MotoGP日本GPのMoto3クラス予選が行なわれ、イヴァン・オルトラが圧倒的な速さでポールポジションを獲得した。日本勢最上位は山中琉聖で5番手だった。
今年も日本にやってきたMotoGP。舞台はモビリティリゾートもてぎである。しかしもてぎは、初日から生憎の天候となり、2日目の12時50分から行なわれたMoto3クラス予選も、どんよりとした空の下でQ1セッション開始となった。ただ路面は乾いているようで、ほとんどのマシンがドライタイヤを履いてコースインした。
各車がセッション開始から精力的に周回を重ねていく中、今回代役参戦の若松怜(FleetSafe Honda - MLav Racing)は、セッション中盤にピットに戻り、コースインしない状況が続いていたが、残り3分を切ったところでコースに復帰した。
ステファノ・ネパ(LEVELUP - MTA)が最速タイムを持った状態でセッション最終盤に。しかし終盤のアタックでは、各車がペースを上げた。
結局ダビデ・ムニョス(BOE Motorsports)が1分56秒016を記録して首位でQ2に進出。ネパが2番手となった。
古里太陽(Honda Team Asia)はセッション序盤には3番手につけていたが、他車のペースアップにより5番手に落ち、Q2進出が危うい状態に陥った。しかも他のマシンが邪魔になりなかなかペースを上げられない……最終アタックでも、前を行くマシンに詰まってしまうシーンがあった。しかしそんな状況でも、古里は1分56秒689を記録して3番手。Q2に駒を進めた。4番手リカルド・ロッシ(CIP Green Power)もQ2進出を果たした。
若松は結局12番手でQ1敗退となった。
続いて行なわれたQ2には、山中琉聖(MT Helmets - MSI)と鈴木竜生(Liqui Moly Husqvarna Intact GP)も満を持して登場。Q1を突破した古里も含め、ポールポジション獲得を目指した。
しかしもてぎの空は気まぐれ。Q2開始を前に雨が落ち、路面が滑りやすくなっていることを示すレッドクロスフラッグが振られた。路面コンディションが悪化していくことに備え、各車がコースイン直後からアタックをしておかなければいけない、そんな状況となった。
1回目のアタックを終えたところでは、コリン・ベイヤー(Liqui Moly Husqvarna Intact GP)が首位。ただ路面コンディションはそれほど悪化しているわけではなく、2周目以降各車のタイムがどんどん上がっていくことになった。
その2周目のアタックでは、イヴァン・オルトラ(MT Helmets - MSI)が1分55秒364を記録。これは前日に記録されたもてぎのレコードタイムを更新する、たいへん優れたものだった。
この2回のアタックを終えると各車はピットに戻り、タイヤを換えるなど最終アタックに備えた。雨脚は強まっていないようだ。そんな中、山中はピットインせずコース上に留まり、3番手タイムを記録した。
残り時間が3分を切ろうかという頃に、ピットに戻っていた各車が一斉にコースイン。ポールポジション争いが熱を帯びていった。
そんな中ベイヤーが、1分55秒117を記録して首位に。そのままポールポジションを奪取するかと思われたが、驚異的な速さを見せたのがオルトラ。なんと1分54秒761という驚きのタイムを記録し、日曜日に行なわれる決勝レースのポールポジションを獲得した。2番手ベイヤーに0.356秒という実に大きな差をつける、圧倒的な速さだった。3番手はポイントリーダーのダビデ・アロンソ(CFMOTO Aspar Team)だった。
日本勢は山中が最上位で5番手。古里は13番手、鈴木は17番手で予選を終えた。
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