三菱は2023年7月26日、「チーム三菱ラリーアート」(増岡浩監督)で参戦するアジアクロスカントリーラリー(AXCR)に新型トライトンの投入を発表し、事前での記者会見を行った。前年のラリーカーを大きく上回るパフォーマンスを持つ新型トライトンに期待大!
文/国沢光宏、写真/池之平昌信、三菱自動車
日本発売予定の新型トライトンで連覇を狙う! チーム三菱ラリーアートが8月のタイアジアクロスカントリーラリーに参戦!!
■開発参戦体制で優勝した2022年のAXCR
2023年のアジアクロスカントリーラリーに新たにドライバーとして加わった田口勝彦選手。その速さは今回のAXCR参加ドライバー中でも圧倒的!
2009年のリーマンショック以後、14年間に渡り休眠していた三菱自動車ながら、ここにきて少しずつ動き出した。2022年、タイとカンボジアで開催された『AXCR』(アジアクロスカントリーラリー)にラリーアートチームとして総合優勝狙いで出場。
今までもアウトランダーPHEVで出場した経験を持つけれど、完走すれば上出来という「開発参戦」。勝ちは狙っていない。されど2022年はトライトンで出場。いすゞやトヨタという競合と互角に戦い、総合優勝してしまった!
となれば勝ち逃げなんかできない。2023年のAXCR、日本発売が予定されている新型トライトン+三菱ワークスドライバーだった田口勝彦選手を走らせるという。前年の体制はタイの三菱チームのバックアップだったが、今回を見ると半分くらい三菱自動車本体も突っ込んでる感じ(笑)。
■トヨタといすゞがしのぎを削るAXCR
日本でも発売が予定されている新型トライトンが今回のAXCRのラリーマシンとなる。従来型からのポテンシャルアップで連覇の期待がかかる!
以下、詳しく紹介しよう。
まず、AXCRとはアセアン最大のクロスカントリーラリーで、タイのパタヤビーチにある大繁華街のウォーキングストリートからスタート。ラオスのパクセーという街がゴール。7日間2000kmという行程。
密林地帯の泥濘地やかなりの水深がある川渡り、狭い山岳路など例年過酷なコースになっている。クルマやドライバーにとって激しくタフなイベントだ。
前述のとおり、前年はノーマークだった三菱が優勝してしまい、毎年激しいバトルを繰り返してきたトヨタといすゞ(タイのSUV市場ではトヨタと互角のシェアを持つ)としちゃ激しい敗北感を負ったようだ。
AXCRに出場している知人によれば、「今年は絶対負けないよ!」と言ってるそうな。というのもトヨタやいすゞが走らせるラリーカー、圧倒的にパワフル。
■トヨタやいすゞのライバル勢に比べて不利なスペックのトライトンだが……
従来型からのパフォーマンスアップはあれど、新型トライトンはライバルのトヨタやいすゞのマシンと比べるとその非力さが否めないというが……
三菱が走らせる新型トライトンといえば、”ほぼ”市販スペック。というのもまったく新しいラダーフレームなどを投入しており、パワーユニットだって排気ガス規制適合させるべく市販車の開発で手いっぱいの状態だからだ。
2.5Lターボエンジンも、ノーマルの204ps/470Nmから大きく上乗せできない。一方、いすゞもトヨタも3L級で300ps以上のエンジンを搭載している。
チーム三菱ラリーアート総監督を務めるのはおなじみの増岡浩氏。記者会見では連覇への意気込みを語ってもらった
圧倒的に不利な戦いに思えるも、三菱チームを率いる増岡浩監督によれば「すでに新型トライトンベースのラリーカーを走らせていますが、新開発のスペースフレームは素晴らしい仕上がりです。今年はパワーで負けていますけれど総合的なバランスを見ると勝負になるかもしれません。応援してください!」。
確かに前年も三菱が総合優勝するなんて誰も予想していなかった。興味深いのは田口選手の起用。やはり日本人ドライバーが出ると応援したい気分が大いに盛り上がる!
■特殊なタイでのクロスカントリーラリーになるが、勝機はある!
事前に開催された記者会見での増岡総監督(左)と初参戦となる田口勝彦選手(右)。タイ人ラリー選手が有利なフィールドでどう戦うか?
ご存じのとおり、田口選手はAPRC(アジアパシフィック選手権)でシリーズチャンピオンとなっている。今回のAXCRに出場するドライバーのなかでは圧倒的な速さを持つと考えていいだろう。ちなみにAXCRで一番勝っているドライバーはタイラリー選手権で私とイーブン。
私の速さを100とすれば田口選手は1000くらい。純粋に実力だけで評価すると圧倒的といってよかろう。ただ、AXCRって特殊なラリーだったりもする。今まで数多くの日本人選手を含む外国人がエントリーしてきたけれど、タイ人しか勝っていない。
ラリーで使われるコースの大半がタイ国内という点で有利なんだと思う。しかも公道を閉鎖せず競技を行うため、外国人は無理できない。
■田口選手の“速さ”に期待! 現地レポートしたかったのだけど……
2022年の優勝を再現させることができるか? チーム三菱ラリーアートの奮闘に期待しよう!
そんな事情は増岡監督だってわかっているだろう。ということで三菱チームのエースドライバーは前年優勝したチャヤポン・ヨーター選手という位置づけ。田口選手、チャヤポン選手の後ろにピタリと付け、ラオスに入った最後のステージでプッシュすれば充分イケると私は考える。
いずれにしろ日本人選手がハンドルを握ると俄然面白くなってきます。何なら増岡監督も乗ればいいのに。
左から増岡総監督、田口勝彦選手、筆者の国沢光宏氏。国沢氏は「本来なら現地からレポートしたかったー」とのこと
本来なら私も同行取材して、タイ現地から毎日レポートを送りたいところながら、今回三菱はプレスカーを出す予定はなしとのこと。個人で行くと、ほかのチームから「ウチのサポートカーに乗って取材して~」となっちゃう。
三菱、取材プレスチームまで考えるようになったら本格的な復活は近いと思う。戦いぶりをレポートできないのは残念です。次の記事、競技終了後に。
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