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UX7は日本の気候にマッチするSUV用タイヤ【竹岡 圭】【コンチネンタル 】

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UX7は日本の気候にマッチするSUV用タイヤ【竹岡 圭】【コンチネンタル 】

カー用品・パーツ [2025.08.09 UP]


UX7は日本の気候にマッチするSUV用タイヤ【竹岡 圭】【コンチネンタル 】
文●竹岡 圭 写真●コンチネンタル

スマートタグとスマホ充電の二刀流。愛車の盗難対策に使える新アクセサリー

 150年の歴史があり、欧州では3台に1台が装着し、中国では50%シェアを持つ…。そんなに有名かつ世界で選ばれているタイヤメーカーなのですが、日本ではあまり知られていないのがコンチネンタルタイヤだったりします。


SUVとクロスオーバーSUVのために作られたUX7

コンチネンタル UX7
 そのコンチネンタルタイヤから、アジアに向けてコンパクトSUVやクロスオーバーSUV用のタイヤがリリースされまして、コンチネンタルタイヤの本拠地であるドイツのハノーファーで試乗してきました。

 というのも、世界中SUVブームと言われて久しいですが、その中でもコンパクトSUVはアジア市場が強いカテゴリーと言われておりまして、確かにかつてミニバン大国と言われた日本でも、今ではコンパクトSUVが市場の1/4を占めているんですよね。世界の55~60の仕向け地向けに開発を行っているコンチネンタルタイヤとしても、その市場に新製品を投入してきたというわけなのです。


コンチネンタル UX7
 名称はUX7。先代となるタイヤは、UC6 SUVと呼ばれていましたが、わかりやすくSUVによくつけられるアルファベット「X」を新たに名称に取り入れたということのようです。

 さて、アジア向けとはどういうことかと言いますと、コンチネンタルタイヤでは、アジアは天候が変わりやすく、路面状況もさまざまであり、ニーズとしては静粛性の高さにこだわると分析しているんだそう。そのためUX7も、そのニーズは盛り込んだ開発が行われていました。

 静粛性に対しては、インナーショルダーのトレッドブロック間に、ノイズブレーカー3.0というブリッジを備えたサイプパターンを採用。こちらは音波が溝を通過する際、より小さな周波数へと分散し、振動を最小限に抑制するもので、ノイズが蓄積して車内へ伝わるのを防ぎつつ、さらに非対称パターンを採用することで振動共鳴の低減が図られているんだそうです。今回はテストコースでの試乗だったために、比較的路面状況がよかったので判断は難しいのですが、決してウルサイタイヤではなかったということをご報告しておきたいと思います。


「X-フォース・マクロブロック」で接地面積を稼ぎながら排水性能を確保

コンチネンタル UX7
 続いて、天候。最近日本も亜熱帯気候のように、スコールやゲリラ豪雨が頻繁に起きるようになってきましたが、そういった地域が比較的多いため、ウェット性能が重視されているんですよね。というのも、SUV用タイヤというと舗装路だけでなく、ある程度の未舗装路への対応も必要になるため、接地面積を広くして力を効率的に分散したいのです。これがウェット性能とは基本的に相反するものになってしまうんですよね。

 そこで、X-フォース・マクロブロックという接地面積を稼ぐパターンを採用しつつ、排水性を確保するために、アクア・チャネルというものが採用されました。これは、パターンブロックの下の水膜が表面サイプに押し込まれると同時に、メイングルーブへの水の排出が加速される、独自のチューブシステム。強制的に水を排出するチューブのような役割を果たしてくれるので、タイヤが水膜の上に乗ってしまう、ハイドロプレーニング現象などを起こしにくくしているというわけなんですね。


コンチネンタル UX7
 もちろん、他にもコンパウンドを工夫するなどすることで、UX7は飛躍的にウェットブレーキング性能が向上していました。テストとしては、より不利な条件となるセダン用の、しかもひとつ前のモデルとなるUC6タイヤと比較したところ、100km/hからのウェットフルブレーキングで、約10mも制動距離が短くなったんです。

 ただでさえ、車両重量が重くなりがちなSUVは、制動性能がかなり重要となるのは言うまでもないこと。とにかく止まれるというのは、言ってみればいちばん重要な性能とも言えるわけですから、ここはかなりしっかり作り込まれていたと言い切っていいでしょう。

 これまであまり知られていなかった、特にアフターマーケットでは知られていないコンチネンタルタイヤですが、これからも地域に特化した製品を送り出してくれそうです。


自動車ジャーナリストの竹岡 圭さん

文:グーネット
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