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ついにGクラスにも完全電動化モデルが登場! メルセデス・ベンツ「G 580 with EQ テクノロジー」で高級オフローダー界に殴り込み

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ついにGクラスにも完全電動化モデルが登場! メルセデス・ベンツ「G 580 with EQ テクノロジー」で高級オフローダー界に殴り込み

高級オフローダーの品格を継承

いまから45年前に発売されたGクラス。その車名はオフロード車を意味するゲレンデヴァーゲンに由来し、人気のブランドアイコンとして世界的な名声を確立した。その走破性はもちろんのこと、卓越した耐久性はライバルを大きく超えた存在であり、メルセデス・ベンツによれば、これまでに生産されたGクラスの80%は、現在でもオンロード、オフロードを問わず使用され続けているという。

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このGクラスが電動化される。そのような噂がメルセデス・ベンツの周辺から頻繁に聞かれるようになったのはごく最近のことだが、それは現代のテクニカルトレンドを考えれば自然な成り行きでもある。

これまでどおり、オーストリアのシャクル山を臨むグラーツ社で生産されるGクラスの新型BEVモデルの車名は「G 580 with EQ テクノロジー」。そのワールドプレミア・イベントは、アメリカ・カリフォルニア州のビバリーヒルズ、フランクリン・キャニオン・パークで多数の著名人を招いて行われたほか、開催中の北京モーターショーでもほぼ同時に行われている。それはこのG 580に、メルセデス・ベンツがいかに大きな期待を抱いているかの証明といってもよいだろう。

伝説的なデザインランゲージと、ユニークなドライブテクノロジーの融合。G 580というニューモデルをもっともシンプルに表現するのならば、このような表現がベストだろう。

とはいえエクステリアでG 580がその独自性を主張しているパートが皆無であるわけではない。ブラックのパネルグリルはオプションのアイテムとなるが、ボンネットはこれまでのGクラスよりもやや高めのデザインに。リヤホイールアーチエクステンションのエアカーテンなども、同様にG 580に独特なディテールだ。

ほかのGクラスと同様に、オフロード走行の機会が多いG 580ではアンダーボディのプロテクションも重要な設計の課題だった。それはカーボンを含む軽量なミックスマテリアルで成型されたもの。スチールやアルミニウム製のそれと比較して高い剛性を持つほか、長期にわたる腐食防止も実現している。参考までにこのパネルは、厚さ26mm、重さ57.6kgで、50本以上のスチール製スクリューでラダーフレームに取り付けられている。

EQテクノロジーを搭載したG 580のリチウムイオンバッテリーは、12個のセルモジュールで構成されるもの。さらに細かく見ると、それは216個のセルを持つ二重構造のリチウムイオンバッテリーが、3つの冷却レベルの間に12個のセルモジュールールとして搭載される構造。

メルセデス・ベンツも期待を寄せるBEVのGクラス

バッテリー全体は、厚さ4mmのスチール製ラダーフレームに組み込まれ、前で触れたアンダーボディプロテクションのほか、耐ねじれ性のケーシングに収納されている。つまり、G 580はオフロードでの過酷な使用に関しても、十分な高電圧バッテリーとそれに関連する装備を備えていることになる。

バッテリーの使用可能容量は116kWh。最大航続距離はWLTP基準で473kmに達するという。充電はAC(交流)とDC(直流)の両方でそれが可能。最大充電容量は11kWで、直流での急速充電のためには最大200kWの充電容量を持つ直流充電システムが搭載されている。この場合、10~80%までの充電時間は約32分と利便性は高い。

3タイプの充電プログラムが用意されているのもG 580の特長だ。それぞれ「スタンダード」、「ワーク」、「ホーム」と呼ばれるプログラムがそれで、カスタマーは事前に出発時間やエアコン、最大充電レベルなどのパラメーターの設定ができる。

また、「ワーク」と「ホーム」の両プログラムでは、車両が保存された充電場所に駐車されると、自動的に充電スイッチはオンに。カスタマーにはMBUXで通知される。惰性走行やブレーキ時には車両の運動エネルギーを電気エネルギーに変換する回生システムも機能する。

ステアリングホイールのシフトパドルを使用して選択できる回生レベルの強さは5段階、「D Auto」、「D+」、「D」、「D-」、「D–」で、「D」が通常の回生レベル、「D+」は回生なしのセッティングとなっている。「D Auto」は車両が走行状態を分析して、自動的に回生レベルを調整するモードとなる。

G 580に搭載されるエレクトリックモーターは、前後左右のホイール近くに各々、つまりメルセデス・ベンツのプロダクションモデルとしては初の試みとなる4モーター形式だ。システム全体での最高出力は432kW(約580馬力)、最大トルクは1164Nmに達し、180km/hの最高速や4.7秒の0-100km/h加速を実現する。

一方、これまでのモデルと同様に適切な路面であれば最大100%の勾配走行、また35度の横傾斜でも安定性を保つ。4つのモーターを個別に制御することで、ほぼその場で車両を旋回させることができたり、3速インテリジェント・オフロード・クロール機能で最適な推進力を維持したりと、その走りのレベルは本格的なオフロードユーザーを十分に納得させるものであることは間違いない。

車両重量で3500kgという数字はたしかに小さなものではないが、そのハンデを一切感じさせない、そしてメルセデス・ベンツ伝統の高級オフローダーの品格をそのまま受け継いだG 580。その存在は日本でも大きな話題を呼ぶことは疑う余地がない。

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みんなのコメント

4件
  • Lore in
    3.5トンって、、、、、、
    終わったな
  • pon********
    3.5トン、普通免許で乗れるか乗れないかギリギリラインだね。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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