F1の財政状況はますます堅固になっており、2024年第1四半期の収益は、2023年同期と比較して45%増加した。
フォーミュラワン・グループの2024年第1四半期の収益は、2023年同期の3億8100万ドル(約593億円)に対し、5億5300万ドル(約778億円)だった。また、2023年の第1四半期に1600万ドル(約25億円)だったグループの総営業利益については、今年は9500万ドル(約148億円)を記録した。なお、前年同期はグランプリがふたつしかなかったのに対し、今年は3つのグランプリが開催されている。
“ネットゼロ”を目指すF1が持続可能性への取り組みをまとめたレポートを発表。二酸化炭素の排出量を5年で13%削減
詳細を見るとリバティ・メディアは、レースプロモーション、放映権、スポンサーシップからなるF1の主要な収益源すべてにおいて、健全な成長があったことを報告した。これは、ファンへの取り組みの強化、継続的なメディアの関心、およびスポーツを取り巻く健全なスポンサーシップ市場があったことを示唆している。
また、財務報告書は『その他のF1収益』が34%増加したことを強調している。これには、新しいF2マシンと関連部品の販売による収益、ホスピタリティとエクスペリエンスの収益の増加、オーストラリアGPがカレンダーに復帰したことによる貨物輸送の収益増加が含まれている。
好調なF1からのトリクルダウン効果によって、チームの収益は45%増加した。チームへの支払い額は1億1200万ドル(約174億円)から、2024年第1四半期には1億6300万ドル(約254億円)に増加した。
F1の報告書は、『その他の営業原価』が31%増加したことにも言及している。これは、今後のF1ラスベガスGPプラザに関連するリース費用に起因している。これは費用である一方で、F1のインフラ整備と拡張に対する継続的な投資でもある。
全体として、F1の第1四半期決算結果は前向きな状況を描いている。さまざまな収益源にわたる成長は、健全で有効なエコシステムがあることを示唆している。好調な財務実績は、F1自体と参加チーム双方に利益をもたらしており、スポーツの将来にとって明るい兆しとなっている。
F1のCEOを務めるステファノ・ドメニカリは、「2024年シーズンが進行中だ。それには2019年以来の中国への復帰と、3年目のマイアミが含まれており、同地ではアメリカでのF1の強さの高まりを示す、素晴らしいイベントが開催された」と語った。
「財務実績とファンベースの拡大の両面に継続的な勢いが見られているが、それは我々によるファンへの取り組みの展開も含まれている。FIA F1世界選手権の75周年を迎える2025年は記念すべき年だが、我々は24レースからなるカレンダーをすでに発表している」
「我々は最近、初のインパクトレポートを発表した。2030年までに二酸化炭素排出量をゼロにする目標に到達するための軌道に乗っていること、また、『F1Academy Discover Your Drive』や『STEM Challenge Days』などのプログラムを通じ、多様性と包括性の取り組みを引き続き優先していることを誇りに思う」
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