Fourという4WDを組み合わせたハイブリッドの3種類。
駆動方式はハイブリッドが4WDのみ、ガソリン車のほとんどのグレードで2WDと4WDを採用している。
現行型アルファードは2016年7月には特別仕様車を発売。2.5Sをベースに“Aパッケージ”の装備を加えたS“Aパッケージ・タイプブラック”。そして3.5SAをベースとしたSA“タイプブラック”を設定。カタログモデルにこの特別仕様車2モデルを加えた33グレードの買取価格と残価率を調べた。
その結果、残価率は約44.3%~約71.8%とアルファードでもグレードによって人気に差があることがわかった。そして、これまでもアルファードの中古車の記事で書いてきたように、税金が高く、使用燃料がハイオクとなる3.5Lエンジン搭載車の残価率が低い。
さらに、豪華な内装が魅力のエグゼクティブラウンジの残価率の低さが目立つ。したがって3.5L車やエグゼクティブグレードの中古車で狙うと割安感が高くなるのだ。
その一方で圧倒的な残価率の高さを誇るのは2.5Lのガソリン車のエアログレード。特別仕様車を含めて、こういったグレードを新車で買うと高いリセールバリューが期待できるということだ。結論として、新車で買うなら2.5Lエンジンのエアログレード。中古車でおいしいのは3.5L車やエグゼクティブグレードということになる。
それでは、残価率が高くリセールバリューが期待できるグレードのトップ3。そして残価率が低く、中古車で狙うとオイシイ3モデルをそれぞれ紹介する。
新車で購入するならば、2.5S Cパッケージが鉄板グレード
一番人気の2.5S Cパッケージ(マイナーチェンジ前)
リセールバリューが最も高いのが、残価率約71.8%の2.5S Cパッケージ2WD。人気のアルファードでも唯一残価率70%以上を記録。5年落ちの中古車としては驚異的な数字となっている。
2.5S Cパッケージ2WDは2.5Lガソリンエンジンを搭載したエアロ系のグレードで、19インチの切削光輝アルミホイールを標準装備。そのほか、後席用サンシェード、オートワイパー(雨滴感知式)、リバース補助機能付オート電動格納式リモコンカラードドアミラー。LEDコーナリングランプを装備。
インテリアは、黒木目調本革巻きステアリングホイールにはステアリングヒーター機能を装備。メッキ加工のインサイドドアハンドルをフロント・リアに採用。ドアトリムは、合成皮革+スパッタリング+黒木目調を使用している。
シート表皮はファブリック+合成皮革のコンビシートを採用。運転席は8ウェイパワーシート、オットマン付の助手席は4ウェイパワーシート。セカンドシートはロングスライドやパワーオットマンを搭載したエグゼクティブパワーシートを標準装備している。
さらに快適装備では、ウェルカムパワースライドドア&予約ロック機能付のスマートエントリー。パワーバックドアなどが標準装備となっている。
残価率67.9%で第2位となったのが、2.5S Aパッケージ2WD。ベーシックな2.5Sと比べると、クルーズコントロール、スーパーUVカット+IRカット機能+撥水機能付フロントドアガラス。排気ガス検知式内外気自動切り替え機能付フルオートエアコン、ナノイー機能をフロントに加えてリアにも装着。
さらに助手席スーパーロングスライドシート、マニュアル式の助手席オットマン機能。デュアルパワースライドドア+バックドアイージークローザーを標準装備している。ベースグレードの2.5S 2WDより約22万円高いが、装備の充実度を考えるとお得感は高い。
そして約67.7%の残価率で第3位となったのが、2.5S Aパッケージ タイプ・ブラック2WD。このグレードは2016年7月に設定された特別仕様車。
2.5S Aパッケージ2WDをベースに、スモークメッキのフードモール&フロントグリル&ミッドグリル、バックドアガーニッシュ、インサイドドアハンドル(メッキ/フロント・リア)、専用ゴールド加飾を施したスマートキー。そしてウルトラスエード+クロコ調柄合成皮革を使用した専用シートという特別装備を採用しているモデルだ。
中古車では敬遠される3.5Lのエグゼクティブラウンジが狙い目
中古車で割安感が魅力のエグゼクティブラウンジ(マイナーチェンジ前)
続いては、残価率が低く中古車で狙い目のグレードをピックアップする。残価率約44.3%と最も低くなったのが3.5エグゼクティブラウンジ2WD。4WD車も残価率48.3%で第3位となっている。
3.5エグゼクティブラウンジの残価率が低くなる理由として、まず挙げられるのは搭載している3.5Lという大排気量エンジンのため、自動車税も高い。しかも使用燃料がハイオクガソリンのため、ランニングコストが高くなるから中古車ユーザーから敬遠される。
そして、2017年末のマイナーチェンジでエアログレードにもエグゼクティブラウンジが設定されたが、前期型は標準系にしか設定されていないということが残価率の下がる要因だ。
とはいえ、最上級グレードらしく、レーダークルーズコントロール、インテリジェントクリアランスソナーといった運転支援システム。セミアニリン本革を使用したエグゼクティブラウンジシート。
T-コネクトSDナビゲーションシステム+JBLプレミアムサウンドシステム。12.1型リアシートエンターテイメントシステム。DCM+ルーフアンテナといった豪華装備が標準装備されている。
約47.7%で低い残価率第2位となったのが、3.5SA 4WD。特別仕様車の3.5SA タイプブラック4WDも約49.6%で第5位と残価率は低めだ。
3.5SAは2.5S“Aパッケージ”とほぼ同じ装備内容となっている3.5Lエンジンを搭載したエアログレード。車両重量の重さを考えると4WD車のほうが走行安定性は高いとも考えられるが、逆に降雪地で使用されたクルマが多く残価率が下がってしまうとも言える。
こうして見ると、搭載するパワートレインでは残価率の高い順に2.5L、ハイブリッド、3.5Lとなっている。こういったことを踏まえて中古車を探せば、想像以上の充実した装備のクルマを手に入れる事も可能なのだ。
これは中古車が人気という要素が価格に大きな影響を与えるから。この人気のトレンドを応用すると、より良い中古車購入が可能となるのだ。
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みんなのコメント
たかがミニバンなのに、気持ち悪いな。
オプションで分ければスッキリするのに。