アメリカンラグジュアリーブランド、キャデラック初のコンパクトSUVが日本にも導入された。大胆なスタイルとラグジュアリーなインテリア、GAFAの国のクルマらしく先進装備も充実している。「Gas Guzzler」とは無縁となった最新SUVの走りとは?
個性的エクステリアとラグジュアリーなインテリア
今年1月、キャデラックブランドとして初となるコンパクトSUV「XT4」の国内導入が始まった。キャデラックといえば、大型のセダンやフルサイズSUVのエスカレードのイメージが強いかもしれないが、近年はそのエスカレードをフラッグシップモデルとして、新たなSUVシリーズとして「XT」をラインナップしている。このXT4は、ラージサイズのXT6、ミッドサイズのXT5に続く、末っ子という位置づけだ。
全長4605×全幅1875×全高1625mmなので、コンパクトといってもボディサイズは決して小さいわけではない。メルセデス・ベンツGLAよりひとまわり大きく、全長と全幅で見れば世界で一番売れているSUV、トヨタRAV4に近い(全高はXT4が65mmほど低い)。
若手デザイナーが手掛けたというエクステリアデザインは、縦にのびた特徴的なヘッドライト&リアライトなどエッジのきいたラインを用いた個性的なもの。前後のオーバーハングを切り詰め、低く構えたスポーティなフォルムながらも、ホイールベースを2775mm確保しているだけあって、後席は身長180cmの大人が座っても余裕のスペースがある。
インテリアは、ラグジュアリーブランドらしく細部にまでこだわっており、ウッドパネルには本物の杢目材を、メタルインサートは本物の金属を、直接触れるトリムには高品質なレザーを、それぞれ使用する。シートやドアトリムのステッチは人の手によって縫い上げられているという。
インパネ中央に配置された8インチのタッチパネル式ディスプレイは、スマートフォンのように直感的な操作ができ、またステアリング上のスイッチやロータリーコントローラーでも同様の操作ができる。ナビゲーションは常に最新の地図情報が得られるクラウドストリーミングナビゲーションを搭載。13個のスピーカーで構成されるBOSEサラウンドサウンドシステムはヘッドフォンなどにも採用されているノイズキャンセリング機能を備えており、車内でよりクリアな音を楽しむことができる。
充実の先進装備とユーザーエクスペリエンス
パワートレインは、230psを発揮する2リッター直列4気筒ターボエンジンに最新の9速オートマティックを組み合わせたもので、最大トルク350Nmを1500回転で発揮するだけあって、低速域からスムーズに加速していく。ものすごくパワフルというわけではないが、音や振動対策もきっちり行われており、不満に思うところがなかった。高速道路でのクルージングなど低負荷時には4気筒のうち2気筒だけを使って走行し、燃料消費を抑制する気筒休止システムまで搭載する。かつてアメリカ車の多くは「Gas Guzzler(ガソリン大食漢)」なんて揶揄されたものだが、今は昔のことだ。
ルックスとしてFFかなと思いきや駆動方式は4WDのみの設定となっている。オンデマンドタイプで、通常時はリアの駆動系を切り離しフロントにトルクを100%配分して燃費をかせぐ一方で、「ツーリング」や「スポーツ」、「オフロード」といったドライブモードや走行状況に応じてリアに50%の駆動力を配分する。前後アクスル間の駆動力を可変配分するだけでなく、リアアクスルの左右の駆動力を最適に制御するトルクベクタリング機能を備えており、ハンドリング性能を高めている。
ADAS(先進運転支援システム)も、ACC(アダプティブクルーズコントロール)をはじめ、エマージェンシブレーキやパーキングアシスト、鳥瞰した360度の映像をモニターに映し出すサラウンドビジョンなど、充実している。
日本仕様のグレードは「プレミアム」、「スポーツ」、「プラチナム」の3種類を用意。車両価格はそれぞれ570万円、640万円、670万円とリーズナブルな設定だ。プレミアムのみ18インチタイヤとなり、ACCが装備されない。スポーツには電子制御サスペンションと20インチを標準装備。プラチナムには大型のパノラミック電動サンルーフが標準装備で、タイヤは同じく20インチとなる。
そもそもキャデラックは、世界で初めてBOSEの専用オーディオを搭載したブランドであり、またAppleCarPlayやナイトビジョンなどの安全装備などもいち早く採用してきた。それもよく考えれば、GAFAの国のクルマなので、至極当然といえるかもしれない。惜しむらくは、XT4には右ハンドル仕様の設定がない。
個人的には、ETCが普及したいま、左ハンドルだからと困るシーンはあまりないし、アクセルやブレーキなどのペダル配置が適切で自然なドライビングポジションがとりやすいといったメリットも感じる。キャデラックの名にふさわしい小さな高級車だと思う。
文・藤野太一 写真・河野敦樹、GMジャパン 編集・iconic
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本当に好きじゃないと乗れない