リバティーウォークが放つ現代版スーパーカウンタック
リバティーウォークがクルマ好きの心をガッチリ掴む魅力あふれるマシンを誕生させました。東京オートサロン2024のブース内には注目のマシンが勢揃いしましたが、その中でわれわれオジサン世代が足を止め、熱いまなざしで食い入るように見つめていたのはランボルギーニ「カウンタック」です。リバティーウォークならではのカスタムによって令和に蘇ったカウンタックは、THEスーパーカーとして身震いするほどカッコ良いマシンに仕上がっていました。
1億円!! ランボルギーニ「カウンタックLP400S」のフルレストア済みの個体は貴重なヒストリーを持つ特別な1台でした
スーパーカーの新たなカスタムを生み出す
スーパーカーブームを経験した世代にとってランボルギーニ カウンタックは特別な存在だ。そして、クルマについてよく知らない人でもカウンタックだけは知っているという、20世紀最高の知名度を誇る名車である。
これまでリバティーウォークは、「LBワークス」の名でさまざまなスーパーカーを手がけてきた。そして、ランボルギーニシリーズでは、「ムルシエラゴ」、「アヴェンタドール」、「ウラカン」といったモデルを製作してきたが、不思議と名車カウンタックには手を出していなかった。この事についてリバティーウォーク加藤代表はこう話してくれた。
「たまたま縁がなかっただけ。過去にもやろうと思ったことは何度もありましたが、良い車両が見つからなくて諦めていたんです。今回はたまたま良い巡り合わせで程度の良いカウンタックが手に入ったので、リバティーウォークらしいボディリメイクに挑みました」
スーパーカーの原点とも評されるカウンタックは、そのフォルムも含め、カッコ良さを追求すべく設計されたクルマだ。そして、そこにはスタイル優先であるがゆえの壮大な無駄がある。今回のリバティーウォークのカスタムは、その壮大な無駄をさらに磨き、現代版カウンタックとしてよりカッコ良く、新たなスーパーカーの世界観を演出する1台としてカスタマイズされた。
どことなく旧さと新しさが混在する。そんな絶妙すぎるフォルムの引き出し方がクルマ好きのハートをがっちり掴む「LBワークス カウンタック」。その詳細について加藤氏いわく、
「もちろん、このカウンタックもお決まりのフェンダーはカットしています! このカウンタックはとても状態の良い車両でした。でも、貴重であるとかは気にしません! ウチのやり方で、日本のカスタムカー文化を盛り上げていきますから」
カウンタックにエアサスを搭載
リバティーウォークが手がけるボディキットは、タイプ別にシリーズ展開されている。今回のカウンタックに採用したデザインは、過去にウラカンに装着した「LBシルエット ワークス ウラカンGT」がベースになっている。だが、その造形はカウンタックならではのフォルムを崩さずに、より大胆にインパクトを高めるアレンジを加えたものだった。
フェンダーの隙間を確認すると、完全にタイヤとホイールが被るほど車高が下がっている。これは現代のサスペンション技術が生み出したエアサス装着車だからだ。まさか、カウンタックにエアサスを搭載し、車高の上げ下げが自由にできる時代がくるなんて誰が想像できただろうか? こんな点からもこのカウンタックには時代を感じさせる現代流カスタム要素が詰まっている。
エクステリアについては、フロントスポイラーに大幅なリメイクを加え、大きなエアダムにアンダーリップとカナードを追加して現代風のアグレッシブな造形を作り出す。そして、あえてカウンタックらしさを残し、リトラクタブルヘッドライトをそのままにしている点もナイスだ。
シャシーとディフューザーを連結したリアウイング
また、リアには巨大なウイングをセットしているが、そのマウント方法が面白い。これは、よりダウンフォース効果を生み出すマウント方法として注目されている技法で、シャシーとディフューザーを連結し上下一体構成にすることで、マシンの安定性が数段アップする。レース分野ではあたり前となっている手法を応用し、スーパーカーにこそふさわしいリアウイングとして製作した。
これ以外にもルーフのエアスクープの追加やサイドダクトのブラックアウト化など、ホワイトのボディカラーとのコントラストを強調するモディファイも施している。
見た目はもちろん圧倒的な存在感。だが、それ以上に製作の過程では、ちょっと普通ではないことにチャレンジし、それを成し遂げようと工夫と努力を惜しまない。ふざけているようで、じつはマシン製作に対して超まじめなのがリバティーウォーク。表には出さないが、これこそが加藤さんが大切にするカスタマイズにおける信念だ。
カスタムカー大国と呼ばれる日本において、その最先端をリードするリバティーウォークは、やっぱり今回もやってくれた。われわれがかつてスーパーカーを見て衝撃を受け、のめり込んだように、このクルマのカッコ良さは、きっと今後を担うクルマ好きの若い子たちの心に残る1台になることだろう。
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