■ビッグモーター創業の地「岩国店」を訪れてみたら…「整備記録簿」や「点検ステッカー」が備わってなかった…なぜ?
連日のように「ビッグモーター」に関する話題が絶えません。
常に新たな不正などの疑惑が出てきますが、その中で販売するクルマにはなぜか「整備記録簿」や「点検ステッカー」が備わって無いといいます。
【衝撃画像】 「え…!」これが元社員が撮影したビッグモーターの不正行為です(24枚)
筆者(加藤久美子)は、2023年8月上旬にビッグモーター創業の地である岩国店を訪れました。
これまでビッグモーターの店舗や展示車両を遠目に撮影することはありましたが、今回は近くまで行って展示車両を見て回りました。
そこで気づいたのは「前所有者の点検整備記録簿 → なし」とプライスボードに記載されていたことです。
周囲の展示車を見てみましたが約50台の展示車両はすべて「記録簿無し」でした。
また、本来ならフロントガラスに貼ってあるはずの円型の「点検ステッカー」もすべてありません。
インターネット上では「最近の中古車では記録簿は重視されない」、「専門用語が多くて一般のユーザーにはわかりづらい」(から保管していても意味がない)などの驚く情報が散見されますが、これらはいずれも間違っています。
今も昔も点検整備記録簿は査定にも影響します。
点検整備記録簿(記録簿)は、別名「メンテナンスノート」、「整備手帳」などとも呼ばれるもので新車購入時には必ず渡されるもので、取扱説明書や車検証などと共に保管している人も多いかもしれません。
新車1か月点検や6か月、12か月、24か月などの定期点検(法定点検)時や整備や部品交換などの記録がされており、「いつ、どこで、どんな整備や点検、部品交換が行われてきたのか」ということは、愛車のメンテナンス状況を知る上でも非常に重要です。
整備や点検を行った人の氏名と日時、その時点での走行距離が記入されており、そのクルマの走行距離が適正であることも確認できます。
車検証や自賠責保険のようにクルマに備え付けていなくても罰則はありませんが、道路運送車両法にて保管が望ましいとされているものです。
道路運送車両法第49条では「自動車の使用者は点検整備記録簿を当該自動車に備え置き、当該自動車について前条の規定により点検又は整備をしたときは、遅滞なく、次に掲げる事項を記載しなければならない。」と記載されています。
また自動車点検基準 第4条第1項(点検整備記録簿の記載事項等)には以下のように定められています。
・登録自動車にあつては自動車登録番号、法第六十条第一項後段の車両番号の指定を受けた自動車にあつては車両番号、その他の自動車にあつては車台番号
・点検又は特定整備時の総走行距離
・点検又は整備を実施した者の氏名又は名称及び住所(点検又は整備を実施した者が使用者と同一の者である場合にあつては、その者の氏名又は名称)
この点検整備記録簿の保存期間はその記載の日から1年間または2年間とされています。
なお、記録簿に記入されている個人情報(住所や所有者の名義や電話番号など)の部分は切り取って次オーナーに引き継ぐ場合がほとんどです。
一方の点検ステッカーは、フロントガラスに貼られているもので、法定点検を受けた時期と次に法定点検を受ける時期(有効期限)が記載されています。
誰もが貼れるわけではなく、地方運輸局の認証を受けた「認証工場」「指定工場」にて発行されます。
※ ※ ※
そんな大事な記録がビッグモーターの展示車両には搭載されていないのです。
これはどういうことなのでしょうか。
■クルマの生涯記録ともいえる大切な存在で査定にも影響する 記録簿が無い理由とは
なぜ、ビッグモーターの展示車両にはすべて記録簿も点検ステッカーもないのでしょうか。
筆者が現社員、元社員、元整備担当者、オークションから仕入れたクルマを清掃するクリーニング業者など様々な関係者に取材をしたところ、驚きの事実が判明しました。
ビッグモーターでは、点検整備記録簿は廃棄または販売車両には備えないことが普通だそうです。
点検ステッカーもすべて剥がすことがマストになっていました。
ビッグモーターでは、中古車を契約すると、納車までの間に「有料で」納車整備点検を行います。
費用としては5-7万円前後となり、内容としては法定点検である12か月点検に準ずるもので、12か月点検後にはビッグモーターで用意した新しい「点検整備記録簿」が納車時に新オーナーに渡されます。
また点検ステッカーは通常の納車整備点検では貼られることはなく、車検が絡んだ時にだけ12か月点検のステッカーが貼られるとのことでした。
ビッグモーターに在籍していた整備士は次のように話しています。
「ビッグモーターで販売されている車両は比較的新しいクルマが多いので、前オーナーの記録簿はほとんどの場合残っています。
わざわざ記録簿無しにしてしまうのは、12ヶ月点検同等の整備の手間を省くためです。
実際はすでに行われている点検を改めて行い、お客さんに数万円の納車整備費用を支払わせる為です」
一方で元社員は次のように話しています。
「12か月点検の有効期間が十分に残っていて点検の必要がないクルマをビッグモーターが行ったかの様に偽装するためです。
点検ステッカーも同様の理由です。
例えば有効期間が8か月も残っている点検ステッカーをそのまま貼っていると、お客さんから『なぜ十分に法定点検の有効期間が残っているのに、5万も6万もお金出して整備するんだ!』 などとクレームをつけられる要因になりかねませんから」
ちなみにビッグモーターの敷地内に駐車しているクルマの中には点検ステッカーを貼ったクルマも存在します。この理由についてビッグモーターの元整備責任者は次のように話しています。
「お客さんに貸す代車には点検ステッカーが貼ってあります。
貼ってないと環境整備点検で減点されます。
もちろん12か月点検は実際にしません。自社の分は金にならないからやりません。
環境整備点検の前日にステッカーがない代車に貼りまくっていましたね」
※ ※ ※
ユーザーから「いかに多くの金を(文句を言われずに)とるか?」という悪知恵を働かせて得た結論が「記録簿は廃棄して点検ステッカーは剥がす」という行為に至ったわけです。
なお新車保証は継続できるのでしょうか。
とある自動車メーカーのお客様相談センターによれば、「有効期間が残っている保証書をオーナー自身がディーラー(正規販売店)にもっていって保証継承の手続きをすれば保証継承はできます」と言い、その場合には記録簿などは必要ないそうです。
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