カローラスポーツがデビューしたのは2018年。
その後もCセグハッチバックではマツダ3スポーツバックやVWゴルフ8、新型シビックといったニューモデルが登場しているが、そんななかでカローラスポーツは今でもこのクラスでは最も費用対効果、いわゆるコスパに優れた一台といえる存在だ。
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そして、そのコスパのよさは登場から2年以上が経過する現在もカローラスポーツがCセグハッチバックではベストセラーで居続けている大きな要因になっているといえるだろう。
そんなカローラスポーツの人気の理由を考察していきたい。
文/諸星陽一
写真/べストカー編集部
【画像ギャラリー】カローラスポーツと人気のCセグハッチバックのクルマを写真でチェック!!
■Cセグハッチバックは世界のスタンダードでクルマ好きにも人気
世界的に販売を伸ばしているのはSUVでその世界シェアは35%にもなります。一方、日本では販売される新車の約40%が軽自動車という状況です。
こうした状況でありながらも、クルマ好きと言われる人たちの心をつかんでいるのがハッチバックモデルです。なかでもCセグハッチと呼ばれるジャンルは、多くのクルマ好きの支持を受けています。
CセグハッチというのはCセグメントのハッチバックという意味です。セグメントというのはクルマの大きさを区分するもので、Cセグメント車はVWゴルフ、ルノー メガーヌ、トヨタ カローラなどが属します。
以前はハッチバックというと3ドアと5ドアが混在していましたが、現在は5ドアハッチバックが主流となっています。Cセグメントは比較的コンパクトで使いやすいサイズ(とはいえ日本では3ナンバーサイズになり、一部では使いにくい状況もあります)です。
ハッチバックはセダンやSUVに比べてスタイリッシュなスタイリングが可能で、使いやすいサイズとスタイリングのよさが融合し、パーソナルカーとして必要な要素が揃っているというわけです。
■カローラスポーツの価格とスペック
2018年にデビューしたトヨタ カローラスポーツ。全幅1790mmの3ナンバー化で運動性能をアップ、元気のいい1.2Lターボモデルも用意する
数あるCセグハッチのなかでも、圧倒的な人気となっているのがカローラスポーツです。この人気の秘密はどこにあるのでしょうか? まず、トヨタ車であること。ディーラー網の充実さや品質の高さはもちろんですが、さまざまな部分で多くの魅力を放っています。
装備とスペック、価格をチェックしてみましょう。
まずプリクラッシュセーフティ(いわゆる自動ブレーキなど)はしっかり標準装備となっています。現代のクルマを新車で買おうとした際、この装備がないのはNGです。まあ、Cセグになればこの装備は当たり前のように装備されるでしょう。
用意されるパワーユニットは1.8L+モーターのハイブリッドと、1.2Lガソリン4気筒ターボの2種です。1.2Lターボ車のトランスミッションはCVTが組み合わされますが、さらに6MTも用意されるところが特徴的。
パワーユニットは、1.8Lアトキンソンサイクル直列4気筒エンジン+モーターのハイブリッドシステム THSIIと、1.2L直列4気筒DOHC直噴ターボを用意する
最近のクルマでMTモデルが用意されているだけでも意味があるといえます。例えば「MTないからCVTにしたんだよ」というのと、「MT乗りたかったからMTで考えていたのだけど、家族も乗るからCVTにしたんだよ」では、ずいぶんニュアンスも異なります。
プリクラッシュセーフティとともに今どきのクルマとして絶対に欲しい装備が、追従機能付のACC。カローラスポーツはCVTならば追従機能付のACC、MT車は速度コントロール式のACCとなります。
カローラスポーツの価格帯はFFの1.2Lターボが216.92万~256.6万円、FFのハイブリッドが248.8万~284.1万円。4WDは1.2Lターボモデルのみで240万~276.4万円までとなっています。
カローラスポーツ 2018年6月登場 価格216万9200~284万1000円。FFの1.2Lターボが216万9200~256万6000万円、FFのハイブリッドが248万8000~284万1000円
カローラの1.2Lターボが200万円超えと思う方もいると思いますが、今や軽ワゴンでも200万円超えのモデルが存在する時代です。1.2Lの排気量とはいえ、4気筒直噴ターボということを考慮すれば十分以上にコストパフォーマンスを感じます。
しかもこの直噴ターボの指定燃料はレギュラーガソリンとなります。
■同クラスのマツダ3ファストバックや新型シビックは?
マツダ3 ファストバック 1.8XD Lパッケージ。エンジンもさることながら、このクルマの魅力は何といってもファストバックの流麗なデザイン
さて、パワートレインが特徴的でMTも用意されるCセグハッチといえば、マツダ3があげられます。
マツダ3は1.5Lガソリン、2.0Lガソリン、1.8Lディーゼルターボに加えて、スカイアクティブXの名前を使うSPCCI(Spark Controlled Compression Ignition:火花点火制御圧縮着火)方式の2.0Lガソリンにモーターを組み合わせたパワーユニットを用意しています。
スカイアクティブXはたしかに先進さを感じることができるユニットですが、既存のガソリンエンジンとのフィーリング差が小さいのが難点。ロータリーエンジンはまったく違う世界を感じさせてくれましたが、スカイアクティブXはガソリンエンジンの1つのバージョンというイメージです。
クルマもパワーユニットも魅力にあふれるのですが、スカイアクティブXを選ぶと価格は約320万円~となってしまううえに指定燃料がプレミアムで、コストパフォーマンスという面はかなり厳しいのが現実です。
6月にワールドプレミア、8月に日本で発表、9月から国内で販売が始まる新型シビックもCセグハッチバックの主要モデルといえます。
先代より洗練度を増した新型『爽快シビック』。5ドアセダンは廃止され5ドアハッチバックのみとなった。2021年8月5日に発表され、9月3日(金)に発売される
11代目となる新型シビックは、1.5LのVTECターボを搭載。CVTおよび6MTが用意されます。このシビックの価格はベーシックモデルのLXが319万円、EXが353.98万円と300万円オーバーとなります。
■伝家の宝刀「シンメトリカルAWD」のインプレッサスポーツ
インプレッサスポーツの骨格は、FFでも水平対向エンジンを縦置き配置することで左右シンメトリカルな重量配分を容易に実現できることがメリット
価格でカローラスポーツに太刀打ちできるのがスバルのインプレッサスポーツです。インプレッサスポーツは1.6Lと2.0L、そして2.0L +モーターとなるマイルドハイブリッドの3種のパワーユニットを有しています。
スバルといえばシンメトリカルAWDと呼ばれる4WDが有名ですが、どのパワーユニットを選んでも4WDはチョイスできます。逆にマイルドハイブリッドは4WDのみでFFはありません。
価格帯はベーシックモデルが200.2万円、トップエンドのSTIスポーツの4WDが292.6万なので、価格的にはほぼバッティングします。装備面での格差はコネクティッドの部分程度ですが、インプレッサは2016年デビューとデビュー後に月日が経っていること、スタリングがハッチバックよりもワゴンに近いことなどがあげられます。
■輸入車とかつてのライバル日産のCセグハッチはどうだ?
輸入車に目を向けるとVWゴルフ、アウディA3スポーツバックやルノー・メガーヌ、プジョー308などがCセグハッチとして注目されるモデルです。
新型ゴルフ8は直列3気筒 1Lターボ DLA型エンジンを搭載。48Vマイルドハイブリッドにより低速トルク補助、静粛性、低燃費を実現
価格を見ていくとVWゴルフが291.6万円~、アウディA3スポーツバックは310万円~、ルノー メガーヌが346.2万円~、プジョー308が296.7万円~とどの車種もベーシックグレードの価格がカローラスポーツのトップエンドの価格より高い設定。
ここから、装備を加えていくとどんどん価格はアップする。例えばアウディA3などは、標準ボディ色はアイビスホワイトのみで、ほかのボディカラーはすべてのグレードでプラス7万円のオプション。
こうやって各車種を比べて見るとカローラスポーツというか、トヨタの底力を感じさせる内容となった。
残念なのは、ここに日産が登場しないこと。かつて、トヨタのライバルとしては必ず日産が、日産のライバルにはトヨタがいた。一部のジャンルではライバル関係があるが、一部のジャンルではそれがなくなってしまった。
しっかりとライバル関係で競ってこそいいクルマは生まれてくる。日産のCセグハッチへの参入に期待したい。
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みんなのコメント
あとはデザインが好きか嫌いか…
良くも悪くも歴代のカローラよりも個性的だから。
俺はフロントのデザインはもう少しマイルドな方が良いと思うけどリヤのデザインは好き。
従来の5ナンバーだと枠内ギリギリに納めようと無理なボディ形状になってしまって地味なデザインになってしまったから。