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新型「SL」価格判明! メルセデスAMG SL 43、日本発売 7代目のデザイン/内装/サイズを解説

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新型「SL」価格判明! メルセデスAMG SL 43、日本発売 7代目のデザイン/内装/サイズを解説

AMG自社開発でフルモデルチェンジ

執筆:Wataru Shimizudani(清水谷 渉)

【画像】新型車「AMG SL」 デザイン/内装を見る【後席は身長150cmまで】 全116枚

10月24日、メルセデス・ベンツ日本は、ラグジュアリーロードスターの新型「メルセデスAMG SL」を発表し、販売を開始した。

SLは、ドイツ語の「シュポルト・ライヒト」、英語で言えば「スーパーライト(超軽量)」の頭文字から名づけられたスポーツカーのフラッグシップ・モデル。

1952年、公道を走行可能なスポーツカーとして生まれた300SLをベースに、1954年に初代SLが誕生した。

それから約70年、SLはブランドを代表するスポーツカーとして、電動ソフトトップや転倒時に瞬時に自動でライズアップするロールオーバーバー、電動格納式ハードトップのバリオルーフ、オールアルミ・モノコックボディなど、さまざまな最先端の技術を投入されて、フラッグシップ・スポーツカーにふさわしい存在であり続けた。

そして7代目となる新型SLは、メルセデスAMGによる完全自社開発モデルとして生まれ変わった。

専用の高剛性プラットフォームによる卓越したドライビングパフォーマンスと快適性を兼ね備えたドライバビリティ、2+2シートレイアウト、そしてF1の技術を採用した新型直列4気筒ターボエンジンがもたらす軽快でパワフルなドライビング。これらを楽しめるスーパースポーツカー的なラグジュアリーロードスターとなったのだ。

なお、新型SLの登場により、メルセデスAMG GTの次期モデルはクーペだけになり、AMG GTロードスターの後継は、この新型SLになると考えられる。

では、新型SLの概要を紹介していこう。

筋肉質な姿に ボディサイズは?

新型SLのボディサイズは、全長4700×全幅1915×全高1370mm、ホイールベースは2700mm。

エクステリアデザインは、メルセデス・ベンツのデザイン基本思想である「センシュアル・ピュリティ(官能的純粋)」に、AMGのスポーティな要素を取り入れたもの。

ボンネットのパワードームなど、随所にSLの長い伝統を受け継ぐ特徴的な要素が施され、スポーツカーとしての原点に回帰したことを裏付ける筋肉質なプロポーションが特徴的だ。

新型は、従来までの2シーターから2+2としたため、長いホイールベースと短いオーバーハングのパッケージに。そして、ブラックペイント仕上げのフレームを持つ大きく傾斜したウインドスクリーンによって、コンパクトで低く構える外観となった。

ソフトトップを閉じると、軽やかなエクステリアがいっそう強調される。

フロントグリルは、下側が幅広の輪郭と14本の垂直ルーバーで構成され、すべてのSLの始祖に当たる「300SL」からデザインを取り入れた。きわめてスリムでシャープな輪郭をもつ「DIGITALライト」が、新型の存在感をさらに高めている。

くびれのあるサイドの形状もSLが持つパワーを強調しており、とくにリアホイールアーチまわりの大きな膨らみが目をひく。ドアハンドルは格納式のシームレスタイプが標準装備となった。

丸みが際立つリアエンドは、省スペース軽量型Zフォールドのソフトトップを採用することで、高さを抑えたパワフルなデザインに。アクティブに作動するリトラクタブル・リアスポイラーはトランクリッドに境目を感じさせることなく組み込まれている。

内装 2+2シートでどう変わる?

インテリアは、上質な素材とクラフトマンシップにより、ラグジュアリー性を感じられるスポーティかつ快適性に優れたものだ。

そのデザインには、アナログ的幾何学フォルムとデジタル技術を融合した「ハイパーアナログ」と呼ばれるものが採用され、100%デジタルのコクピットディスプレイは、立体的なバイザーにぴったりとはめ込まれている。

また、4代目SL以来の2+2シートレイアウト(日本には未導入)を採用したが、リアシートに座れる乗員の身長は150cm(チャイルドシート装着時は135cmまで)となっている。

リアシート非使用時は、ゴルフバッグなどを積むラゲッジスペースにもなり、またドラフトストップを装着して室内に乱気流が発生することを防ぐ。

幅広のセンターコンソールは前方へ向けて急角度で立ち上がり、そのままダッシュボードの下側に流れ込むスタイル。その機能上・デザイン上の中心となるのが、前後の本革面の間に埋め込まれた金属パネルだ。このNACAダクト形状は、AMG GTやGT 4ドアクーペの遺伝子を受け継いでいる。

また、標準装備の「AMGスポーツシート」の彫刻的なシートデザインは、表面素材を重ね合わせたレイヤーや身体を包み込む面を設けている。

AMGパフォーマンス・ステアリングに標準装備の「AMGドライブコントロール・スイッチ」は、直感操作と鮮やかなカラー液晶表示、モダンなアイコンが特徴。重要な走行機能とドライブモードの選択を、ステアリングホイールから手を離すことなく操作できる。

SL専用プラットフォームについて

新型SLのボディシェルには、メルセデスAMGが開発したまったく新しい車両アーキテクチャーを採用。

アルミ、スチール、マグネシウム、繊維複合材を用いる材料を組み合わせた軽量アルミニウム複合シャシーにより、最大限の剛性を生み出し、精度の高いドライビング、優れた快適性、それにスポーティなボディプロポーションを実現する。

この新しいロードスター・アーキテクチャーは、自立構造を持つ1つのアルミニウム製スペースフレームで構成されている。

1952年の初代SLのスペースフレームと同様にゼロから開発したもので、コンポーネントについては先代SLはもちろん、AMG GTロードスターなど他のモデルから流用されたものはない。

中空の熱間成形高張力スチールによるウインドスクリーンフレームは、リアシートの後ろにあるオートマティック・ロールバーとともに、横転時に乗員を保護する安全装備となっている。

ボディシェル構造のねじり剛性は、先代モデルに比べて18%アップ。横方向剛性は、きわめて優れているAMG GTロードスターに比べ50%増、前後方向剛性は40%増。

また、シャシーマウントの負荷導入剛性も同じく改善され、きわめて正確なハンドリングと優れたアジリティを実現した。なお、ホワイトボディの重量は約270kgだ。

「43」は直4 エンジンスペックは?

日本仕様の新型SLのパワーユニットは、直4エンジンとしては初めて「ワンマン、ワンエンジン」の主義に従い熟練のマイスターが手作業で丹念に組み上げる、M139型を搭載。

最高出力は381ps(280kW)、最大トルクは48.9kg-mを発生する。WLTCモード燃費は10.8km/Lだ。

量産車としては世界初のエレクトリック・エグゾーストガス・ターボを採用。メルセデスAMGペトロナスF1チームが実績を上げているシステムを直接のベースとしている。

具体的には、厚さ約4cmの電気モーターを、排気側のタービンホイールと吸気側のコンプレッサーホイールの間のターボチャージャーの軸に直接一体化。このモーターが電子制御でターボの軸を直接駆動し、コンプレッサーホイールを加速する。

その加速は、排気の流れによって駆動されるようになるまで行われる。これにより、アイドリングスピードから全エンジン回転域にわたって、レスポンスを大きく改善。低回転域のトルクを高める効果をもたらし、アジリティや発進加速性能の向上につながる。

このターボチャージャーは車載のBSG(ベルトドリブン・スターター・ジェネレーター)による48V電気システムを電源とし、最大170,000rpmまで動作する。また、このBSGはマイルドハイブリッドとしても機能する。

組み合わされるトランスミッションは、9速ATの「AMGスピードシフトMCT」。トルクコンバーターの代わりに湿式多板クラッチを搭載し、ダイレクト感のある素早いシフトチェンジと高い伝達効率を実現。

走行性能は、0-100km/h加速が4.9秒、最高速度が275km/hとアナウンスされている。

装備/ADAS/ソフトトップ

新型SLでは、2001年に登場した5代目以来採用されていた金属製のバリオルーフに代えて、電動ソフトトップを装備。

新型がスポーツ性を重視したための変更で、21kgも軽く、重心が低くなったことから、ドライビングダイナミクスやハンドリングにプラスの効果が生まれた。

しかし、日常的に使える高い実用性と優れた静粛性を保つため、防音マットを挟んだ三層構造のソフトトップや省スペース軽量型Zフォールドを採用。開閉に要する時間は約15秒で、車速が60km/hまでならば走行中でも開閉が可能だ。

コクピットには、12.3インチのコクピットディスプレイと、11.9インチの縦型メディアディスプレイの2画面を標準装備。対話型インフォテインメント・システムの「MBUX」は、さらに進化し、音声認識だけでなく、タッチスクリーンやステアリングホイールにあるタッチコントロール・ボタンでも様々な操作が可能だ。

テレマティクスサービスの「メルセデス・ミー・コネクト」は、24時間緊急通報サービスや駐車位置検索、オンライン駐車場情報などが3年間無料(有料で継続も可)。

運転支援システムの「インテリジェントドライブ」は、高度化されたステレオ・マルチパーパスカメラとレーダーセンサーの働きにより、周囲の交通状況をより的確に把握。機能が大きく強化されている。

さらに、車両の前後1m以内に障害物があるとアクセルを踏んでも2km/h以上の速度が出ずにドライバーに警告する「ドライブアウェイアシスト」、360度カメラシステム、ウルトラハイビーム付きDIGITALライトなど、メルセデスの最新・最先端のテクノロジーが導入されている。

メルセデスAMG SL 43 日本価格

日本仕様のメルセデスAMG SLは、現在のところ2L 直4ターボエンジン(BSG付き)を搭載した、「SL 43」のモノグレード設定。

車両価格(税込み)は下記のとおりとなっている。ハンドル位置は、左右とも選べる。

メルセデスAMG SL(2L直4ターボ/BSG搭載):1648万円

なお、欧州仕様では4LのV8ターボエンジンを搭載して4WDと4WS(後輪操舵)も採用した「SL 63 4マティック+」と「SL 55 4マティック+」もラインナップされているが、これらの上位グレードの日本導入に関しては現段階では未定だ。

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みんなのコメント

20件
  • この値段で4気筒エンジンか…。
    イマイチだね。

    まぁ、どうせ買えないから乗る事もないんだけどね。
  • もう吉利汽車の直4メーカーですね
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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