<新型シビックの初期受注で4割がMTモデルを選択!>
フルモデルチェンジした新型「ホンダ シビック」に公道で試乗することができました。今回試乗したのは上級グレード「EX」で、6速MT仕様とCVT仕様の両方に市街地・ワインディング・高速道路と十分に乗ることができました。
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世の電動化トレンドにあって、ターボエンジンのラインナップで、なおかつ6速MTを用意しているというマニアックな設定の影響なのか、初期受注されたユーザーの4割近くがMTを選んでいるのだとか!
<理由その1:高回転まで回して楽しむエンジンじゃない>
一方、試乗してみてもシビックらしい爽快な走りにMTが欠かせなかったのかといえば、そうではないかも…というのが個人的な結論です。意外かもしれませんが、新しいシビックのスポーツ性はCVTのほうが味わえると感じました。
その理由はエンジン特性にあります。従来モデルから基本設計は踏襲しつつ、排気ポートの4-2集合、斜流タービン、低圧損パイピングなどでリニア感を高めた1.5LターボエンジンのスペックはMT、CVTに共通で次のようになっています。
・最高出力:134kW(182PS)/6000rpm
・最大トルク:240Nm(24.5kg-m)/1700-4500rpm
最高出力の発生回転からもわかるように、このエンジンは高回転まで引っ張って楽しむタイプではなく、メーター表示のレッドゾーンは6500rpm付近で、5000rpmを超えてから盛り上がるようなキャラクターでもありません。むしろトルクバンドを維持して走っていくとリニア感があって楽しめるタイプのエンジンです。
その上で、トルクバンドが非常に広くなっています。これはスペック上だけでなく、実際に走ってみても確認できます。前述した改良によってターボラグはほとんど感じられず、踏んだだけトルクが出てくるリニアな感じが、どの領域でも存分に味わえます。
ということは、MTを駆使してエンジン回転数を維持する必要がなく、街乗りであれば3速に入れっぱなしでアクセル開度だけで速度を調整できるようなフレキシビリティももっています。ある意味、2ペダル感覚で走ることができるのです。
<理由その2:MTは2速と3速が離れているのが気になる>
では、ワインディングに行くとどうでしょうか。じつは、そうしたシチュエーションではMTよりCVTのほうがクルマとの一体感を感じることができるのです。そのポイントはパワートレインとブレーキ特性の関係にあります。
エンジンはリニア感を追求したものですが、アクセル操作と駆動力の関係でいうとCVTのほうが優位に感じられます。トルクコンバーター、変速比、ブースト圧といった複数の要素がうまくバランスされていることで、そのリニアリティを生み出しているのでしょう。
MTでも基本的にはターボラグを感じるようなことはありませんが、ワインディングで気になるのは2速と3速の変速比が少々離れていることで、CVTでの加速と比べると、3速にシフトアップしたときのトルクのドロップ感は否めません。
<理由その3:CVTはブレーキ特性に合ったセッティングに>
さらに気になるのはブレーキとの相性です。ブレーキ自体はMT、CVTとも共通のようで、ペダルを踏み込んでいくほどに制動力が立ち上がるタイプ。そのため、ブレーキはじんわりと効く印象になっています。こうしたブレーキ特性に合わせてCVTはしっかりとエンジンブレーキをかけるよう変速比を変えていきます。
MTの場合はブレーキングに合わせてドライバーの意思でシフトダウンの必要があります。ワインディングであれば、ヒール・アンド・トゥの真似事などして楽しみたいところですが、そうした走りをしたときに、非常に硬質感のあるシャープなMTフィーリングとヌルッとしたブレーキではキャラが違いすぎてリズムが合わない印象を受けました。静粛性を考慮してデュアルマスフライホイールを採用したことでクラッチを切った状態でのエンジン回転が少々ダルなのも影響しているかもしれません。
誤解して欲しくないのは、MTの出来が悪いという話ではありません。CVTを含めたパワートレイン全体の仕上がりが上回っているということです。
純粋に新型シビックでワインディングを楽しむのであれば、CVTでパドルシフトを積極的に活用したほうがターボエンジンらしいトルク感を味わえるし、クルマ全体のリニアリティも高く、オススメです。
文:山本晋也(自動車コミュニケータ・コラムニスト)
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