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英国車が大集結!! 最新ベントレーで行く「浅間サンデーミーティング」

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英国車が大集結!! 最新ベントレーで行く「浅間サンデーミーティング」

■初秋の浅間に英国車が大集結!

 2020年10月18日、筆者は浅間・鬼押し出し園のパーキングでおこなわれるイベント「浅間サンデーミーティング」を、最新のベントレーとともに訪ねた。

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 浅間サンデーミーティングとは、京都・嵐山-高雄パークウェイを舞台に、今や100回以上の歴史を重ねている「高雄サンデーミーティング」と、関東屈指の人気ヒストリックカーイベント「浅間ヒルクライム/浅間モーターフェスティバル」のコラボレーションによるミーティング型イベントとして、2016年8月に初めての開催を迎えた、まだ比較的若いイベントである。

 本家の高雄サンデーミーティングが毎月第2日曜日開催であるのに対して、浅間サンデーミーティングは一週ずらした第3日曜日の開催となる。また冬季は降雪も多いことから、5月から10月までの半年間限定での毎月開催となっている。

 会場は、浅間山を真正面に望む「鬼押ハイウェイ内六里ヶ原休憩所」でスタートしたものの、今年は新型コロナ禍の影響によってこの場所が使用不能となったため、暫定的に「鬼押し出し園」の第4駐車場へと移動することになったという。

 そしてこのミーティングは、お手本としている京都・高雄と基本的には同じフォーマットによって運営。毎回テーマ車種を決めて、一般エントリー車両を参加者たち自身による人気投票でランキングづけする、擬似的な「コンクール・デレガンス」が主なイベントとなる。

 2020年最後となる今回のテーマに選ばれたのは「英国車およびライトウェイトスポーツカー」。その会場にベントレーで訪れるというのは、この上なく幸福な体験となった。

●新旧の英国車とライトウェイトスポーツカーが勢ぞろい

 英国車がテーマとなっている今月の「浅間サンデーミーティング」を訪ねるにあたり、本来ならば愛車である1988年型デイムラー「ダブルシックス」で……、といいたいところだが、わがダブルシックスはV12エンジンに甚大なトラブルを起こして、長らく不動状態にある。

 ならば、日常のアシである先代ミニ・クーパーSコンバーチブルで行くしかないものの、こちらは英国発のブランドで生産拠点もイングランド国内であるにもかかわらず、なぜか分類上「BMW」と記載されるドイツ車ゆえに、テーマに完全合致はしていないのかな……?(注:浅間サンデーミーティングはユルユルのイベントなので、BMWミニでもまったく問題ナシです)などと逡巡していた。

 そんな折、旧知のベントレー・ジャパンから「現地で展示する『コンチネンタルGT W12』と『フライングスパーW12』に、テストドライブがてら乗っていきませんか?」という、筆者の想いを見透かされたような申し出をいただき、ふたつ返事で引き受けることにしたのだ。

 まず往路では、コンチネンタルGTを担当。前日から軽井沢に至る高速クルーズとカントリーロードを存分に堪能させていただいた。そして翌日は、イベントの始まる時刻の30分前、朝8時に鬼押し出し園へと到着したところ、既にアストンマーティンの「DBX」や新「ヴァンテージ・ロードスター」、新型ランドローバー「ディフェンダー」、先ごろマイナーチェンジの施されたジャガー「Fタイプ」、あるいは今年追加設定されたばかりのロータス「エヴォ―ラGT410」など、まだ国内ではあまり見る機会のない話題の英国製ニューモデルたちが、広大な会場の一角にズラリと勢ぞろい。

 われわれのベントレー「コンチネンタルGT」と「フライングスパー」と合わせて、半日限定の英国車ショーのごとき様相を呈していた。

 通常の浅間サンデーミーティングでも、メーカーやインポーター、あるいは地元ディーラーの協力を得て、テーマに応じた最新モデルが展示されることが多いのだが、こと今回は英国の人気ブランドの大多数から協力を得て、実に豪華な布陣が実現した。

 しかしこのミーティングにおける主役は、一般のエンスージアスト諸氏がテーマにあわせて持ち寄った愛車たちといわねばなるまい。「イギリス車」と「ライトウェイトスポーツカー」ふたつの要素を兼ね備えたロータスは、「エリーゼ」や「エキシージ」などのモダンモデルから、「エラン(初代&2代目)」や「ヨーロッパ」などのクラシックモデルまでが集まり、まさしく最大会派を成していた。

 また、往年の名作「Eタイプ」を筆頭とするジャガー勢やクラシック「ミニ」、「MG」やオースティン「ヒーレー」などの定番から、トライアンフ「ヴィテス」やフォード「シエラRSコスワース」など、近年ではあまり見られなくなったレア車を含めたバラエティに富んだ英国車たちが、晴天に恵まれた会場を賑わしていた。

 さらに「ライトウェイトスポーツカー」のくくりでは、現行のアルピーヌ「A110」やKTM「X-BOW」などの新鋭モデルから、旧いところではフランスのファセル「ヴェガ・ファセリア」まで登場し、ファンたちを驚嘆させていたのだ。

 そんな魅力的なクルマたちが集まったなかで、今回の「コンクール」人気投票で第1位に選ばれたのは、1967年型のジャガー「Eタイプ」だった。

 ほかにも、この日の最古参である1937年型オースティン「セヴン・スペシャル」や、弱冠29歳の若きエンスーが乗る1981年型「BLミニHL」(マーク1クーパー改装車)なども選出。11時30分からおこなわれた表彰式では、参加者やギャラリーたちの暖かい拍手に見送られつつ、ミーティングは大団円を迎えたのである。

■ワインディングで驚かされた「フラスパ」の実力とは

 さて、今回の「浅間サンデーミーティング」参加に付随するかたちながら、東京と軽井沢/浅間を往復するロングドライブの機会を得た2台のベントレー最新モデルは、双方ともに素晴らしいものであった。

 まず東京から軽井沢を経て、浅間山麓に至る往路でステアリングを委ねられたのは、新型コンチネンタルGT。W型12気筒ツインターボエンジンで4輪を駆動する、スーパーカーはだしの超豪華クーペである。

 土曜の移動日は本降りの雨に見舞われ、635psという怪力の超高性能車を走らせるには、あまり好適とはいえないコンディション。ところが、首都高や関越自動車道を走る高速クルージングでは4WDの特質を生かして、文字どおり矢のように突き進んでゆく。

 また群馬・高崎で高速を降りて、安中市から軽井沢に至る旧道に進路を定めたのちも、このクルマの好印象は変わらなかった。ちょっとくらい路面が荒れていても、まるで何事も感じさせないスタビリティを見せつける。

 その一方で、FR由来となるMSBプラットフォーム上に構築されていることから、前後の重量バランスが大幅に向上。ロール角/ロールスピードともに緻密な制御をおこなう48Vアンチロールバーの効力も相まって、もとより得意としていた高速コーナーに加えて、碓井峠旧道のタイトコーナーであっても、まるで良くできたFRスーパースポーツのごとく洗練されたハンドリングマナーを披露しつつ、嬉々としてカーブに長大なノーズを向けるのだ。

 でも筆者をもっと驚かせたのは、復路で東京まで乗った新型フライングスパーである。フライングスパーは、電動式の後輪操舵システムをベントレーとしては初めて採用。

 この効果は目覚ましいもので、ホイールベース/全長ともコンチネンタルGTより40cm以上も長いのに、タイトコーナーでの回頭性はほとんど変わらず、気持ち良いほどにクイックな動きを、それも極めてナチュラルに体感させてくれる。

 しかも乗り心地は、先代までのフライングスパーよりも明らかにソフトで快適至極。これなら、ショーファードリブンに供するにも好適だろう。

 そして、今回のドライブとイベント参加で何よりも感銘を受けたのは、2台の最新ベントレーが醸し出す、極上にクラッシィな雰囲気であった。

 クラシカルなエクステリアが、周囲の街並みのなかで見事なまでに映えるのに加えて、最上のフィニッシュが施されたインテリア越しに見る風景は、まるで映画やドラマの一シーンのようにも見えてしまう。

 秋の軽井沢や浅間に最も似合うのは英国車……、と勝手に思い込んでいる筆者だが、最新のベントレーは現在新車として入手できるイギリス車のなかでも、伝統的な「ブリティッシュネス」を最も濃厚に帯びているブランド。そして、最も軽井沢に似合う英国車と感じられたのだ。

文:くるまのニュース 武田公実
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