ヤマハのマーベリック・ビニャーレスは、MotoGP第7戦サンマリノGPでミサノ・サーキットのレコードタイムを更新する走りでポールポジションを獲得。しかし決勝レースでは“燃料フルタンク時のグリップ不足”といういつもの問題に苦しみ、6位という結果に終わった。
連戦となるエミリア・ロマーニャGPの開始前にビニャーレスは、まるで「猛獣から子猫ちゃん」になったようだとまで冗談混じりに語っていた程だ。
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決勝で燃料を満載しているレース序盤のペースの欠如……それは何年もビニャーレスを苦しめてきた問題だ。そして彼は今、コーナーでラップタイムを稼ぐべく、フロントタイヤの作業に集中していくだろうと語った。
「残念だけど、僕らは何も見つけられなかった」
エミリア・ロマーニャGPの初日を5番手で終えたビニャーレスは、問題に対するブレイクスルーはあったかと訊かれると、そう答えた。
「見つけたと思ったんだけど、レースセットアップでは何も見つからなかった。レース水準のフルタンクでやり直そうとしたけど、問題は変わらないんだ」
「だから、明日はちょっと違ったことを試してみるつもりだ。僕らはマシンのリヤ側に集中して、グリップを得ようと3年間試してきたけど、それ以上のグリップが見いだせないんだ」
「これ以上リヤエンドで時間を無駄にしたくない。リヤがある方法で機能することは分かっている。だからそれと共存していく必要がある」
「明日はフロントタイヤの方により集中してみるつもりだ。よりグリップを得られるよう、より安定性が増し、曲げやすくするためにね」
またレースでは何が問題となっているのか、その説明を更に突っ込んで訊くと、ビニャーレスはこう答えた。
「ええと、僕が感じている問題だけど、グリップがあるときはうまくいくし、ラップタイムを出すのはとても簡単なんだ」
「でもグリップを失うとすぐに、同じように曲がれなくなって、同じポイントでブレーキを掛けられなくなる。フロントに自信を感じられないんだ」
「だから基本的な僕の考えは、フロントタイヤ側での作業をするということだ。同じことをしてもレースで苦しむことになるだろうから、何か違ったことを試みる必要があるんだ」
「フルタンクのとき、僕はタイムアタックと同じようなフィーリングを持てていない。燃料を20リットル積んだ時のベストを見い出さなくちゃいけないんだけど、まだそこからは遠いと思う」
「今フルタンクでプッシュしたときに感じているのは、フロントタイヤが、特にハードだとロックしてしまい、バイクが大きく動いてしまうということだ」
「そのせいで、コーナーで流れを掴むことができないんだ」
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