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ホンダのリバイバル4輪はこれじゃない感全開! 2輪ではうまくレガシーを復活させているのにナゼ?

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ホンダのリバイバル4輪はこれじゃない感全開! 2輪ではうまくレガシーを復活させているのにナゼ?

 この記事をまとめると

■ダックスやモンキー、ハンターカブなど、ホンダの2輪はリバイバルがうまい

永遠の論争に決着! 4輪と2輪はドッチがどのぐらい速いのか?

■一方の4輪では、名前こそ同じモデルはあるがほとんど別のクルマとなっている

■ホンダの4輪でもわかりやすくヘリテージを盛り込んだモデルを期待したい

 上手に過去モデルの2輪を復活させるホンダ

 2022年3月にホンダから新型バイク「ダックス125」が発表された。鋼板プレスを用いたT字型のバックボーンフレームという車体の特徴は、1969年に誕生した初代ダックス(50ccの原付モデル)を彷彿とさせるもので、メーカー自ら「ダックスホンダのスタイリングを踏襲しつつ、現代の感性を取り入れる」ことで、このモデルを生み出したとしている。

 パワートレインは、スーパーカブ系でおなじみの自動遠心クラッチとした空冷エンジンを組み合わせたもの。4速トランスミッションのシフト操作は必要だが、クラッチレバーがないため小型二輪AT限定免許で運転できるというのも魅力だ。

 そんなダックスの魅力は、やはりスタイリングだろう。初代ダックスと比べると、ブレーキが初代のドラムから新型では前後ディスクに進化していたり、メーターとヘッドライト周辺の造形が異なっていたりするが、全体としてはイメージを完全に踏襲している。まさに現代にダックスを蘇らせたといえる。

 ホンダの二輪において、こうした手法は珍しくなく、すでにモンキー125やCT125・ハンターカブなど、かつてのレジャーバイクを上手にリバイバルしたモデルが高く評価されてきている。

 実際、ダックスやモンキーといったモデルについて車体サイズを初代と比べると、かなり大きくなっている。エンジン排気量にしても初代が50cc級だったのに対して、現行型では125cc級となっているし、タイヤサイズも拡大している。車格としては成長させつつ、スタイリングイメージを残すという商品企画は市場に受け入れられている。

 このように2輪部門ではかつての名車をリバイバルして魅力的な商品に仕上げているホンダだが、4輪では同様の商品企画はほとんどないのは不思議だ。

 4輪にも復活はあるが別のクルマとして登場する例が多い

 軽自動車でいえば、1998年に「Z」を、1999年に「バモス」という360cc時代の名前を復活させたことがあった。しかし水中メガネの愛称で知られる初代Zが、いわゆるスポーツクーペ的なキャラ設定だったのに対して、復活したZはエンジンをミッドシップに積むことで衝突安全性を高め、なおかつ15インチのタイヤを履いたクロカン4WDという不思議キャラで、たまたま名前が同じという印象のほうが強い。

 バモスにしても1970年に誕生した初代モデルはオープンボディのピックアップトラックという摩訶不思議なスタイルだったが、2代目のバモスは軽商用ベースの1BOXワゴンというものだった。やはり名前だけの復活でスタイリングは完全に別物。2輪のようなリバイバル系の商品企画ではなかった。

 もっとも、屋根どころかドアも持たない初代バモスを現在の安全基準をクリアするように復活させることは困難なことは言うまでもない。その特性から2輪というのは衝突安全基準がないため、かつてのスタイルを踏襲できても4輪でそれをやるのは難しいという事情があるのは理解できなくもない。

 余談だが、新生ダックスがディスクブレーキとなっているのは原付二種であってもABSの標準化が義務付けられていることの影響もあるはずだ。また最新の排ガス規制をクリアしつつ、十分な動力性能を確保することを考えると50ccではなく、125ccで復活させるのが適切と判断したという面もあるだろう。2輪であっても安全性能や環境性能を無視できるわけではなく、社会ニーズに合わせて仕上げているといえる。

 それはさておき、ホンダの4輪でもリバイバル的スタイリングを持つモデルは存在している。ご存じのように、軽自動車のN-ONEはホンダの4輪事業の礎を築いたといえるN360をモチーフとしている。

 初代N-ONEの誕生は2012年だったが、2020年にフルモデルチェンジした際も「タイムレスデザイン」をテーマに、アウターパネルのほとんどをそのままにしたことは4輪でもヘリテージを重視しているという証だろう。

 また、ホンダの電気自動車「Honda e」についても、初代シビックなどホンダの歴史的モデルをモチーフにしたディテールが盛り込まれた内外装になっていることはよく知られている。けっして4輪のリバイバルデザインを否定しているわけではない。

 それでも車名とスタイリングをセットでリバイバル商品として企画している2輪に比べると、4輪のそれは控えめなのは事実。とくに電動化時代には新興メーカーとの競争において「歴史がある」というのはホンダのようなメーカーにおける強みとなるはずだ。だからこそHonda eでは初代シビックをデザインモチーフとしたのだろうし、そうした流れは強化されていくと予想される。

 それでも2輪における唯一無二のスタイリングを持つモンキーやダックスといったモデルを見ていると、4輪のほうでもっとわかりやすくヘリテージを盛り込んだモデルを期待したくなるものだ。

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