2020年10月9日に発表され、11月30日に発売となるマイナーチェンジ版シビックタイプRの限定車、リミテッドエディション。
限定200台のうち、シリアルナンバー11~200番、つまり200台中190台は10月9日中に秒殺で完売!
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残るシリアルナンバー1~10番の10台については11月9日の23時59分まで、公式サイトにて「商談権」の抽選申し込みが受け付けられている。
いやはや、車両価格550万円にも達するクルマであるというのに、なんとも凄い勢いである。
だが勢いといえば、「過去に発売された限定スポーツモデル」も十分アツい。いやアツいというか、価格だけでいえばタイプRリミテッドエディションの新車価格以上のプライスが付いている“中古車”も決して少なくないのだ。
そこで以下の限定車(シビックタイプRは限定車ではない車種も入れました)の中古車相場はどうなっているのか、中古車事情に詳しい伊達軍曹が徹底レポートする。
・シビックタイプR(初代EK9、2代目EP3、3代目FD2、3代目FN2/2009年2010台&2010年1500台、4代目FK2限定750台)
・インプレッサ22B-STiバージョン(限定400台)
・STIコンプリートカー、S207(限定400台)
・STIコンプリートカー、S208(限定450台)
・インプレッサタイプRA-R(限定500台)
・インプレッサWRX STI EJ20ファイナルエディション(555台)
文/伊達軍曹
写真/ベストカー編集部 ベストカーweb編集部 トヨタ ホンダ スバル
【画像ギャラリー】どこまで高騰する? 即完売した人気の限定車を写真でチェック!
初代シビックタイプR 中古車相場:150万~798万円
初代シビックタイプR(EK9)。エンジンはB16型1.6L、直4DOHC(185ps/16.3kgm)
初代シビックタイプRの中古車情報はこちら!
さっそく、「いまだ激アツな過去の限定スポーツモデル」の現時点における中古車相場を、仔細に見ていくことにしよう。シビックは限定ではないモデルもあるが合わせて紹介する。
まずはシビックタイプRリミテッドエディションのご先祖様にあたる初代シビックタイプR、いわゆるEK9の中古車相場。
結論からいうと一部のEK9には、550万円となるリミテッドエディション以上に高額なプライスが付いている。
具体的には2020年10月下旬現在、後期最終型で2000年式の「屋根付きガレージ保管禁煙車」が798万円という驚愕のプライスだ。ちなみにこの物件の走行距離は6.2万kmで、ボディカラーはサンライトイエロー。
まぁ800万円近いプライスとなっているEK9はこの1台だけで、ボリュームゾーンはあくまでも230万~350万円といったところだが。最安値は150万円前後である。
2代目シビックタイプR 中古車相場:75万~270万円
2代目シビックタイプR(EP3)。エンジンはK20A型2L、直4DOHC(215ps/20.6kgm)
2代目シビックタイプRの中古車情報はこちら!
EK9に続いて2001年から2005年まで販売された2代目のシビックタイプR、つまりEP3の場合はどうか?
こちらはEK9より流通量が少なめで、なおかつ中古車相場も安め。具体的には車両本体価格は75万~270万円といったところで、ボリュームゾーンは150万円前後である。
ネオクラッシックなシビック タイプRのなかでは「手頃な予算で狙える世代」だとはいえるだろう。
3代目シビックタイプR 中古車相場:360万~500万円
3代目シビックタイプR(FD2)。エンジンはK20A型2L、直4DOHC(225ps/21.9kgm)
3代目シビックタイプRの中古車情報はこちら!
2007年から2010年まで販売されたFD2こと3代目のシビックタイプRは、流通量が(この種のクルマとしては)なかなか豊富。
中古車相場は360万~500万円。EK9の最高値物件である「798万円」を見た後では「おっ、意外と安いかも?」と一瞬思ってしまうが、よく考えればFD2の新車時価格は283万5000円。
それが10年以上たった今も360万~500万円なのだから、やはり「タイプRの資産価値、恐るべし!」と言うべきか。
3代目シビックタイプRユーロ 中古車相場:80万~268万円
3代目シビックタイプRユーロ(FN2)。エンジンはKA20Z型2L、直4DOHC(201ps/19.7kgm)
シビックタイプRユーロの中古車情報はこちら!
2代目と同じくイギリスから輸入販売されたのがシビックタイプRユーロ(FN2)。3代目シビックの欧州専売車の3ドアハッチバックボディで、エンジンはK20Z型の201ps/19.7kgmを発生する。
リーマンショックにより発売が延期され、2009年11月にようやくタイプRユーロの名で、日本国内での販売が開始された。初年度の販売は限定2010台。
2010年10月には、新たにブラック塗装のフロントメッシュグリルなどを採用した2010年モデルを限定1500台で販売した。
中古車相場は約80万~270万円と、ほかの歴代シビックタイプRと比べるとそれほど高騰しておらず、歴代シビックタイプRのなかでは2代目EP3と並んでお買い得かもしれない。
4代目シビックタイプR 中古車相場:360万~500万円
4代目シビックタイプR(FK2)。エンジンは歴代初のターボモデルとなる、K20C型2L、直4DOHCターボ(310ps/40.8kgm)を搭載
4代目シビックタイプRの中古車情報はこちら!
お次は2015年10月に750台のみが限定販売された4代目のシビックタイプR、つまりFK2の相場を見てみよう。
ちなみに限定販売台数だった「750台」というのは、ニュルブルクリンク北コースでルノーメガーヌR.S. 275トロフィーRの記録を打ち破った「7分50秒台のラップタイム」にちなんでいるのは有名な話である。
で、そのFK2は限定車だけあってさすがに流通量は少なめで(カーセンサーnetで全国12台)、中古車相場は360万~500万円といったところ。
FK2の新車価格は428万円だったが、走行数百kmから数千kmレベルの中古車には軒並み「新車時価格以上」のプライス。
具体的には438万円以上のプライスボードが掲げられている。ただ、走行2万~4万kmほどの個体は360万~400万円付近となるようだ。
とはいえ、年式を考えればそれでも十分高値。今回販売される「リミテッドエディション」も、将来的には現在のFK2の相場と似たような水準になるのかもしれない。
インプレッサ22B-STiバージョン 中古車相場:1000万~1500万円
1997年にWRC3連覇を達成したことを記念して、1998年に発売され、400台をたった2日で売り切った。搭載されたエンジンはEJ20をベースとしたEJ22改で2213ccの排気量から280ps/37.0kgmを発生する
シビックタイプR以外の限定スポーツモデルについても見てみよう。まずはスバル インプレッサ系の限定車のなかでもとりわけレアで人気が高い「スバルインプレッサ22B-STiバージョン」について。
こちらは1998年、WRC(世界ラリー選手権)での三連覇を記念して、そのチャンピオンカーであった「インプレッサ ワールドラリーカー」のボディを忠実に再現し、さらにはエンジンを2.2L化することで、低回転域でのトルク不足を解消したモデル。限定400台が車両価格500万円で発売された。
その400台がわずか2日間で完売してしまった22Bはコレクターズアイテムとして世界中で大人気となり、メーカー希望小売価格500万円だったものが「1000万から1500万円ぐらい」という中古車相場に落ち着いた。
しかしあまりにもレアであり、中古車価格も「応談」と表示されているケースが大半であるため、正味の相場は今ひとつ不明だったりもする。
だが本稿執筆時点ではたまたま1台だけ、GOO-netに価格表示ありで掲載されていた物件があった。
それによれば、車両本体価格は1190.9万円。……走行17万km超の個体でもこの価格なのだから、「22Bの相場は1000万から1500万円ぐらい」とされていた説はいまだ有効というか、昨今はネオクラッシックブームによりさらに1段階上がっているのかもしれない。
S207 中古車相場:430万~548万円
400台限定で2015年10月28日に発表され、翌日から受注を開始したが即日完売したS207。エンジンは328ps/44.0kgmを発生するEJ20を搭載する
スバルWRX STIの限定車といえば、STI(スバルテクニカインターナショナル)のコンプリートカー。「S207」と「S208」の中古車相場は今、どうなっているのだろうか?
2015年10月29日に予約受け付けを開始したS207は、EJ20型2L水平対向4気筒ターボに専用設計のECUや通気抵抗を50%低減した排気システムを採用。
ピストンとコンロッド、クランクシャフトのバランス取り、ボールベアリングターボチャージャーの高効率化、過給圧のアップなどにより、従来モデル「S206」の320ps/6400rpmから、最高出力を328ps/7200rpmまで向上。
さらにフロントサスペンションに専用開発のビルシュタイン製減衰力可変ダンパー「DampMatic II」などを採用した400台限定のコスペシャルモデルだ。
そしてこれもまた、予約受け付け開始となった2015年10月29日中には完売となってしまったコンプリートカーである。
新車価格は標準車が599万4000円で、「NBR CHALLENGE PACKAGE」は630万円以上。
で、中古車市場に出ているS207の中古車は非常に少なく、10月下旬時点では全国でわずか2台。走行4万km台の標準車が車両約430万円で走行0.6万kmの個体には548万円のプライスタグが付いている。
S208 中古車相場:669万~850万円
S207から1psアップの329psを発揮し、カーボンルーフなどを採用。S208は2017年10月26日発表、11月12日までの期間限定450台。限定450台の4倍以上、約1900台の受注となり抽選販売となった
2017年10月25日に発表されたS208は、「Sシリーズ史上最高の性能と質感を実現した究極のドライビングカー」として開発された450台限定のスペシャルモデル。
独自のチューニングが施された2L水平対向4気筒ターボは最高出力329psを発生し、ギア比を11:1とクイックにしたステアリング機構やフレキシブルタワーバーをはじめとしたSTIパーツ類、可変減衰力サスペンション「DampMatic II」や前後輪のアクティブトルクベクタリング機構の採用等々により、強靱ながらしなやかな乗り味と、シャープなコーナリング特性を実現。
新車価格は標準車が626万4000円で、「NBR CHALLENGE PACKAGE」は689万400円~710万6400円だった。
で、そんなS208の中古車は10月下旬現在、全国で7台は流通しており、中古車価格は669万~850万円。
とはいえ、669万円とのプライスボードを掲げているのは走行1.6万kmとなる1台だけで、走行数千kmレベルとなるほかの6台は軒並み750万円以上。つまり「新車時以上に高い中古車」と化しているわけだ。
WRX STI タイプRA-R 中古車相場:約700万円
限定500台、2018年7月19日~2018年12月17日の500台の期間限定販売だったが即完売した。エンジンは329ps/44.0kgmを発生するEJ20
S208が「Sシリーズ史上最高の性能と質感を実現した究極のドライビングカー」であるならば、2018年7月に500台限定で発売された「WRX STI タイプRA-R」は、スバルいわく「走る・曲がる・止まるという性能を極限まで突き詰めた」というスペシャルモデル。
WRX STIを10kg軽量化し、そのうえでS208と同じ最高出力329psのEJ20エンジンを搭載した、というのがタイプRA-Rの概要だ。新車価格は499万8240円だったが、これまた500台が即日完売となっている。
WRX STI タイプRA-Rの中古車流通量は極端に少なく、10月下旬の週末に調査した段階では全国で1台だけが販売されており、そのプライスは、新車時よりも200万円ほど高額な約700万円。
だがそんな高額中古車も、週明けに「念のため再確認を……」と思ったら、すでに売約済みとなっていた。いやはや、WRX STI限定車の人気というか神通力、恐るべしである。
WRX STI EJ20ファイナルエディション 中古車相場:600万~650万円
2019年10月24日に発表され、同年11月11日に優先購入権の応募が締め切られたがその数はなんと555台の約23.4倍となる、約1万3000件。その後、厳正なる抽選の末、555台が販売された
EJ20ファイナルエディションの中古車情報はこちら!
そしてWRX STIの限定車といえば、名機EJ20エンジンを搭載するファイナルモデルとなる、その名も「WRX STI EJ20ファイナルエディション」を忘れるわけにはいくまい。
まだ記憶に新しいところではあるが、こちらはスバルの名作、水平対向4気筒エンジン「EJ20」を搭載するWRX STIは2020年3月に生産終了となったことに合わせて登場した、いかにもスバルらしい「555台」限定のスペシャルモデル。
WRX STIの「タイプS」をベースに、ゴールド塗装のBBS製鍛造アルミホイールや、グリルとリアバンパーのチェリーレッドアクセント、一部をウルトラスエード巻きとしたステアリングなどが与えられた。
そのうえで「EJ20バランストエンジン」と銘打たれた、回転部品の重量公差と回転バランス公差を通常の量産版より低減して組み立てられた「特製のEJ20」を搭載しているというのが、WRX STI EJ20ファイナルエディションの最大の特徴。新車価格は481万5000円であった。
その中古車は2020年10月下旬現在、全国で5台ほどが流通しており、中古車価格は、軒並み新車時価格を上回る600万~650万円。
転売目的で買われたものか、お金持ちのユーザーがちょっとだけ乗って、すぐに飽きて売却したものかは定かでないが、中古車の走行距離は最長でも5000km程度。
走行数十kmからせいぜい1000km程度の個体も普通に流通しており、それらにはおおむね630万~650万円ほどのプライスボードが掲げられている。
冒頭で申し上げたとおり、ホンダシビック タイプRリミテッドエディションは抽選販売ぶん10台を除き、190台が完売となっており、残る10台の商談権を得るための抽選も、まぁ競争率からすれば「当たらない」と考えておくのが無難。
つまり、新車のタイプR リミテッドエディションを手に入れるのは「ほぼ不可能」なわけだが、もしも今後、何らかの理由でその中古車を手に入れる機会を得たならば、迷うことなく入手することをお薦めしたい。
なぜならば、そのクルマとしての魅力が大なのは当然として、ここまでの本稿で見てきたとおり、大切に維持さえしておけば、その「資産価値」のようなものも、長きにわたって維持されるだろうからだ。
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みんなのコメント
高くなる車買っておこうではなく自分たちの給料が世界平均まで戻るように駄目な国や政治家を変えていかなければこれからも車は高騰してしまいます
って書いてあるけど変なリンクとか無くて良い。
けど文章じゃなくて表にすればもっと見やすい。