大幅改良を受けた新しいメルセデス・ベンツ「Vクラス」の、特徴や魅力を小川フミオが解説する。
揺るがないブランド力
ミニバンの利便性は欲しい、そして、できるだけプレミアム性も……という、欲張りなひとへの耳よりニュースは、2023年7月27日付のメルセデス・ベンツによる、あたらしい「Vクラス」発表だろう。
メルセデス・ベンツ本社が発表したVクラス。「プレミアムクラスのミニバンとして、欧州だけでなくアジアでも人気が高い」(ホームページより)として、より高級化に力を入れたとする。
今回のビッグマイナーチェンジの眼目は、内と外。フロントとリア、それにダッシュボードのデザインが変わった。くわえて、インフォテインメントのシステムが刷新されたのも注目点。
見ればすぐ「あたらしいね!」と、おわかりのように、フロントではグリルとヘッドランプのデザインが一新された。
とくに、フロントグリルが縦方向に延び、大型化したのが目をひく。グレードによっては、グリル内にLED照明が組み込まれ夜間の存在感がより際立つようになる。
大きなメルセデス・ベンツのシンボル、スリーポインテッドスターがグリル中央に据えられるデザインは継承。
いっぽう、「EXECUTIVE」という最上級グレードだけは、横バーのグリルで、スリーポインテッドスターがボンネットの上に立つ伝統的なデザインが採用された。
「これまで以上にステイタス感を盛り込むことをねらったので、リムジンと共通のデザインテーマをグリルに適用しました」
プレスリリースでは、ヘッド・オブ・デザイン(デザイン部門のトップ)であるゴーデン・ワゲナー氏による解説が記載されている。
「(ラグジュアリー志向の強い)セグメントで、より消費価値のあるモデルをデザインに作りたかったのです」
今回のリデザインの眼目は「存在感を強調することで、セグメントにおけるポジションをより強固にすること」と、メルセデス・ベンツでは、やはりプレスリリースで説明する。
たしかに、スリーポインテッドスターの存在感は大きい。トヨタの新型「アルファード」と「ヴェルファイア」も大型のフロントグリルを備え、目をひくものの、やはりメルセデスの存在感や歴史、伝統に勝るものはなし。わかりやすい“高級感”を演出する。
新型は“通過点”かあたらしいデザインになったダッシュボードでは、12.3インチの大型モニターが2つ。ひとつはドライバー正面に、もうひとつはダッシュボード中央に、違和感なくはめこまれている。
メルセデス・ベンツによると、最新世代のインフォテインメントシステム「MBUX」がインストールされているとのこと。
呼びかけで起動する対話型コマンドをはじめ、インフォテインメントシステムにおけるパーソナライゼーションの範囲を拡げたという。
最新のメルセデス・ベンツの乗用車と、同等の機能というが、内容は、マーケット(仕向地)ごとに少しずつアレンジされそうだ。
高価格帯のミニバンというと、日本では(先頃フルモデルチェンジした)トヨタ・アルファード/ヴェルファイアの人気が高い。Vクラスはシートがフラットにならなかったり、細かな快適装備がなかったりするから人によってはデメリット。そういえば、リヤスライドドアの窓がいまだにはめ殺しなのも難点。
いっぽう、アルファードシリーズのホイールベースは3000mmにとどまるが(それでも長い)、現行Vクラスをみても、3200mmのホイールベースをもつ「ロング」や、さらに長い3430mmの「エクストラロング」も設定されている。
欧州だと送迎用にVクラスが使われることが多く、2列目と3列目のシートを対座式に固定している仕様によく出合う。その市場も依然として大きいようで、ロングホイールベースが好まれる。居住性の面では、Vクラスの方がアルファード/ヴェルファイアより上だ。
ちなみにメルセデス・ベンツは、2026年にはミニバン向けのピュアEV用プラットフォームを導入する予定とのことで、2030年には販売台数の半数をピュアEVにしていく計画という。
Vクラスもそちらの方向へと進んでいく、とプレスリリースには記されていた。はたして未来のVクラスはいかに? 今回のビッグマイナーチェンジはそれに向けての通過点なのかもしれない。今後に注目だ。
文・小川フミオ 編集・稲垣邦康(GQ)
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みんなのコメント
フルモデルチェンジを期待していたのだが。。
期待していた程じゃ無いからもう少し現行に乗る事にした。
新しいアルファードも気になるけど台数が出るから被るし難しいね、