電動ファン4機+水噴射で吸気温度を下げる独創チューン!
純正タービンに拘るサーキット仕様
「全てが純正以上!」ZC33Sスイスポチューンのトップランナーが展開するパーツ群に迫る!
AE86にはじまり、FD3S→BNR32→BCNR33→パジェロ→テラノ→コペンと乗り継ぎ、現在はインプレッサXVとS660の2台体制でカーライフを満喫する“猫、さん(54歳)”。
コペン時代は峠で走りを楽しんでいたが、S660に乗り始めてからはクローズドサーキットへと走りのステージを変更。セントラルや鈴鹿ツインを2週間に1回のペースで走り続け、セントラルを1分40秒でラップするほどの実力だ。
その走りを支えるのは、“猫、さん”がコペン時代から付き合いだというパワーハウスDTMによるトータルチューニングだ。
まずエンジンは、純正タービンの性能を限界まで引き出すDTM独自の『タービンチューン極』を軸に構築。これは、タービンのIN&EXポート拡大加工にはじまり、バイパス拡大加工、調整式アクチュエーターの導入、触媒の大口径化などにより、ブーストレスポンスを引き上げながら全域での出力向上を狙うメニューだ。
インタークーラーはなんとエンジンの後方にマウント! パイピングレイアウトは、効率を求めてボディの一部をカットし、リヤフェンダー内部にパイプを通している。
クーリング性能を高めるために引き抜き用&押し出し用の電動ファンを合計4機も設置、さらにインタークーラーコアに水を噴射するウォーターインジェクションも搭載している。結果、真夏のサーキット走行時でも吸気温度は55度を超えることはないそうだ。
エアクリーナーはHKSパワーフローをDTMの専用インテークパイプで装着。フラッシュエディターとEVCによる制御で最高出力は実測89.8psに達している。
一方のエクステリアはノーマルのスタイリングを尊重しつつ、空力を追求したメイキングだ。バンパーにはTレーシングでオリジナルのカナードを製作、さらにフロアはパネルで覆い尽くしてフラット化も行なっている。
リヤディフューザーはコペン時代のものを流用。マフラーはチタンテールを採用したDTMのワンオフマフラーを装備する。
足回りはTレーシング車高調で、クスコのLSD(1WAY)も組み込み旋回性能に磨きをかける。ホイールはボルクレーシングTE37ソニック(F15×6.5J R16×7.5J)、タイヤにはネオバ(F195/50-15 R225/45-16)を合わせる。ブレーキはアクレのS660用キットを装備する。
コクピットは戦闘機のような仕上がりだ。メーターはデフィの60φ(水温/油温/油圧/ブースト)と80φタコを視認しやすい位置に配置。シートはレカロのフルバケに変更済みだ。
「今ではDTMのデモカーになってますが、純正タービン&純正エアロに拘っているのが特徴です。メンテなどはTレーシングさんでお世話になっています」と“猫、さん”。続けて「コペンは40万キロ乗りましたね。エンジンは3機載せ換えましたけど(笑) エスロクはコペンに比べて優等生って印象ですね。剛性も高いし、楽しいです」とのこと。
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