この記事をまとめると
■現行モデルのトヨタ・カローラセダンの下取り査定額が急落しているとの噂がある
ハッチバックのヤリスを圧倒! 改良されたヤリスクロスに乗ったらバカ売れも当然と思える中身だった
■海外ではカローラセダンよりもプレミオ&アリオンが大人気だ
■プレミオやアリオンはカローラセダンよりも海外の中古市場では販売価格や需要が高い
カローラは査定が安い!?
事情通から、「最近会ったセールスマンから聞いたのですが、ここ最近、現行トヨタ・カローラセダンの下取り査定額が急落しているとのことです」と、カローラセダンを30年以上乗り継いでいる筆者にとっては衝撃的なことを話してきた。
日本ではカローラに限らずに、日系メーカーではセダン自体が「絶滅危惧種」となり、日本国内において日系メーカーがセダンをほとんどラインアップしていないなか、3ナンバーサイズになったとはいえ手軽なサイズのセダンとして、一定の販売台数を維持しているのがカローラセダンだ。
5ナンバーサイズセダンだった、トヨタ・プレミオ&アリオンが終売となり、警視庁管内では覆面捜査車両として、シルバーメタリックの現行カローラセダン(筆者が確認したのはハイブリッド)が警察署前に停まっているのをよく見かけ、東京でも個人タクシーとしてもたまに走っている。
先代(アクシオシリーズもカローラセダンとしてカウントする)までは5ナンバーサイズを堅持してきたカローラセダンは、国内市場だけを見れば中古車としての人気は目立って高くはないが、スリランカやインド周辺国などの海外では高い人気を誇っており、意外なほど再販価値は高めをキープしてきていたのだが、ここへきて下落傾向にあるというのだ。
「現行前期型で下取り予想価格が180万円の車両があったそうです。しかし、実際に査定をしてみると、市場相場の下落が激しく半分程度になってしまったという事例もあるそうです」とは前出事情通。
中古車市場に精通しているB氏にこのネタをふると……「カローラ・アクシオ(カローラセダンシリーズとしてみると先代)の相場は値落ち傾向が見られます。一方で、カローラセダンは5月下旬より値上がり傾向にあります」と話してくれた。
B氏によると、3年落ちのカローラ・アクシオ ハイブリッドの買い取り価格は134万円、3年落ちのカローラセダン ハイブリッドW×Bの買い取り価格は184万円とのことなので、目立って価値が下落しているといった印象を受けないものとなっていた。
アリオン&プレミオが海外で大人気!
ただし、B氏は「ハイブリッドではなく、ガソリン車は値落ち傾向が目立っているのかもしれない」とも語ってくれた。さらに、データソースがネットによるものなので、現場のリアルタイムな動きを追い切れていないのかもしれないとも話してくれた。
カローラセダンの再販価値は、とにかく海外への中古車輸出がカギを握っているのは間違いない。ただ、パキスタンやスリランカ、バングラデシュなどの中古車検索サイトで調べたのだが、現行型のカローラセダンが中古車として日本から輸入され、現地で販売されているようなことは確認できなかった。
バングラデッシュやパキスタンでは、かつて日本から中古車として輸出されたプレミオ&アリオンの中古車人気が高かった。聞くところでは現地の高級官僚などが好んで乗る「高級車的存在」であるそうだ。かつてプレミオがトヨペット店の専売だったころには、セールスマンの多くが1.5リッターの同色同グレード、同オプションのプレミオに乗っていたと聞いたことがある。
値落ちが少ないということで「販売のプロ」も自ら所有していたのである。前述した国々で人気が高いことで再販価値が高かったのがその最大の理由とも聞いていた。排気量は圧倒的に1.5リッターが好まれ、ボディカラーや選択オプションも「決め打ち」するとかなりの高値売却も十分に期待できたようだ。リヤワイパーをオプション装着しているのも、高値売却の肝ともいわれていたようだ。
今回、海外のカローラセダンの中古車状況を検索してみると、その中古車価格の高さに驚いてしまった。バングラデッシュを例にすると、2016年式アクシオ・ハイブリッドXで走行距離6万km強の物件だと195万タカ(約260万円)となっていた。ちなみに日本の中古車検索サイトで調べると、同年式のハイブリッドで走行距離5万kmのもので116万円であった。
プレミオ&アリオンではさらに驚くべきことになっていた。2020年式1.5リッターF EXパッケージ(サイト掲載のまま)で走行距離約4万kmの物件で390万タカ(約520万円)、2019年式1.5リッターアリオンGプラス(サイト上のまま掲載)で走行距離約14万kmだと386万タカ(約515万円)となっていた。日本では同年式は検索できなかったので、2018年式のプレミオ1.5リッターF EXパッケージで走行距離4.6万kmの物件の車両価格が約185万円であった。
プレミオ&アリオンはカローラよりはるかに高値で取り引きされており、格の違いを感じた。法人やそれこそ警察の覆面捜査車両などのニーズも目立つのだが、個人所有では圧倒的に高齢、あえていえば「お爺さん」がオーナーのケースが多い。そのため走行距離は少なめであり、手入れが行き届き内外装の程度が非常にいい車両が多いことも海外の人気を支えているのかもしれない。
傾向を見ていると、現行型カローラセダンはそろそろデビュー年となる2019年式などが値ごろ感は高くなり、日本から輸出され本国の店頭に並ぶのではないかと見ている。果たして現行カローラセダンが、日本の覆面捜査車両のようにプレミオ&アリオンの後継として定着していくかどうかとともに注目していくことにしようと決めた。
今回、「カローラ・セダン下取り査定額暴落情報」のウラを取ることはできなかったが、実際に査定したセールスマンが語っているのだから、デマというわけでもなさそうだ。カローラセダンユーザーとしては、もし急落しているのが事実であったとしても、一時的なものであって回復することを強く願っている。
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みんなのコメント
前後バンパーは擦り傷だらけ
本当に美味しいのはマニア所有車。
あいつら買ってすぐ内装剥がして見えないところを防錆しているぞ。