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「エヴォーラGT430」 最後にして最強のモデルを試乗 ロータス

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「エヴォーラGT430」 最後にして最強のモデルを試乗 ロータス

もくじ

どんなクルマ?
ー 「スーパーカーとしてのエヴォーラ」最終章
ー ウォッシャー液のボトルも軽量化の対象

「ロータス・エヴォーラGT430」すべての画像を見る

どんな感じ?
ー 最初のコーナーでショック受ける

「買い」か?
ー まるっと受け入れるならば「買い」

スペック
ー ロータス・エヴォーラGT430のスペック

どんなクルマ?

「スーパーカーとしてのエヴォーラ」最終章

2014年の就任以来、代表のジーン・マーク・ゲールズは、徐々にこのエヴォーラを(エリーゼとエキシージも同様に)改良してきた。

しかし、このGT430に施された程の仕事はかつてなかった。

ロータス・エヴォーラのスポーツカーからスーパーカーへの転身はこのモデル、ロータス・エヴォーラGT430をもって完結する。

車名の430が示すとおり、GT430は、ベースとなったスポーツ410から20psのエクストラ・パワーを得ている。しかし、それだけではない。先頭のGTの意味するところは、このクルマの開発を指揮したロータスのチーフ・エンジニアであるギャブ・カーショウがドライブするGT4レーシングカーの公道バージョンであるということを意味するのだ。

このクルマには、エクストラパワーの他に以下3つのレーシングカー由来の改良が施されている。

・軽量化
・全面的に見直された空力パッケージ
・レーシングカーそのものの調整式サス

具体的に見ていこう。

ウォッシャー液のボトルも軽量化の対象

スポーツ410に比べて36kgの軽量化を実現したのは、以前にも増して、非常に多くのカーボンファイバーがボディワークに投入されているから。ウォッシャー液のボトルさえも、軽量化の対象である。

追加された空力パッケージで最も目を引くのは、250kgのダウンフォースを発生する巨大なリアウイングであろう。

この空力パッケージは、あまりにも特化した機能にフォーカスしているゆえ、そこまで必要ないユーザーのために、ロータスは求める効果を緩め、ウイングを廃した「スポーツ」バージョンを用意しているのも特徴だ。

また、オーリンズ製のレーシングカー向けのサスペンションには、スポーツ410のそれに比べて、フロントで47%、リアで20%固められたスプリングが組み合わされる。手動で「ロード」と「レース」ふたつの仕様を選択できる。

ロータスはエヴォーラGT430の導入にあたって、スーパーカーとしての必需品である、新型のアルミ・ホイール、トルセンLSD、ミシュラン・パイロット・スポーツ・カップ2タイヤ、APレーシング製ブレーキ、GT4レーシングカー向けのトラクション・コントロール・システム、そして、エキシージ380由来の改良型6速マニュアル変速機を、このクルマに搭載した。

どんな感じ?

最初のコーナーでショック受ける

このクルマでひとつ目のコーナーへ進入すれば、エヴォーラGT430の存在意義が理解できるだろう。

というのも、闇雲に軽量化を図ったわけではなく、どこを軽くすべきかというポイントをわきまえているからというのが大きい。

たとえばロータスは、前後のバンパー周りを軽くした。フロント部分のダイエットは、旋回時の正確性をあっというほど高める。一度味わえばショックを受けるだろう。それも依存性のあるショックを。

しかし問題もある。

路面の荒れた英国のBロードだと、引き上げられたスプリング・レートのせいでお尻がヒリヒリする。日常で乗るのはまず無理だ。

一方、切れ味抜群のエンジンは公道においても、サーキットにおいても、負荷を掛けずともエクストラ・パワーを感じることができる。

空力パッケージから引き出されるグリップは想像を絶する。へセルにあるロータスのテスト・コースのコーナーからの脱出スピードを示すメーターの数字は信じがたいものであった。

このコースをこれだけのペースでラップしたロータスは未だかつてない。このクルマの最高速度も同様に前例のない水準である。ドイツのアウトバーンで行われた最高速度テストでは、304km/hを記録している。

テスト・コースでは224km/hを記録し、高速のスタビリティは素晴らしく、しかも、4500rpmを越えた境域に余白を残す。

サーキットにおける過酷な使用状況においてもその効果を十分に発揮できるブレーキは、これらのスピード域から一気にクルマを減速させる。その効果的な制動は、如何にこのクルマが軽量であるかを物語る。

「買い」か?

まるっと受け入れるならば「買い」

GT430は、ロータス史上最も高価なクルマであり、それは、スポーツ410の£82,000(1217万円)を£30,000(445万円)超えて設定されている。

当初ロータスはこのクルマの生産台数を30台としていたが、需要の声に答え、60台を造る予定である。加えて空力パッケージを廃したバージョンを60台、そして来年、北米向けに両方のバージョンがそれぞれ60台造られる予定だ。

重要なことは、ユーザー達はそれをお値打ちと考え、ロータスがどう頑張っても、ポルシェ911のインテリアや使い勝手を凌駕することはないことを、気にもしていないかどうかである。

そうすれば、モデル史上最良で世界有数のドライバーズカーである、エヴォーラを喜んで受け入れられるであろう。

ロータス・エヴォーラGT430のスペック

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