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【記録より記憶に残る名車】 復活を期待したい一代限りのホンダ車4選

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【記録より記憶に残る名車】 復活を期待したい一代限りのホンダ車4選

 ホンダは2代目NSXやシビックタイプR、S660など、魅力的なクルマを数多く生み出している自動車メーカーですが、なかにはその時代のニーズにマッチしなかったのか、挑戦的すぎたのか、「一代限り」で終わってしまったクルマが数多く存在します。今回はそんな、「一代限りで消えたホンダの名車」をピックアップして振り返ります。
文:吉川賢一

■S2000

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ホンダS2000(1999~2009年)

 まず外せないのがS2000でしょう。1999年4月に登場、ホンダの後輪駆動車として29年ぶりに、本格スポーティカーとしてデビューしました。フロアトンネルをメインフレームとするハイXボーンフレーム構造により、 オープンカーでありながら、当時のホンダ最強を誇ったインテグラタイプRに匹敵するボディ剛性を実現していました。また軽量化のため、ボンネットフードはアルミが採用されていました。

 エンジンは2LのNAで、量産車にもかかわらずレッドゾーンは9000回転から始まり、アルミ製オイルパン、バルブやバルブスプリングの素材はF1と同等のものを採用するなど、まるでレーシングカーを開発するかのように、技術とコストを贅沢にかけていました。

 リッターあたり125馬力を達成しながらも、環境性能も抜群に優秀なエンジンでした。しかしS2000は2009年に生産終了。ホンダのラインナップから再びFR車が消滅することとなりました。

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■エディックス

ホンダエディックス(2004~2009年)

 2台目はエディックスです。2004年に3×2(スリーバイツー)というパッケージングで登場した、3席2列(6人乗り)の独立シートのミニバンです。シートはすべて独立しておりリクライニングが可能で、前3席と後席中央はスライドも可能でした。前後席とも中央席を大きく後退させることができ、ユニークなシートレイアウトで当時話題になりました。7代目シビックをベースにしており、2L直4エンジンと5速ATの組み合わせ(4WDは4速AT)、あるいは1.7L直4エンジンと4速ATの組み合わせでした。

 1列に3席という贅沢なパッケージングのため、車幅が1,795mmと広く、その広さを生かして操縦安定性やしなやかな走りが魅力の一台でした。しかし、当時のミニバン市場はステップワゴンの様な3列シート7人乗りのモデルが大人気。当初こそ話題となったものの、エディックスは次第に苦戦を強いられるようになり、2009年に販売終了となりました。

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■エレメント

ホンダエレメント(2003~2005年)

 3台目はエレメントです。2.4L、DOHC i-VTECエンジンに4速オートマチックを組み合わせ、トルクフルな走りと低燃費を両立したSUVです。バンパーおよび前後フェンダーを別色塗装としたワイルドな外観は、このクルマの生まれ故郷であるアメリカの若者を狙っていました。

 運転席は、水平ラインを基調としたインストルメントパネルのデザインで、大型エアアウトレットやエアコンのダイヤルなど、操作系は大きくシンプルで、扱いやすいデザインをしていました。

 それでいて、キビキビとした楽しい走りはホンダらしさを発揮していました。フロントはトーコントロールリンク・ストラットサスペンション、リアにはリアクティブリンク・ダブルウイッシュボーンサスペンションを採用し、スポーティなドライビングフィールを追求しながら、がっちりと安定感のある走りを実現していました。

 大きく派手なアメリカンデザインと、日本市場の需要とがマッチせず、一代で幕を閉じたSUVでしたが、いまもし存在すれば、人気が出ていたかもしれません。

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■HR-V

ホンダHR-V(1998~2006年)

 4台目はHR-Vです。1998年から2006年まで販売されていた、今でいうクロスオーバーSUVです。HR-Vとは、「Hi-rider Revolutionary Vehicle」の頭文字であり、既存のカテゴリには収まらない革命的なクルマという思いを込めて命名されたそうです。定員5名の3ドア&5ドアの2種類のボディに、エンジンは1.6リットルVTECエンジン、FFと4WD、そして5MTとマルチマチックS(CVT)を用意していました。

「インテリアがプラスチックを多用していてチープ」、「シートが堅くて乗り心地が悪い」、「後席の居住性が余り良くない」等々、HR-Vオーナーが気になる所は多々あったようです。しかし、全幅1,695mmと、当時の5ナンバーサイズとなるコンパクトなボディに、ボクシーなデザインの上屋、大きなタイヤを装着して勢をアップさせたデザインは、時代が違っていれば日本国内でも人気が出たかもしれません。

■まとめ

 一代限りとはいえ、どれも発売当時は大きな話題になったクルマ達でした。もし今の技術水準で、当時の価格、このままの姿で販売復活させたなら、大人気となるかもしれません。

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