「若者のクルマ離れと言われて久しいけど、今の高校生ってどんなクルマが好きなのよ?」
こんな疑問がきっかけの中日本自動車短期大学主催「高校生が選ぶカー・オブ・ザ・イヤー(COTY)」。この結果が先日発表され、かなり興味深いものとなっている!!
現役高校生の「好きなクルマ」は? 世界中で選ばれた「ベストな1台」は?? 世界のカー・オブ・ザ・イヤー2022
さらにここ数カ月間で発表された「世界中のカー・オブ・ザ・イヤー」もご紹介。世界中のクルマのプロが最も優れた1台として選んだクルマは一体なんだ!?
●ラインナップ
・走り系のクルマだらけ!? 現役高校生が選んだ「カー・オブ・ザ・イヤー」は?
・ワールド・カー・オブ・ザ・イヤー2021-2022
・欧州・カー・オブ・ザ・イヤー2021-2022
・北米・カー・オブ・ザ・イヤー2021-2022
※本稿は2022年6月のものです
文/ベストカー編集部、鈴木直也、写真/ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』2022年7月10日号
■01.走り系のクルマだらけ!? 現役高校生が選んだ「カー・オブ・ザ・イヤー」は?
「高校生が選ぶNACカー・オブ・ザ・イヤー」の国産車部門で第1位となったトヨタGR86。「国産車部門」のTOP3はスポーツモデルで、いいね!という結果だ
まずは岐阜県にある中日本自動車短期大学(NAC)が主催した「高校生が選ぶNAC・COTY」。ユニークなことをやりますね~。
対象は日本や世界で販売中の現行車で、「国産車部門」と「輸入車部門」がある。日本中の現役高校生が「これが好き!」という選考基準で投票した結果が下のとおり。
「高校生が選ぶカー・オブ・ザ・イヤー」(中日本自動車短期大学による)。SNSなどでも告知し、投票数は国産車は141票で輸入車は87票 ※ブランドのみの票があったため、国産車と票の差が生じている
ほとんど走り系のクルマだらけじゃないスか。どういうこと? NACの広報部へ直撃じゃ。
「スポーツカー色が濃い結果なのは、私どもの大学のオープンキャンパスに来ていただいた高校生さんが多く投票した表れ、ということでしょうね。
このCOTYを実施した意図ですか? 若者のクルマ離れと言われるなか、実際高校生はどんなクルマが好きなのか? を伝えたいと思ったことですね」
国産車部門で1位が2台など同数票が多いが、輸入車部門の上位2台はアメ車! ギラギラしている感じが伝わりますよ。なお、7月31日(日)のオープンキャンパスで、上位車種を展示予定とのこと(※すでに終了)。これは凄いぜぇ~。
●鈴木直也氏はこう感じる
さて、この怒涛の投票結果を自動車評論家はどう思うのか? おなじみの鈴木直也氏へ聞いてみた。
「輸入車部門、マニアックカーが出揃いましたね~。60代のぼくにとっては全体的に新鮮な結果ですよ。クルマ好き高校生が多く票を投じたとはいえ、電動車に見向きもしない、バリバリ内燃機関好きという(笑)、10代の思考がよくわかった。
輸入車、1位がチャレンジャーで911より上。ぼくらより上の世代が若い頃アメ車に憧れており、まさに“先祖返り”している感じだね。国産車は、GT-RよりGR86が上というのは夢より実感(リアル)で1位ということでしょう!」。
●「高校生COTY」の結果、現役高校生はどう思う?(1)
高校生COTYの結果、見たけどマジで知らないクルマばかり(笑)。だけどスバルのBRZやWRXなら知ってる! 輸入車だとポルシェ911とMINIならわかる。911って名前がカッコいいしデザインも可愛らしくていいよね~。結果見ての感想はそれくらい(笑)(高3/女子)。
●「高校生COTY」の結果、現役高校生はどう思う?(2)
日本車も輸入車も選ばれたクルマ、ほとんど知りません。知っているのは小学校の時から好きなGT-Rと父が乗っているポルシェ911くらいです(←生意気なクソガキって思われそう)。GT-Rが好きなのはカッコよくないけど強いからです。でも欲しくはないです(高2/男子)。
■02.ワールド・カー・オブ・ザ・イヤー2021-2022
ワールド・カー・オブ・ザ・イヤー2021-2022のイヤーカーに輝いたヒョンデIONIQ5。デザイン部門とEV部門でも受賞した
●ワールド・カー・オブ・ザ・イヤー2021-2022(2022年4月13日発表)
・イヤーカー…ヒョンデ IONIQ5
・ベスト・ラグジュアリーカー…メルセデスベンツ EQS
・ベスト・パフォーマンスカー…アウディ e-tron GT
・ベスト・アーバンカー…トヨタ ヤリスクロス
高校生版に続き、ここからは世界の3つのCOTYの最新選考結果を見ていこう。まずは23カ国の自動車ジャーナリストにより選ばれる「ワールドCOTY」。イヤーカーと3つの部門の受賞車は上のとおり。鈴木さん、どんな印象ですか?
●鈴木直也氏はこう感じる
イヤーカーはIONIQ5。このクルマ、確かにいいクルマで日本でのジャーナリストの評判もいい。でも、建前というか……(笑)、今欧米でEV以外の純内燃機関モデルを選考すると見識を疑われるんですよ。時代の流れもあり。特に欧州はそれが強い。それが表れた結果ということもあるでしょうね。
続くEQSとe-tronにもその背景を感じるけど、一般ユーザーの感覚と乖離した2台。EQSなんて世界でもデリバリー数は少ないのでは? そんなEVを選ぶなんて(笑)。
その意味では耐久性などの信頼性が世界で鉄板のトヨタ車の選出は納得だね。
■03.欧州・カー・オブ・ザ・イヤー2021-2022
欧州カー・オブ・ザ・イヤー2021-2022にて韓国ブランド史上初のイヤーカーとなったキアEV6。IONIQ5とは兄弟車
●欧州・カー・オブ・ザ・イヤー2021-2022(2022年3月1日発表)
・イヤーカー…キア EV6
・2位…ルノー メガーヌ・Eテック・エレクトリック
・3位…ヒョンデ IONIQ5
欧州の7カ国、7誌の自動車雑誌が主催するCOTY。過去1年に世界で発売されたクルマが選考対象となり、最新結果が上の3モデルだ。
●鈴木直也氏はこう感じる
右のワールドCOTY以上に、カーボンニュートラルを目指す世界の流れに配慮した結果ですね(笑)。すべてがEVだから。イヤーカーのEV6はIONIQ5の兄弟車的存在で、それら2台が票数で1位と3位。
世界中のメディアは今の時代の流れにあるこの3台を高評価すると思うけど、年間25万台以上など売れてから評価してほしいですよ(あるいは売れる兆しが見えてから)。ヒット車が選出されるべきとぼくは思っているから。
で、思えば前回、ヤリスがイヤーカーになったのが選考委員の最後の抵抗というか(笑)、主張を感じます。票を競ると思われていたVW iD.3に対し、「こんな妙なEVに入れるならコスパのいい内燃機関モデルに入れるよ!!」と……ね。
■04.北米・カー・オブ・ザ・イヤー2021-2022
北米カー・オブ・ザ・イヤー2021-2022のイヤーカーに輝いたホンダシビック。2018年のアコード以来4年ぶりにホンダのモデルが受賞!
●北米・カー・オブ・ザ・イヤー2021-2022(2022年1月11日発表)
・イヤーカー…ホンダシビック
・2位…VWゴルフ
・3位…ルーシッド AIR
北米で販売されるクルマが対象で48名の自動車ジャーナリストの投票で決める。最新の結果は見事にシビックがイヤーカー受賞!
●鈴木直也氏はこう感じる
地に足のついた選考結果だと思う。ユーザーのことをしっかり考えている感が伝わりますよ。
北米は「コンシュマー・リポート」をはじめ、家電やクルマなど、モノを買うバイヤーズガイド誌が物凄く権威があり、ユーザーからの信頼が厚い。ガイド誌のお墨付きがあればいい商品で、ユーザーを裏切らないんです。
それだけにユーザー側もちゃんと選考を見てるぞ、と厳しい。だから選ぶ側は襟を正して事にあたるということですね。そういう土壌が北米にあるので……、
イヤーカーと2位はまさに納得。ゴルフなんてRとGTIですよ。電動化という言葉は置き去りで(笑)、今のユーザーを考えた結果と感じる。でも、3位が新興メーカーのルーシッドというのはナゾ。
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