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ハリアーが前代未聞の「納車キャンセル」という異常事態! 契約者への対応はどうなる?

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ハリアーが前代未聞の「納車キャンセル」という異常事態! 契約者への対応はどうなる?

 この記事をまとめると

■ハリアーの納車がキャンセルとなった

ランクル300は異例ずくめ! 超長期納車待ちに「厳しい購入審査」が存在した

■最大の理由は半導体不足

■契約者への対応について解説する

 キャンセルとなったのは大型ディスプレイナビ採用グレード

 いま話題になっているのが、ハリアーのキャンセル。キャンセルというと、一般的にはオーダーしたのにやっぱりいらないなどという、ユーザー都合がほとんどだが、今回はメーカーによるもの。業販ではあったかもしれないし、東日本大震災時に生産が滞ったときにもこのような話はあったが、公になったのは日本自動車史上、初めてかもしれない。

 すでにさまざまなところで情報が出ているので、細かいところまでは紹介しないが、メーカー都合のキャンセルに至った経緯としては次のとおりとなる。まず大前提にあるのは、半導体を中心とした部品の不足。そんなのちょっと前から続いていることだろう、と思うが、2022年春に起こった上海のロックダウンの影響が大きかったとメーカー担当者は口を揃える。

 中国生産の部品が出荷されなくなったことで、それまでの滞りに輪がかかり、今や生産ラインがときどきながら止まる事態になってしまった。複数のメーカー関係者が「部品をかき集めたから、これだけクルマを作れるぞ」という、自転車操業な状態だと言うほど。

 もちろん半導体不足は最大の問題。実際、今回のキャンセルとなったはハリアーの全グレードではなく、12.3インチの大型ディスプレイナビを採用しているグレードのみで、上位が中心となる。アルファードなどにも及ぶのではないかと言われているのは、同様のナビを採用しているからだ。さらにハリアーは、一部改良にもかかってしまったことと、2022年9月の騒音規制も関係するなど複雑だ。

 というのが経緯だが、気になるのは客はどうなるのか? ということ。当然「キャンセルさせてください、すみません。で、どうします?」となる。ただ、ここでしょうがないですよ、とすんなり引くわけもなく、欲しいから頼んでいたわけで、なにかしらのフォローが必要になる。ちなみに価格については一部改良後は高くなるとされるから問題は複雑だ。

 改めて契約を結び直すのが基本

 もういらないし、補填などもいらないというユーザーは別として、ディーラーに聞くと、まず「改めて契約を結び直す」のが基本となる。その際の問題が一部改良のアップ分で、仕方がないということで通常の商談で契約する場合に加えて、アップ分を負担するというディーラーもあるようだ。納期に関しても列に並び直すことになるので、これ以上の負担をお願いするのは無理。負担も致し方ないという意見があった。まぁ、当然だろう。

 そしてもうひとつあるのが「ハリアー以外にする」というリクエストだ。トヨタ以外に行ってしまえば話が白紙なのは当然なので別として、気になるのはトヨタ車の場合。これも「お詫びを含めて値引きするしかない」という声が多かった。ただ、昨今は値引きに対して渋い状態が続いているので、大幅に安くしてもらえることは期待できないかもしれない。

 ちなみに深刻なのはバイクで、2022年10月の排ガス規制をパスできず、消滅する車種が多く発生。クルマ同様に生産が滞りまくっているうえに、後継車がすぐにはないため、単純にキャンセルするしかないという状況になっている。原稿執筆時にはまだ3カ月ほどあるので、生産ペースアップに期待するという声がディーラーでは多いが、「今のペースを考えるとダメだろう」というあきらめムードも。バイクは趣味性が高いため、その車種へのこだわりは強く、「断るのは胃が痛い」というディーラーマンもいた。さらに中古車で補填するにしても、クルマ以上の高騰&タマ不足のため、それも難しい。結局は「他の新車を大幅値引きで販売して穴埋めするしかない」が、新車はいらないという場合はどうするかは未定で、「代金を返すだけとは何事だ! 補償金も出せ」と言われるのが怖いと戦々恐々だった。

 クルマの場合はハリアーだけにとどまればいいが、今後どうなるのかは不透明で誰もわからないのが正直なところ。動向には注目していきたい。

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みんなのコメント

121件
  • 販売店の社員さんが可哀想だね。
    怒鳴る人とかいるんだろうな~。
  • 昔は売主からのキャンセルは手付金3倍返しなんて言われて売る側も慎重だったのにな。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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