月250万台売れる中国が2035年にEVとハイブリッドを半々にする
自動車業界の“2035年問題”といえば、イギリスが同年を目標に「ハイブリッド車を含むエンジン車の販売禁止」を宣言したり、アメリカ・カリフォルニア州における「ガソリンエンジン車の販売禁止」を打ち出したりと、時代の変わり目のターゲットとなっている年ですが、新たに大物プレーヤーが2035年問題に名乗りをあげたようです。
各種報道によると、なんと中国も2035年を目途にすべての新車販売を環境対応車(ハイブリッド車や電気自動車)にするという方針を明らかにしたということです。中国の場合は、一気にエンジン車の全廃にいくのではなく、半分は電気自動車などのゼロエミッションビークル、もう半分をハイブリッド車にするということですが、中国自動車市場の成長を考えると、あと15年でその半分が電気自動車になるというのはインパクト大。世界は確実にゼロエミッションビークルの世界に向かっているといえます。
また、一気にすべてをゼロエミッションにするのではなく、ガソリンエンジンを用いるハイブリッド車も環境対応車として認めるという現実的な判断も注目すべきでしょう。電気自動車については航続距離などに関わる技術開発、バッテリー調達を含めた生産性、充電スタンドのインフラ整備などなど課題が多く、ハイブリッド車という条件付きとはいえガソリンエンジン車を残すことはリアリティがあります。もっとも、現時点でも月販250万台という中国の自動車市場規模において新車販売の半分をゼロエミッションビークルにするというのは容易ではありませんが…。
日本の「2050年に社会全体でニュートラル」はインパクトが弱い!?
中国に限らず、世界の自動車業界は政府主導で環境対応を急いでいます。一方で、日本は菅首相の所信表明演説にもあったように「2050年のカーボンニュートラル」を目標として設定しました。カーボンニュートラルというのは自動車業界だけでなく、社会全体としてCO2の実質的な排出量をゼロにする(排出したのと同等量を回収する)というものです。これは自動車市場においてエンジン車を廃止するより、ずっとずっと難易度の高い目標といえます。CO2を出さないようにするだけでなく、回収する技術も確立しないといけないからです。
とはいえ、他国では2035年に具体的な目標を設定しているのに対して、2050年のカーボンニュートラルというのは、いささか具体性に欠く印象もあります。そもそも、各国が環境対応を謳っているのは、地球環境のためだけを考えているとはいえません。環境対応の政策においてリーダーシップをとったり、また関連テクノロジーなどにおいてデファクトスタンダードをとったりすることが国家の利益になるという面もあります。
そうであれば、日本政府も2050年カーボンニュートラルという目標に向けたロードマップを具体的に提示して、環境対応におけるリーダーシップを発揮することで産業面でのアドバンテージにつなげてほしいと思います。
しかしながら、こうした各国の政策を見ていると、いずれにしても自動車の未来はゼロエミッションビークルになることは既定路線といえます。ゼロエミッションになるとCO2排出量が減るだけでなく、NOx(窒素酸化物)やPM(粒子状物質)といった大気汚染につながる排出物もゼロになるわけで、空気のきれいな世界がやってくることは間違いありません。人類の未来が明るいものとなることに、大いに期待しましょう。
文:山本晋也(自動車コミュニケータ・コラムニスト)
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カーボンニュートラルはそんなに狭い話ではない