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「何もなくなってしまった。でもまた作りたい」火災に土屋武士監督が沈痛/スーパーGT第4戦富士決勝

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「何もなくなってしまった。でもまた作りたい」火災に土屋武士監督が沈痛/スーパーGT第4戦富士決勝

 8月6日、静岡県の富士スピードウェイで決勝レースが行われたスーパーGT第4戦富士。レースではGT300クラスに参戦するHACHI-ICHI GR Supra GT、さらにHOPPY Schatz GR Supra GTに火災が発生するという波乱が起きた。2台はともにピットを並べ参戦するチームで、まさかの事態にピットは重い雰囲気に包まれた。

 スタート直前の雨、さらにドライアップする波乱の展開となったスーパーGT第4戦富士は、レース中盤に二度の火災が発生するという波乱の展開となった。まず火災に見舞われたのは佐藤公哉がドライブしていたHACHI-ICHI GR Supra GTで、31周目の最終パナソニックコーナーでエキゾーストパイプが脱落。その後32周目のTGRコーナー立ち上がりから白煙が上がり、佐藤は車両を止めたが、車両からは大きな白煙が上がった。

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 佐藤は一度検査を受けたものの、怪我等はなく無事にピットに戻っているが、車両については「これから持ち帰り調べなければなりませんが、パーツ等何が足りないか、状態がどういうものかは、まずは検証してそこからという状態です」というのはMax Racingの田中哲也監督。

「もちろん状態が良ければいいのですが、今はなんとも答えられないです」と8月26~27日に開催される第5戦鈴鹿の出場については明言を避けた。第4戦からのインターバルが少ないこともあり、ダメージが少ないことを願うばかりだ。

■佐藤公哉、野中誠太とも怪我はなし
 その後レースはHACHI-ICHI GR Supra GTの消火活動のためのセーフティカーランとなったが、リスタート後、今度は菅波冬悟から野中誠太に交代していたHOPPY Schatz GR Supra GTから火災が起きてしまった。

 野中は13コーナーのアウト側のランオフエリアに車両を停止させたが、火の勢いが強く、さらに傾斜が強かったためタイヤバリアまで後退してしまった。バリアにも火が移る、近年にない大きな火災となってしまった。

「誠太は大丈夫です。そして正直、本当にたくさんの方に心配と迷惑をおかけしてしまって、申し訳ないという思いが強いです」と語るのは、HOPPY team TSUCHIYAの土屋武士監督。この話を聞く前、土屋監督は涙を流していた。それは、野中がクルマを守ろうと必死に行動してくれていたことが目に焼き付いて離れなかったからだという。

 トラブルの原因については「整備ミスでもなんでもなく、エキゾーストのエンドが外れてしまったかたちです。244号車は間違いなくそれで、25号車もその可能性が高い」と語った。

 2台は製作が異なるが、HOPPY Schatz GR Supra GTについてはつちやエンジニアリング製。詳細は分析しなければならないが、現段階では「構造上のウイークポイントが出てしまった」と土屋監督。「エキゾーストの熱でクルマを燃やしてしまい、たまたまそこに燃料のラインがあった」ことから炎上が大きくなってしまった。

 特に今回は2台に近いトラブルが出てしまったが、「作っているところも違うし、本当に偶然」と土屋監督。特にミスがあったわけではなく、初めてのトラブルとのことだった。

■「でも、また作りたいと思っています」
 気になるHOPPY Schatz GR Supra GTの状態について土屋監督に聞くと、「正直なところ、何もなくなってしまった」と気丈に、しぼり出すように語った。

「クルマはおそらく修復不可能だと思います。どこまでチェックしなければならないかは分かりませんが、フレームもガスバックもたぶん修復はできない。クルマを作るために資金はほぼ使ってしまったので資金もない、クルマもない。今の時点で言えるのは、何もなくなりましたということです。でも、また作りたいと思っています」

 HOPPY team TSUCHIYAには、過去にGT300で使用した86 MCやポルシェ911 GT3 Rは保管してあるが、これを使ってレースをする予定は「今のところない」という。

「ではどうやってここに戻ってくるかを考えないといけません。ただ、次にもし戻ってくるときには、みんなに迷惑をかけるようなことがないようにしたいです。今回たくさんの人たちに迷惑も心配もかけましたし、しっかりとした準備をして戻ることが必要だと思います。それを心に留めて戻ってきたいです」

「ウチがこうならなければ順位が変わっていたチームは多いと思いますし、皆さんに本当に申し訳ありませんでしたという気持ちが多いです」

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