現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > クラウンプラスから始まるモデル戦略が見えた!! トヨタが新型クラウンで異例の販売戦略を打ち出す!

ここから本文です

クラウンプラスから始まるモデル戦略が見えた!! トヨタが新型クラウンで異例の販売戦略を打ち出す!

掲載 122
クラウンプラスから始まるモデル戦略が見えた!! トヨタが新型クラウンで異例の販売戦略を打ち出す!

 ベストカーWebでは新型クラウンが今夏(7月15日予定)、フルモデルチェンジを果たすことはお伝えしているが、その第一弾となる「クラウンプラス」以降のモデル戦略も判明した。

 新型クラウンの販売戦略で、これまでとは大きく異なる戦略をとったトヨタの事情とともに、2023年以降順次投入されるモデルについて、最新情報をお届けしたい。

クラウンプラスから始まるモデル戦略が見えた!! トヨタが新型クラウンで異例の販売戦略を打ち出す!

文/遠藤徹
写真/特許庁
予想CG/ベストカー編集部

■見積もりも発表当時までオアズケ! トヨタが異例の販売戦略をとったワケ

2022年7月15日の「トヨタワールドプレミア」で発表、発売される新型クラウンプラス(画像はベストカー編集部が作成した予想CG)。エンブレムはCGよりも小さくなり、ボンネット先端に装着される

 新型クラウンが7月15日「トヨタワールドプレミア」で発表、発売されるが、商品&販売戦略で従来と異なる販売戦略を打ち出しているのが注目される。

 これまでの歴代モデルだと、発表、発売の約2~3カ月前にメーカーが次期型の商品内容を通達し、扱い店はプレキャンペーンをスタートさせる。そして1カ月前になると車両本体やオプション&付属品の価格を決めて先行予約の受付を開始していた。それが今回はまるで違った手法で臨んでいるのだ。

 発表、発売までは商品概要をウェブサイトで扱い店に提示しているが、発表、発売1カ月を割り込んでいるのに現段階ではまだ価格を明らかにしていないばかりか見積書作成ができない状況にある。どうやら発表、発売日と同時に見積書の作成が可能になるようだ。

 なぜこうした対応になったのか。サプライヤーからの半導体を中心とした部品の供給が遅れ、生産が早く立ち上がれない状況にあるのも一因となっているようだ。

 これまで5月頃に発表、発売を予定していたが、できない状況にあった。これ以上先送りするわけにはいかないので、Xディーを決め、生産の立ち上げを8月頃と定めたようだ。

■クラウンプラス以降、順次投入される3タイプの全容

2023年以降に追加される新型クラウンクロスオーバーSUV(画像はベストカー編集部が作成した予想CG)

 ただ納期については正確に確定できないので、年末ないしは2023年早々とユーザーには説明する腹積もりと思われる。第1弾として登場する「新型クラウンセダンプラス」は「従来なかった新しいコンセプト」を採用している。ボディタイプは4ドアセダンだが、クーペ感覚で全高を従来よりも80mm引き上げている。

 最上級の「RS」は21インチの大径タイヤを履き、最低地上高を高くとっている。エンジン横置きでFFベースの4WD車であり、SUV感覚のコンセプトという仕立てをしている。

 従来の歴代クラウンは企業の役員が乗ることを強く意識して開発してきたが、今回モデルはまったく異なり、SUV志向の若いユーザーを中心に考慮して作り上げたともいえそうだ。また従来の国内中心のマーケット開拓ではなく、欧米、中国への浸透も意識した仕立てとしていることも伺える。

 しかしながら今後の商品戦略を見ると、これまでなかった新しい商品展開も伺える。次世代新型クラウンシリーズは7月15日に発表、発売のワールドプレニアでの「新型クラウンセダンプラス」を先鋒としてあと3タイプを加えた4タイプのラインアップとなる。

 ほかのタイプは2023年以降、毎年投入される見通しで、従来路線を踏襲した法人向け中心の「新型クラウンノッチバックセダン」、ステーションワゴンの「新型クラウンエステート」、ハリアーの上級に位置する「新型クラウンクロスオーバーSUV」だ。

 新型クラウンノッチバックセダンは、公用車を意識したオーソドックスなセダンで歴代クラウンの延長線上での新世代モデルである。

 新型クラウンエステートはラグジュアリーステーションワゴンで歴代モデルでも設定された再登場バージョンであり、よりハイクオリティな作り込みで仕立てている。

ステーションワゴンタイプの新型クラウンエステート(画像はベストカー編集部が作成した予想CG)

 新型クラウンクロスオーバーSUVはパッセンジャーモデルの最高峰に位置付けられる、ハリアーの上級シフトユーザーの受け皿的なポジションである。

 これらの3タイプともプラットフォーム&基本コンポーネントは共通でパワーユニットは2.5Lハイブリッド&2.4Lターボハイブリッドを搭載。駆動方式は4WDのほか2WDも設定する。

 ノッチバックセダンは歴代クラウンのように国内市場中心となるが、エステートとクロスオーバーSUVはセダンプラスと同様にグローバルモデルとして、欧米や中国でも売られるはずである。

 こうした戦略はサブコンパクトモデルのカローラシリーズと同じである。したがって国内でもシリーズトータルで月販1万台規模を目指すことになる。

■スケジュールに困惑? 販売現場から見た新型クラウン販売戦略

※証言1:首都圏トヨタ店営業担当者

 7月15日にトヨタ自動車が主催する「ワールドプレミア」がオンラインで開催されると聞いている。同時に新型クラウンセダンプラスが発表になり、受注が可能になるだろう。

 こうした発表や発売の仕方は初めてのことだ。先行予約の受付をせず、発表、発売と同時にしたのはサプライヤーからの半導体を中心とした部品の供給遅れだけでなく、新型クラウンシリーズの大きな商品戦略の転換と関係がある。

 つまり歴代クラウンが国内市場中心にユーザーニーズを考慮したクルマづくりを進めて来たのに対して、次期型はシリーズ化し欧米、中国などを睨んだグローバルモデルへの転換を志向していることをグローバルにアピールしたい狙いがあるためだろう。

 その方針は「新型クラウンセダンプラス」のデザインやコンセプトづくりに表れている。レクサスは最初からグローバル志向でプレミアムブランドのポジションを確立した。新型クラウンはトヨタブランドでまた違った指向をグローバルで展開するスタンスで臨んでいるといえるだろう。

●【緊急入電】新型クラウン丸見え!! 最初はハッチバックでいくぞ!!! 新型クラウンプラスがクラウンの歴史を変える

こんな記事も読まれています

無冠の帝王が汚名返上。苦節13年で初王者のヌービル「本当に長かった。大変な努力へのご褒美だ」
無冠の帝王が汚名返上。苦節13年で初王者のヌービル「本当に長かった。大変な努力へのご褒美だ」
AUTOSPORT web
フェルスタッペンがドライバーズ選手権4連覇【正式結果】2024年F1第22戦ラスベガスGP 決勝
フェルスタッペンがドライバーズ選手権4連覇【正式結果】2024年F1第22戦ラスベガスGP 決勝
AUTOSPORT web
古さと新しさが同居した天才的デザインに仰天!! ディフェンダーの「貫禄」にシビれた!!!【テリー伊藤のお笑い自動車研究所】
古さと新しさが同居した天才的デザインに仰天!! ディフェンダーの「貫禄」にシビれた!!!【テリー伊藤のお笑い自動車研究所】
ベストカーWeb
ドリキンが自腹購入したホンダ「シビックタイプR」でチューニング指南! 無限×ヤマハコラボの「パフォーマンスダンパー」は買いです
ドリキンが自腹購入したホンダ「シビックタイプR」でチューニング指南! 無限×ヤマハコラボの「パフォーマンスダンパー」は買いです
Auto Messe Web
【F1第22戦決勝の要点】 岩佐歩夢が分析するメルセデスの速さの秘密「マシン特性の不利を覆すほどのいい仕事」
【F1第22戦決勝の要点】 岩佐歩夢が分析するメルセデスの速さの秘密「マシン特性の不利を覆すほどのいい仕事」
AUTOSPORT web
1.2L 3気筒+モーター3基で300ps ルノー・ラファール E-テックへ試乗 アルピーヌに相応しい走り
1.2L 3気筒+モーター3基で300ps ルノー・ラファール E-テックへ試乗 アルピーヌに相応しい走り
AUTOCAR JAPAN
ヒョンデ「アイオニック5」がマイチェンで航続可能距離703キロに! 気になる車両価格は523万6000円から…30台限定の「コナ マウナ ロア」にも注目
ヒョンデ「アイオニック5」がマイチェンで航続可能距離703キロに! 気になる車両価格は523万6000円から…30台限定の「コナ マウナ ロア」にも注目
Auto Messe Web
『絶対完走』の重圧に耐えた勝田。来季シートがかかっていたことを示唆【ラリージャパン後コメント】
『絶対完走』の重圧に耐えた勝田。来季シートがかかっていたことを示唆【ラリージャパン後コメント】
AUTOSPORT web
米国にある「廃車の山」で見つけたお宝 40選 後編 ジャンクヤード探訪記
米国にある「廃車の山」で見つけたお宝 40選 後編 ジャンクヤード探訪記
AUTOCAR JAPAN
中型からステップアップ 人気の“ミドルクラスネイキッド”スズキ「SV650」とカワサキ「Z650RS」どっちを選ぶ?【スペックでライバル比較】
中型からステップアップ 人気の“ミドルクラスネイキッド”スズキ「SV650」とカワサキ「Z650RS」どっちを選ぶ?【スペックでライバル比較】
VAGUE
ラリージャパンで一般車の侵入という衝撃トラブルが発生! SSのキャンセルもあるなかトヨタ勢は2・3・5位に着ける
ラリージャパンで一般車の侵入という衝撃トラブルが発生! SSのキャンセルもあるなかトヨタ勢は2・3・5位に着ける
WEB CARTOP
米国にある「廃車の山」で見つけたお宝 40選 前編 ジャンクヤード探訪記
米国にある「廃車の山」で見つけたお宝 40選 前編 ジャンクヤード探訪記
AUTOCAR JAPAN
サーキット派に朗報! ウェッズスポーツ「TC105X」に16インチの新サイズ登場…マツダ「ロードスター」や走りのFF車にオススメです
サーキット派に朗報! ウェッズスポーツ「TC105X」に16インチの新サイズ登場…マツダ「ロードスター」や走りのFF車にオススメです
Auto Messe Web
【ラリージャパン2024】最終ステージでトヨタが逆転! マニュファクチャラーズタイトル4年連続獲得、豊田章男会長「感動という共感を生んだ」
【ラリージャパン2024】最終ステージでトヨタが逆転! マニュファクチャラーズタイトル4年連続獲得、豊田章男会長「感動という共感を生んだ」
レスポンス
独創的な「近未来」フォルム! シトロエンCX 5台を乗り比べ(1) モデル名は空気抵抗係数から
独創的な「近未来」フォルム! シトロエンCX 5台を乗り比べ(1) モデル名は空気抵抗係数から
AUTOCAR JAPAN
1度の運転では好きになれない シトロエンCX 5台を乗り比べ(2) GTiにファミリアール 仏大統領も愛用
1度の運転では好きになれない シトロエンCX 5台を乗り比べ(2) GTiにファミリアール 仏大統領も愛用
AUTOCAR JAPAN
4連覇を決めたフェルスタッペン「苦しいシーズンの中で多くのことを学んだ。だからこそ特別だし、誇らしい」
4連覇を決めたフェルスタッペン「苦しいシーズンの中で多くのことを学んだ。だからこそ特別だし、誇らしい」
AUTOSPORT web
【ポイントランキング】2024年F1第22戦ラスベガスGP終了時点
【ポイントランキング】2024年F1第22戦ラスベガスGP終了時点
AUTOSPORT web

みんなのコメント

122件
  • で、ベストカーさん、次期クラウンはセダン廃止になってSUVになるんですよね?
    言い切ったよね?今更なかったことのように色々と書いてますが、言い切ったよね?
  • ベストカーの、このくそダッッッサい写真、さっさとしまったら。見るに耐えん(笑)
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

509.9575.9万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

48.0890.0万円

中古車を検索
クラウンの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

509.9575.9万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

48.0890.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村