もくじ
ー 新型デリカ、どこが変わった?
ー 新型デリカの走行性能
ー 内外装のデザインと安全装備
ー 設計の古さも散見される
ー 三菱デリカD:5のスペック
新型デリカ、どこが変わった?
日本は少子高齢化が進むが、3列シートミニバンの人気が高い。親子2世帯で買い物に出かけたり、3列目のシートを畳んで自転車を積んだりできるからだ。
その一方で最近は、SUVも注目されて車種を増やしている。このミニバンとSUVの機能を併せ持つのが、三菱デリカD:5だ。
デリカD:5は全高が1875mmに達するから、ミニバンの中でも車内が広い。3列目の頭上と足元にも余裕があり、全長が4800mm以下のミニバンでは居住性が最も優れている。
プラットフォームの基本部分はアウトランダーと共通で、最低地上高(路面とボディの最も低い部分との間隔)も185mmだから、悪路のデコボコを乗り越えやすい。
4WDにはロックモードも備わり、ミニバンでは走破性能が最も高い。そしてミニバンでは唯一、クリーンディーゼルターボ搭載車を用意する。
そこで2019年2月に、販売比率が80-90%に達するデリカD:5のディーゼル搭載車は、大幅な改良を実施した。内外装のデザイン、動力性能、走行安定性、乗り心地などを進化させている。
緊急自動ブレーキを作動できる安全装備も備わり、安心感を高めた。ボディタイプは、標準ボディとエアロパーツを装着したアーバンギアがある。
なお、ガソリンエンジン車は従来型を継続販売している。
新型デリカの走行性能
現行デリカD:5の発売は2007年だから、設計の古さを補うため、さまざまな改良が施された。特に注目されるのが走行性能だろう。
直列4気筒2.2ℓクリーンディーゼルターボは、1800rpm以下で緩く加速するとディーゼル特有のエンジン音が少し耳障りだが、従来型に比べると静かになった。
エンジンの特性も改善され、1400rpm付近からターボの過給効果を感じる。1300rpm以下では駆動力が落ち込むが、8速ATの制御でこの回転域はほとんど使われない。
1600-3500rpm付近にはディーゼルらしい粘りがあり、運転しやすい。ディーゼルとしては吹き上がりも活発だ。ATを従来の6速から8速にしたことで、エンジンパワーをさらに有効活用できるようになった。
ボディの剛性も高まり、走行安定性も向上した。カーブの手前でハンドルを切り込むと、以前に比べて車両の向きが正確に変わる。操舵感の鈍さも払拭した。
カーブに入るとボディは速度に応じて傾くが、後輪の接地性が高まり、安心して運転できる。下り坂のカーブでハンドルを切り込みながらブレーキを踏むような操作を強いられても、車両の動きが不安定になりにくい。雪上で運転した時も、高重心のボディながら安定した動きを見せた。
このような挙動は、足まわりが柔軟に伸縮することで実現されたから、乗り心地にも良い影響を与えている。タイヤが路上を細かく跳ねるような動きが抑えられ、快適性を高めた。
内外装のデザインと安全装備
ボディの基本デザインは改良前と同じだが、フロントマスクは大幅に変更された。LEDヘッドランプがグリルの両脇に2列に配置され、外側は5灯のロービーム、内側には4灯のハイビームが縦方向に並ぶ。個性的で迫力の伴う顔立ちになった。
車内の広さは以前と同じだが、インパネは改良を受けて上質だ。形状が立体的になり、ソフトな素材を使ってステッチ(縫い目)も施されている。グローブボックスの上側に装着していた収納設備は省かれたが、見栄えは良くなった。
インパネの中央には光沢のあるブラックのパネルが備わり、ATレバーや4WDのダイヤルスイッチが収まる。この造りや操作性も良い。
安全装備も進化した。eアシストは、ミリ波レーダーと単眼カメラをセンサーに使い、歩行者も検知して緊急自動ブレーキを作動させる。車線逸脱の警報、ヘッドランプのハイ/ロービームの自動切り替えも可能だ。
複数車線の道路でドライバーの死角に入る後方の並走車両とか、後退時に左右方向から接近する車両を検知して知らせる機能も用意した。Gパワーパッケージにはオプション、P(標準ボディのみに設定)には標準装着される。
運転支援の機能としては、全車速追従型のクルーズコントロールが全車に備わる。作動中にはドライバーのペダル操作が軽減される。
このほか、衝突時の被害を軽減させるサイド/ニーエアバッグを全車に標準装着した。
設計の古さも散見される
デリカD:5は、発売から12年を経過したこともあり、購入時にはいくつか確認すべき注意点がある。
まず最低地上高に余裕を持たせたフラットフロア構造のミニバンだから、床が高い。低床設計のトヨタヴォクシー/ノア/エスクァイアやホンダステップワゴンに比べると、少なくとも80mmは高い。乗降時にはサイドステップ(小さな階段)を使うが、幼い子供や高齢者のいる家庭では、乗り降りのしやすさを確認したい。
ボディサイズは全長が4800mm、全幅は1795mmだからさほど大きくないが、最小回転半径は5.6mなので少し大回りになる。車庫入れや縦列駐車を行って取りまわし性を確認したい。
運転姿勢については、ハンドルを上下に調節するチルト機能は備わるが、前後調節のテレスコピック機能はない。正しい運転姿勢を取れるか確かめる。
3列目のシートは、左右に持ち上げて格納すると、広い荷室になって自転車のような大きな荷物を積める。3列目を持ち上げる時には、ほかのミニバンに比べて、シートが重く感じる。ヴォクシー/ノア/エスクァイアはレバー操作だけで持ち上がるから、デリカD:5の使い勝手は見劣りする。
このようにデリカD:5には、設計の古さも散見されるが、クルマの基本機能とされる走行性能や乗り心地は大幅に進化した。緊急自動ブレーキを作動できる安全装備と運転支援機能も備わる。前述の乗降性や使い勝手に不満がなければ、選ぶ価値は高い。
機能や装備の割に価格を抑えた買い得グレードは、標準ボディのGパワーパッケージ(408万2400円/アーバンギアは420万7680円)になる。このグレードを選び、メーカーオプションでは、安全性を向上させる後側方車両検知警報システムなどのセットオプション(4万8600円)、マルチアラウンドモニター&自動防眩ルームミラー(5万9400円)の装着を検討すると良い。
なおクリーンディーゼルターボはクリーンエネルギー自動車とされるから、燃費数値に関係なく、エコカー減税が免税(100%の減税)になる。価格は4WDの装着もあって高めだが、購入時の諸費用は抑えやすい。
またJC08モード燃費は13.6km/ℓ、WLTCモード燃費は12.6km/ℓとされる。軽油価格の安さを考慮すると、燃料代は日産セレナ、トヨタヴォクシー/ノア/エスクァイアのノーマルエンジン搭載車と同等だ。
実用回転域の駆動力は、ガソリンエンジンに換算すると3.5ℓに相当するから、ディーゼルは効率が優れている。
三菱デリカD:5のスペック
■価格 385~425万円
■全長×全幅×全高 4800×1795×1875mm
■最高速度 –
■0-100km/h加速 –
■燃費 13.6km/ℓ
■CO2排出量 –
■車両重量 1930-1960kg
■パワートレイン 直列4気筒2267ccターボ
■使用燃料 軽油
■最高出力 145ps/3500rpm
■最大トルク 38.7kg-m/2000rpm
■ギアボックス 8速オートマティック
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