vol.1/3では試乗インプレッションをレポートした。2016年に2代目NSXとしてデビューしたY17モデルから、ドラスティックに代わり、感性に寄り添う走りに変わったとお伝えしているが、今回はどのような取り組みをしたのか?試乗レポート第2弾をお伝えしよう。
※関連記事:【ホンダNSX マイチェン試乗記】ドラスティックに変化し感性に寄り添う19年モデル vol.1/3
Y19モデルの開発キーワードは「エボリューショナルNSX」。進化したNSXといことで、ドライバーとクルマの一体感、操作に対する動きのつながりを重視して開発が進められている。Y17では人間の感覚を超える部分があり、人が楽しく快適に走りを楽しむには、人によっては「違和感」と捉えたかもしれない。また人によっては「新しい」と捉えたかもしれない。が、いずれにせよNSXが持つ基本性能を鍛えることで、より性能向上を果たすのは間違いなく、Y19モデルでは全方位で鍛えたというのがポイントになる。
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まず、見た目にも手を入れた。それはより低く地を這うように走るイメージを大切にすることらから、前後バンパーのメッシュパーツをグロス仕上げにし、カーボンパーツもグロス仕上げにするなどして、黒く締まったルックスは精悍に、そしてスーパースポーツの走りを想像させるデザインへと変更している。またサーマルオレンジパールという新色のボディカラーも追加し、レーシーさを増したかもしれない。ちなみに全8色の中からボディカラーが選べる。
そして、この見た目以外に、基本性能を向上させることで、よりNSXらしさを追求している。とくにダイナミック性能、駆動力制御による車両姿勢と軌跡のコントロールに重点を置いて開発は進められた。
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ここが改良のポイント
NSXは3.5LのV型6気筒ツインターボガソリンエンジンをミッドシップに縦置き搭載し、9速のDCTと組み合わされている。またフロントに2個、リヤに1個の駆動モーターを搭載したハイブリッドでもあり出力は581ps/646Nmというスペックのスーパースポーツだ。
この強烈なパワーを使ってドライバーの意のままに走り、オンザレール感覚となることを目指しているのだ。そのため、特にリヤ周りの部品変更がある。フロントのスタビライザーを26%剛性アップ、リヤのスタビライザーも19%アップさせ、リヤコントロールアームのブッシュも21%剛性アップしている。さらに、リヤベアリングハブも6%アップとサスペンション周りの剛性を軒並みアップさせている。
またダンパーにはアクティブダンパーシステムとして磁性流体式のショックアブソーバーを採用し、初期ロール、フラットライド、路面追従性を重視してセットアップしている。特にピストンスピードの低速時には、基本減衰を抑えて滑らかにロールが始まるようにしている。
Y17モデルに試乗した際、リヤの落ち着きやコンプライアンス・ステア的な挙動が感じられ、エンジンのスナッチも感じる場面があり、そうした挙動を減らすことへの対応と考えていい。つまり、ロールをコントロールし、自然なヨーモーメントとリンクする動きが「期待値どおりだ」と人は感じ、不安なく攻めて走れる。
さらに大きな変更としてはタイヤがある。Y17はコンチネンタル・タイヤのスポーツコンタクト5だったがY19で同じくスポーツコンタクト6へ変更をしている。ただ、そのスポコン6がNSX専用に開発しているところに注目。タイヤトレッドのアウト側剛性を上げるためにパターン変更しブロック剛性を上げている。そしてコンパウンドの変更、さらに専用構造とするまでの変更が取られているタイヤなのだ。
こうしたシャシー周り全体の剛性アップなどで、「横力に耐える剛性を持たせたかった」、とは開発責任者の水上聡氏だ。水上氏は、「リヤに乗って走ることをやりたかった」というように、NSXの基本性能の向上を狙った改良をしてきたわけだ。
さらに操舵フィールに大きく影響する電動パワーステアリングの制御も変更している。これはデュアルピニオンの可変ギヤレシオでハードパーツに変更はないが、制御パラメーターを変更することで、切りはじめから切り足し、そして切り戻しの中でクルマの動きとリニアに連動するフィールを作り出している。
そして制御の部分では駆動力のコントロールとホンダの秘技「SH-AWD」の制御変更がある。コーナーのイン側とアウト側で駆動方向と減速(回生)方向にモーターを動かすことでヨーモーメントを発生させていたのがY17だが、Y19ではともに駆動方向にモーターを動かし、その駆動力に差をつけることでヨーモーメントを出すという制御に変更している。
そのため、エンジンを含め大きな制御変更が行なわれた。「エンジンの使う領域も変わった」と水上氏は説明する。その影響はエンジンサウンドに現れ、サウンドチューニングは変更していないということだが、乗っていて実に心地よいサウンドになっているのだ。17Yモデルではスーパースポーツに相応しいサウンドが薄いとレポートしているが、かなりの改善になったと思う。
これら基本性能と制御変更により、ドライビングフィールとしてリヤタイヤの存在が常に感じられるようになったこと、旋回中にAWDである感覚、「もっと!」と思った瞬間に反応する旋回性の良さなど、乗っていて安心感が高く、さらに攻めた走りを試したくなる高揚感が沸いてくるのだ。
唯一エンジンのスナッチが気になる点として残っているが、これは縦置きエンジンによる左右の動きと駆動力にかわる前後方向の動きの違いによって出る症状と説明されたが、ある特定の領域で顔を出す瞬間だとレポートしておく。<レポート:高橋明/Akira Takahashi>
価格:2370万円(税込)
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