■緊急事態宣言でSA・PAも時短営業 長距離ドライバーの苦労とは
緊急事態宣言が延長され、飲食店は営業時間の短縮が続いており、普段は深夜または24時間営業が基本だった高速道路のサービスエリアやパーキングエリア(SA・PA)のレストランや食堂、フードコートなどの飲食店も軒並み20時閉店を余儀なくされています。
「いきなり…ガン!」 なぜ給油が自動ストップ? 無視して給油するとどうなる?
不要不急の外出自粛が求められているため一般の利用客は減少しているものの、もっとも被害を受けているのが仕事で高速道路を利用せざるをえない長距離トラックドライバーです。
我々の生活に欠かせない物流を支えてくれる大切な仕事ですが、そのドライバーにとって今回の時短営業はかなり不便を強いられる状況だといわれています。
そこで、実際の長距離トラックドライバーに、現在のSA・PAの状況や夜にかけての食事事情などを聞いてみました。
まず、現在の状況について、NEXCO各社のウェブページを確認すると、各SA・PAの店舗の営業時間が明記されており、ガソリンスタンドは24時間営業となっていますが、イートインの飲食店関係およびテイクアウト専門店の営業時間は19時か20時までが基本となっています。
2020年3月13日に成立した「新型コロナウイルス対策の特別措置法」によって、2020年4月7日から5月25日まで1回目の緊急事態宣言が発出されたときは、飲食店のみならずガソリンスタンドなども時短営業となり、各方面に多大な影響が生じたといいます。
2回目となる今回の緊急事態宣言に関しては、一部緩和されたように見えますが、日常的に高速道路の施設を利用するドライバーはかなり苦労しているようです。
栃木県の物流会社に勤務する長距離トラックドライバーに話を聞いてみました。
「SA・PAのレストランや食堂は軒並み20時で閉店になっているので、やはり食事をとるタイミングが大変です。テイクアウト専門店も19時前後には閉店してしまうので、残されているのは(併設されていれば)コンビニのみ。しかも弁当や食べ物は売り切れが多くて、買いそびれることも多々ある状況です」
長距離ドライバーにとって数少ない楽しみである食事が満足にとれないのは、かなり痛手だといいます。また、20時の閉店前は逆に混雑してしまう状況も発生しているのだそうです。
「遅くなりそうな日は事前に食べ物を買っておくしか方法がない場合も多く、最近は高速に乗る前に食事を済ませたり食品を購入するドライバーが増えました」
ちなみに、ファーストフードでも、20時までの時短営業(ケンタッキーフライドチキン、ロッテリア一部店舗、モスバーガー一部店舗、フレッシュネスバーガー)や、24時間営業でも20時から翌朝5時まで客席利用中止やテイクアウト&ドライブスルーのみ(マクドナルド、吉野家、松屋)といった具合に変更され、緊急事態宣言の影響が出ているようです。
「積荷の状況によって食事が取れる時間もかなり変動が多く、食事に苦労する日もあります。先日はPAにある自動販売機のハンバーガーが夕食でした」
こういった苦労話を聞くと、せめてSA・PAの飲食店だけでも座席間隔を空けるなどの感染対策を施し、もう少し深夜まで営業したり、またはテイクアウトができる対応などが必要だといえそうです。
■シャワーを浴びることができないドライバーも続出!?
緊急事態宣言による時短営業は、飲食以外にも影響が出ているそうです。前出のトラックドライバーは次のようにいいます。
「一応、今回の緊急事態宣言では対象外のはずなんですが、ガソリンスタンドのシャワールームが閉鎖されているところも多いです。仕事帰りや夜間走行前に体を洗うことができないのは、レストランの時短営業よりも辛い状況です」
じつは、大型トラックが給油できるような大手ガソリンスタンドには、給油するドライバー用のシャワールームを用意していることがあります。
しかし現在は感染防止対策の一環として、閉鎖されているところが多いようです。
このガソリンスタンドのシャワールームは、無料で利用できる場合が多いといいます。ただし、利用できるのは、原則として法人で契約した燃料カードで給油した人のみ。
つまり、よく利用してくれるお得意さんである主に長距離トラックドライバーを対象とした、ガソリンスタンドならではのサービスなのです。
「深夜、給油ついでにシャワーを浴びることは、体の汚れを落とすだけでなく付着したウイルスも洗い流せるメリットがあると思います。シャワールームが閉鎖されているためにタオルを水で濡らし、体を拭いているドライバーを見かけたこともあります」
ちなみに、行楽帰りの一般客がガソリンスタンドなどのシャワーを使えるかはわからないとのことです。念のためガソリンスタンドの店員に聞いてみると、基本は職業ドライバー向けの設備なので、シャワーだけの利用は断られる可能性が高いようです。
一方で、SA・PAに併設される入浴施設や有料シャワールームは緊急事態宣言中でも利用できることになっています。
しかし施設自体の数が少ないうえに、職業ドライバーだけでなく一般利用者と共用のため、結局はガソリンスタンドのシャワールーム利用がポピュラーな手段なのだそうです。
「私もシャワーが使えない場合は、ボディシートなどで軽く体を拭きます。仕事を終えて自宅に帰ってからゆっくり入浴するしかない状況です。
ただ、どこから感染するのかわからない現状では、多少の不便でも我慢できるところは我慢しています。前みたいに堂々と食堂でご飯を食べたいですね」
※ ※ ※
我々にできることは限られていますが、緊急事態宣言が解除されるまでは不要不急の外出はできるだけ控え、苦労の多い長距離トラックドライバーなどに優先的に施設を使用してもらうようにするしかありません。
長距離ドライバーにとって施設が当たり前のように深夜でも使えることが非常に重要なことを、改めて思い知らされました。
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東京23区に限り迷惑な時短要請を解除すればいいんだよ