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「決して楽ではなかった」と口を揃えるフェラーリドライバー。「最後にBMWが前にいて本当に驚いた」

掲載 更新 4
「決して楽ではなかった」と口を揃えるフェラーリドライバー。「最後にBMWが前にいて本当に驚いた」

 フェラーリAFコルセのドライバーであるアレッサンドロ・ピエール・グイディは、4月20日(日)に行われた『イモラ6時間レース』で勝利を収めたが、最後の2スティントはBMWを中心とした数々の戦略的選択と課題に直面したため、決して順風満帆ではなかったと語った。

 41歳のイタリア人ドライバーは、51号車フェラーリ499Pをイタリアで開催されたWEC世界耐久選手権レースでの歴史的な母国優勝に導き、多くの異なるレース戦略が見られた決勝レースで20号車BMW MハイブリッドV8(BMW MチームWRT)に8.4秒差をつけてフィニッシュした。

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 ピエール・グイディのチームメイトであるジェームス・カラドとアントニオ・ジョビナッツィは、レーススタートからおよそ3分の2までは比較的順調にトップを走っていたものの、終盤はいくつかの不確定要素が絡み、ピエール・グイディは確実な勝利に疑問を感じていたという。

「決して楽な戦いではなかった」と彼は語った。「ピットレーンを抜けてコース上でBMWが前に出てきたとき、無線で『フィニッシュまで燃料が保たない』と告げられた」

「プレッシャーはあった。そしてペースを維持するのは難しかった。BMWが僕たちより10秒長くピットインしていることを知っていたので、カバーするためにBMWの近くにいなければならなかった」

「イモラではトラフィックが非常に多く、GTカーをクリーンに抜いていくのも非常に重要だった」

 レースの後半はウエット宣言下でのレースとなったが、雨は路面を濡らすには至らなかった。

「雨粒が見えたとき、前年のことを考え始めた」とピエール・グイディ。「2024年のミスを繰り返さないことに本当に集中していたと思う。幸いにも、チームは素晴らしい戦略を立ててくれた」

「しかし終盤は最後の2、3周までプッシュしなければならなかった。スティント全体を通してプッシュしていた時は目標燃費が設定されていたので、ペースと燃費を両立させるのは決して簡単ではなかった」

 降雨の可能性があったため、フェラーリAFコルセは51号車にミシュランのソフトタイヤコンパウンドを装着した。このタイヤは通常、もっとも寒いコンディションで優れた性能を発揮する。

「最終的には、ソフトタイヤが晴れたドライな路面において完璧なコンパウンドではないことは分かっていたが、雨が降る可能性を考慮していた」とピエール・グイディは説明した。

「安全な選択だったと思う一方、(ミディアムタイヤを選んでいたライバルと比較すると)少しアグレッシブな選択でもあった。マシンはドライビングの面ではミディアムタイヤほど良くなかったかもしれないが、ラップタイムはミディアムタイヤに非常に近かった印象だ」

「ただし、デグラデーション(タイヤの劣化)の懸念はつねにあった。最後に片側を交換できたので、なんとかレースを完走することができたよ」

「リスタートからの最初の数周は、タイヤをかなりゆっくりと慣らさなければならなかった。ソフトタイヤのピークを使わず、最後まで走りきるためにタイヤをできるだけ温存しようとしていた。その試みはうまくいき、非常に安定していた」

「また、レース終盤の天気予報は曇りで実際に曇ったため、路面温度が下がりソフトタイヤでも問題なかった」


■3メーカーが表彰台に。「チャンピオンシップは素晴らしい状況にある」とカラド

 カラドは、週末を通してフェラーリ499Pが明らかにペース面で優位に立っていたにもかかわらず、レースは「決して容易なものではなかった」とチームメイトの意見に同調した。

「今朝の戦略ミーティングで、かなり接戦になるであろうことがわかった」と彼は語った。「もちろん、我々には速いクルマがあることは理解していたが、他のメーカーもすぐそこにいることが分かっていたんだ」

「そして、それはタイムシートにも表れていた。レースはセーフティカーによって何度かリセットされたが、とくにBMWが最後にトップに立っているのを見たときは驚いたよ」

「彼らは最後のピットストップで順位を落としたが、その時点で(51号車フェラーリを従えて走っており)トップを維持できるだけのペースを持っていた」

「今週末、クルマは完璧な状態だったが、それでもまったく楽なレースではなかった。これまでの戦いをとおして、多くのメーカーの参戦によってどれほど緊迫した展開になっているかを見てきた。いま、チャンピオンシップは全体的に見て素晴らしい状況にあると思う。このシリーズに参戦できることを誇りに思うよ」

 最後にピエール・グイディは次のように付け加えた。「(フェラーリ、BMW、アルピーヌの)3つの異なるブランドが表彰台に並ぶ様子を見れば、WECで勝つことがいかに難しいかが分かるはずだ」

「ティフォシ(フェラーリファン)の前で勝つことができて最高の気分だ。表彰台の下を見れば、信じられないほど素晴らしい光景が広がっていた。優勝するためにこれ以上のレースを選ぶことができないくらいだったね」

[オートスポーツweb 2025年04月21日]

文:AUTOSPORT web
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みんなのコメント

4件
  • d********b
    BoPなりの順当な勝者だろ
    今年のルマンはフェラーリがハンデ頭になってもらわんとな
    そうなるならこれまでの下手な調整も我慢しよう
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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