現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 大型トラックにある「謎の小部屋」 室内はどんな感じ? 実は“快適”な空間!? どんな使い方が出来るのか

ここから本文です

大型トラックにある「謎の小部屋」 室内はどんな感じ? 実は“快適”な空間!? どんな使い方が出来るのか

掲載 10
大型トラックにある「謎の小部屋」 室内はどんな感じ? 実は“快適”な空間!?  どんな使い方が出来るのか

■運転席の後ろではなく、2階で寝る?

 大型トラックのなかには、運転席の上部に「寝室」を設定したモデルがあります。
 
 これは、クルマの中で仮眠や休憩をとるためのものですが、内部はどのようになっているのでしょうか。

【画像】「えっ…!」 「謎の小部屋」が凄い! 意外と見れない内部がこれです!(32枚)

 長距離輸送を担うトラックには、一部モデルでドライバーのための寝台が設けられています。

 ドライバーはこの寝台で休憩したり車中泊したりしながら、荷物を運ぶことになります。

 しかしなかには、トラックの2階に寝台を搭載するトラックも存在します。

 トラックの運転席の空間を「キャブ」と呼びますが、このキャブの上部に寝室が設けられているモデルです。

 多くのトラックではキャブの後ろ部分にベッドスペースが設けられ、ドライバーはそこで横になれます。

 これに対し、少しでも多く荷物を積めるようにこのスペースを省きたい、という利用者の要望もあります。

 そこで、ベッドスペースをなくし運転席空間を短くした「ショートキャブ」が用意されました。

 その際、ドライバーの休めるスペースとして、キャブの上部空間が利用されることに。

 なおキャブの上部には、風の抵抗を軽減する「エアデフレクター(風防)」というエアロパーツのようなものを設置することがあります。

 このエアデフレクターを箱型にすることにより、内部に空間を設けて寝室としたのです。
 
 現在、こうしたエアデフレクターによる2階建てトラックを販売している自動車メーカーは3社です。

 いすゞは「マキシルーフ」の名称で、日野では「スーパーハイルーフ」、三菱ふそうトラック・バスでは「スーパーマルチルーフ」で展開しています。

 たとえば、三菱ふそうでは、2001年より、大型トラック「スーパーグレート」のショートキャブ車に、オプションでスーパーマルチルーフを設定しています。

 その背景について、三菱ふそうトラック・バスの担当者は「荷物の量は維持しつつ、同時にドライバーを休息させるスペースを確保したいというお客様からの要望に応えるため、設定しました」 と話しています。

 スーパーマルチルーフの2階寝室を利用するときは、運転席の踏み台にのぼり、寝室フロアを下から跳ね上げて内部に入り込みます。

 2階にあがりフロアを閉めた状態にすると、大きな寝室が生まれます。このスペースには蓄冷式クーラーが設置されており、エンジンを停止しても冷風を送ることができます。

 また一方で、2階を使わない通常時には、フロアを跳ね上げたままにもしておけます。

 こうすることで天井を高くした超ハイルーフとなり、運転席空間に開放感が生まれるのです。

 さらに、このスーパーマルチルーフはキャブとデザインが一体化されており、トラックの空力性能をより高める機能も備えています。

 ちなみに、この三菱ふそうの「スーパーグレート」は2023年にフルモデルチェンジされ、フロントマスク部分のデザインが新しくなっています。

■大型トラックに付いている「謎の小部屋」内部はどうなってる?

 それでは、具体的にスーパーマルチルーフの内部はどうなっているのでしょうか。

 室内のサイズは、全長194.9cm x 全幅97cm x 全高74cmです。シングルベッドは195cm × 100cmなので、大人1人が寝返りをうつにも十分な広さといえます。

 また、換気用のサイドウインドウや脱出口も設置されています。

 そのほか、読書灯や、蛍光灯、DC24Vコンセントがあり、さらに、スピーカーやカップホルダー、グリップも装備されています。

 室内で読書やスマホ操作などができ、眠るという点では、カプセルホテルのように必要最低限の設備があるといえるでしょう。

 では、こうした2階寝室は実際にどのように使われているのでしょうか。前出の担当者は次のように話します。

「スーパーマルチルーフ設定車のドライバーは、仮眠をとったり、休憩をとるスペースとして利用しています。

 キャブ内には蓄冷式リヤクーラーを設置し、スーパーマルチルーフ内へ冷風を送ることが出来るため、ベッドスペースで休憩や仮眠をとるために主に利用されています」

 実際には、車中泊用の寝具を敷いて寝る人が多いようです。夏場は室内が暑くなるので、冷感敷マットを敷くこともあるといいます。

 加えて、2階部分は寝るだけではなく、大きな収納スペースという使い方もできます。
 
 たとえば、SNSでは物置として役立てているという投稿が多くみられます。

 着替えや工具といったものを置く人や、ガソリンスタンドや高速のSA・PAでシャワーを浴びるためのシャンプー類を置いておくというケースもみられます。

 長距離ドライバーはトラックの中で寝起きしながら業務にあたります。そのため、トラック内を生活空間のように整えており、2階の使い方もそれぞれのようです。

※ ※ ※

 2階寝室は誰にも知られない場所で過ごせることから、秘密基地といったイメージもあるようです。

 停車している大型トラックの上部に小窓がついていたら、その中ではドライバーが自由な時間を過ごしているのかもしれません。

こんな記事も読まれています

スズキが新型「カタナ」発売! めちゃ“レトロ感”あふれる「旧車風デザイン」に反響殺到! “鮮烈ブルー”採用した「レジェンドバイク」最新モデルが凄い人気!
スズキが新型「カタナ」発売! めちゃ“レトロ感”あふれる「旧車風デザイン」に反響殺到! “鮮烈ブルー”採用した「レジェンドバイク」最新モデルが凄い人気!
くるまのニュース
F1シート喪失ボッタスのメルセデスリザーブ復帰は「時間の問題」トト・ウルフ代表認める
F1シート喪失ボッタスのメルセデスリザーブ復帰は「時間の問題」トト・ウルフ代表認める
motorsport.com 日本版
約100万円! トヨタ最新「軽トラック」は使い勝手サイコー! 斬新モデル「エクストラ」は“豪華装備”がすごい! めちゃ「過酷な環境」で愛用される“超タフ軽トラ”の魅力とは!
約100万円! トヨタ最新「軽トラック」は使い勝手サイコー! 斬新モデル「エクストラ」は“豪華装備”がすごい! めちゃ「過酷な環境」で愛用される“超タフ軽トラ”の魅力とは!
くるまのニュース
これがなくっちゃ被っちゃいけない!?「SG規格」とは?【バイク用語辞典】
これがなくっちゃ被っちゃいけない!?「SG規格」とは?【バイク用語辞典】
バイクのニュース
パンク知らずで空気圧チェックも不要! ブリヂストンの夢のタイヤ「AirFree」に乗ったらアリだった
パンク知らずで空気圧チェックも不要! ブリヂストンの夢のタイヤ「AirFree」に乗ったらアリだった
WEB CARTOP
ステーションワゴン専用モデルに刷新した新型フォルクスワーゲン・パサートが日本で販売開始
ステーションワゴン専用モデルに刷新した新型フォルクスワーゲン・パサートが日本で販売開始
カー・アンド・ドライバー
いすゞ、EV路線バス「エルガEV」の量産を開始
いすゞ、EV路線バス「エルガEV」の量産を開始
日刊自動車新聞
【オープントップ ランクル】ピックアップトラックにも転換可能!トヨタ、SEMAでオープントップ ランドクルーザー コンセプトを初披露!
【オープントップ ランクル】ピックアップトラックにも転換可能!トヨタ、SEMAでオープントップ ランドクルーザー コンセプトを初披露!
AutoBild Japan
「日本一大きい交差点」立体化完成いよいよ“秒読み段階”へ!? 「合計40車線」で“大渋滞エリア”の仙台バイパスに悲願の高架道路
「日本一大きい交差点」立体化完成いよいよ“秒読み段階”へ!? 「合計40車線」で“大渋滞エリア”の仙台バイパスに悲願の高架道路
くるまのニュース
トヨタ『カローラツーリング』などリコール…後方カメラが映らなくなるおそれ
トヨタ『カローラツーリング』などリコール…後方カメラが映らなくなるおそれ
レスポンス
【新車価格情報】国産車 デビュー&改良情報(ダイジェスト)※2024年11月20日時点
【新車価格情報】国産車 デビュー&改良情報(ダイジェスト)※2024年11月20日時点
カー・アンド・ドライバー
トライアンフの大排気量バイク「ロケット3」に“伝説のスタントマン”に敬意を込めた特別仕様車が誕生! 日本限定15台の超貴重モデルです
トライアンフの大排気量バイク「ロケット3」に“伝説のスタントマン”に敬意を込めた特別仕様車が誕生! 日本限定15台の超貴重モデルです
VAGUE
DSの新型電動SUVクーペ、年内デビューへ…ボディに描かれた「750」の意味
DSの新型電動SUVクーペ、年内デビューへ…ボディに描かれた「750」の意味
レスポンス
いま路線バスのサバイバルが始まっている! 電動バス・小型バス・二階建てバスで細かなニーズに対応することが鍵か
いま路線バスのサバイバルが始まっている! 電動バス・小型バス・二階建てバスで細かなニーズに対応することが鍵か
WEB CARTOP
トヨタ新型「ハイラックス“ミカン”」公開! タフ顔&オシャベージュ幌の「チャンプ」! 大注目の「新モデル」日本導入ありそう!?
トヨタ新型「ハイラックス“ミカン”」公開! タフ顔&オシャベージュ幌の「チャンプ」! 大注目の「新モデル」日本導入ありそう!?
くるまのニュース
大人の遊び心をくすぐるクラシックデザイン!「CRONOS」と「YADEA」がコラボ車両を発売
大人の遊び心をくすぐるクラシックデザイン!「CRONOS」と「YADEA」がコラボ車両を発売
バイクのニュース
アウディ Q7/SQ7【1分で読める輸入車解説/2024年最新版】
アウディ Q7/SQ7【1分で読める輸入車解説/2024年最新版】
Webモーターマガジン
ROTARY-EVも設定するマツダMX-30が商品改良。特別仕様車Retro Sports Editionも新登場
ROTARY-EVも設定するマツダMX-30が商品改良。特別仕様車Retro Sports Editionも新登場
カー・アンド・ドライバー

みんなのコメント

10件
  • ********
    大型バスの仮眠室に関する記事に書いたコメント。

    ******* 2024/5/01 17:48
    次は大型トラックの仮眠室。
    そして旧車の自動車税増税。
    自動車税を支払わなかったらどうなるか。
    358の希望ナンバー。
    船外機やバイク。
    古いコンセプトカー。
    と、使い回しのネタが続く。
    時期的にそろそろ自動車税のネタを出すはず。

    命令したとおり、大型トラックの仮眠室のコピペ記事を出してくれてありがとう。
  • tet********
    たぶんこの中は、夏は灼熱地獄 雨の日は音地獄 起きたら棺桶みたいな空間  眠いのにハシゴを登ると目が覚める  寝ぼけてハシゴ踏み外す危険性。 素人でもわかる快適と言えない空間なはず。 日本のトラックは運転手の事何も考えられていないのがよくわかる。 これは運転手不足になる一つの原因だと思う
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村