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2021年、乗るべきクルマは?──クルマ賢者・渡辺敏史に直撃【シボレー・コルベット編】

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2021年、乗るべきクルマは?──クルマ賢者・渡辺敏史に直撃【シボレー・コルベット編】

星の数ほどあるクルマのなかで、結局はなにを買えばいいの?エンジン車がなくなるっていうけれど、電気自動車に乗り替えるタイミングはいつ?『GQ』編集部周辺でリサーチしたクルマにまつわるお悩みを、クルマ業界の売れっ子ライター、渡辺敏史に投げたら、カキーン! と答が返ってきました。

Q : 2021年クルマ業界、最大の事件はなんですか?

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A : シボレー・コルベットが8代目にしてミドシップになったんです

エンジンを真ん中に移動!

 アメリカンスポーツの雄、コルベットは1953年に登場した初代モデルから、ずーっと守ってきたことがあります。それはフロントにエンジンを積んで後輪を駆動する、FRレイアウトを採ることです。

ところが8代目となる新型コルベットは、ドライバーの背後にエンジンを積むミドシップレイアウトになったのです。ボンネットに積まれていた長~いV8エンジンがミドに移動したことで、ロングノーズの特徴的なシルエットもがらっと変わりました。言ってみれば初代から継ぎ足しで使ってきた秘伝のタレを変えたようなもんで、これは2020年のクルマ業界最大の事件でしょう。

本国の試乗会でエンジニアに聞いたところ、モータースポーツで勝つにはFRでは限界だったそうです。ただ、実際に乗ってみると、6.2LのV8のOHVエンジンのワイルドな存在感もあって、コルベットらしさは充分に味わえます。人生最後のエンジン車はこれかも、なんてことを考えました。

Chevrolet Corvetteミドシップ化という大改革のほか、8代目となる新型コルベットの日本仕様は右ハンドルのみの導入など大きな転機となるモデル。クーペより先にコンバーチブルを設計・開発したのは、1953年デビューの初代モデルと同じだ。

SPEC 全長×全幅×全高:4630×1934×1234mm  
ホイールベース:2722mm  車両重量:1526kg  
エンジン排気量:6153cc  最高出力:502ps/6450rpm  最大トルク:637Nm/5150rpm
乗車定員:2名  価格:¥11,800,000~

【今回のアドバイザー】渡辺敏史モータージャーナリスト

1967年、福岡県生まれの自動車評論家。文化的背景を理解しながら、キレのある自動車批評が人気。

Photos エリック・ミコット Eric Micotto、安井宏充 Hiromitsu Yasui 
Words サトータケシ Takeshi Sato

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