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フォルクスワーゲン 新型SUV、5年以内に3車種追加 EV版ティグアンも登場か

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フォルクスワーゲン 新型SUV、5年以内に3車種追加 EV版ティグアンも登場か

3車種のクロスオーバー/SUV 2028年までに発売

フォルクスワーゲンはEV戦略の見直しに基づき、3車種の新型EVの発売に向けて準備を進めている。いずれもクロスオーバーまたはSUVとなる予定だ。

【画像】フォルクスワーゲン、EV販売を積極的に拡大【最新モデルや次世代コンセプト、現行ティグアンを写真で比較する】 全69枚

3車種は、欧州の主要な市場セグメントにおいて、EVを幅広く提供するために考案されたものだ。具体的には、量販を目指す中/小型のクロスオーバー2車種と、EVラインナップのフラッグシップとなる大型SUVが1車種である。

最初に登場するのは、同社の内部関係者が「エレクトリック・ティグアン」と呼ぶ中型のモデルだ。既存のID.4やID.5よりも従来型に近い直線基調のエクステリアデザインを持ち、2025年の導入を目指している。

後輪駆動と四輪駆動が用意され、標準的な5人乗りと、オプションで7人乗りを設定すると予想されているが、詳細はまだ極秘とされる。

新型車のベースとなるのは新しいプラットフォーム「MEB+」で、今日のMEBをさらに発展させたものだ。

昨年、フォルクスワーゲンのトーマス・シェーファーCEOは、「MEBにはまだ可能性が多く残されています。同社の目標は、このプラットフォームを次のレベルに引き上げること。これを実現するために、アップグレードに大幅な投資をしています。MEB+によって、フォルクスワーゲンは今後何年にもわたって優位に立つことができるのです」と語っている。

MEB+では、統一バッテリーセル技術が新たに採用される予定だ。同技術はフォルクスワーゲン・グループ内でバッテリー設計の統合を目的としたもので、標準的な角型セルを特徴とするが、LFP(リン酸鉄リチウム、エントリーモデル向け)やニッケル含有量の高いNMC(ニッケル・マンガン・コバルト、上級モデル向け)などさまざまな素材に対応できる。

フォルクスワーゲンは統一バッテリーセルについて、2025年に導入予定としている。このことから、「エレクトリック・ティグアン」は2025年以降に発売されるだろう。

電動ティグアン、2025年からドイツで生産

MEB+は、現在のMEBよりも充電速度と航続距離の向上を可能にするという。現行のID.4プロは77kWhバッテリーで170kWの急速充電と約520kmの航続距離を誇るが、エレクトリック・ティグアンではこれを上回ることになるのだ。

シェーファーCEOによると、エレクトリック・ティグアンはID.4やID.5の後継となるわけではなく、ラインナップの中で共存していくようだ。「このセグメントは世界最大の自動車セグメントであり、人気の高いティグアンの本拠地でもあります。新型車は、ID.4とID.5を補完することができるのです」

エレクトリック・ティグアンの計画の進捗具合を示すのが、改良新型ID.3と一緒にドイツで生産されるという発表である。

このモデルのデビューに向けて、フォルクスワーゲンは4億6000万ユーロ(約690億円)を投じてヴォルフスブルク工場の改築を進めており、2025年末までに作業を完了させる予定だ。

この計画について、シェーファーCEOは「MEB+をベースとした別のEVをヴォルフスブルクに導入するために、労使協議会と緊密に連携しています。これは、SUVセグメントにおける大量生産モデルとなる予定です」と述べた。

Tクロス後継? 安価な小型クロスオーバー

エレクトリック・ティグアンに続いて登場する2台目のEVは、現行のTクロスに相当する小型クロスオーバーとなる。

電動SUVファミリーの中で最も安価なエントリーモデルであり、現時点では2026年の導入を目指している。詳細は未確認だが、「ID.2X」という名称が付けられる可能性がある。

先月フォルクスワーゲンが公開したコンセプトモデル「ID.2all」と同様に、シングルモーター、前輪駆動の構成で導入される予定だ。情報筋によると、LFP(リン酸鉄リチウム)を用いた統一セルバッテリー技術も採用されるという。

「ID.2X」は、スペイン・バルセロナ近郊に建設中の小型EV用の新しい生産ラインで、クプラやスコダといった兄弟車とともに生産される見込みである。価格は、ベース価格2万2000ポンド(約375万円)を目標としているID.2よりも高くなることは間違いないだろう。

バッテリーは、近くのサグントにある関連工場から供給される予定だ。

フォルクスワーゲンは、小型のMEBプラットフォームに38kWhまたは56kWhのバッテリーを搭載できることを認めており、これを使用した場合、ID.2Xの航続距離は290~420kmになると予想される。最大125kWの充電に対応し、10~80%を20分で充電できる。

高級感・先進性を打ち出すフラッグシップモデル

最後に登場するのは、最大かつ最も高価なモデルだ。すでにドイツのブラウンシュヴァイク研究開発センターで開発中で、トリニティ・プロジェクトから発展した「プレミアムマーケット向けクロスオーバーSUV」である。

既存のティグアンとトゥアレグの中間に位置づけられる見込みで、フォルクスワーゲンの電動パワートレインおよびソフトウェアの可能性を示す「技術的ショーケース」として、2028年の導入を目指している。

関係者によると、後輪駆動のロングレンジ仕様とデュアルモーターのパフォーマンス仕様が用意されるという。プラットフォームには、前CEOのラルフ・ブランドシュテッター氏の下で設計されたスケーラブル・システム・プラットフォーム(SSP)を採用する。

SSPは、800Vのアーキテクチャに対応しており、350kWを超える充電や、大容量の双方向充電機能を実現することができる。さらに、統一バッテリーセル技術も採用される予定だ。

まだ開発の初期段階だが、2021年に提案された航続距離700km、レベル4の自動運転機能、5Gの無線接続によるアップグレード機能の実装といった内容を、開発目標のベースにしていると言われている。

デザインの詳細は不明だが、最終的には2021年から中国市場向けに販売されているID.6(3列シートで最大7人乗り、全長4878mmのEV)の後継となる可能性がある。

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